「ねにもつタイプ」 岸本佐知子著 ちくま文庫
以前にもご紹介した翻訳家岸本佐知子嬢のエッセイ集。
面白く、楽しく、少々痛みを思い出させる笑いだけではない一捻りも
二捻りもされた内容です。
前にも読んでおかしかったのが「マイ富士」。
小さい小さい富士山があったとしたら・・・。
欲しい、欲しい、手のひらサイズのマイ富士山。
毎日眺めて、日の光に当てて、ご来光を拝むのだ。
おかしいだけではありません。
一緒に懐かしく振り返ったりすることも、
そういえば、と思い当たって手のひらを打つことも、
気味が悪く、落ち着かない気分にさせられることも、
いろいろ詰まっている本であります。
中でも唸ってしまったのは「星人」。
特に気が付かない星人を指しています。
気が付かなくて、気がきかない、気働きのできない人。
そーです、自分のことです。
いつもしばらく経ってから、“あれはそういうことだったのか”、
“あそこではこうするべきであった”とか、
気が付かずに失礼してしまっていること頻繁であります。
気が付いたときには既にとき遅し。
失礼をしてしまった方、傷つけてしまったかもしれない方に、
申し訳なく思う日々です。
“申し訳ありません。この場を借りてお詫びいたします。”
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