2012年1月26日木曜日

追悼 テオ・アンゲロプロス監督


映画界を代表するギリシャの監督テオ・アンゲロプロスが亡くなりました。
自動車事故だったそうです。

現在20世紀のギリシアの歴史を描いた3部作の第3作を製作中だったそうで、
大変残念なことです。
他に言葉がありません。
現代であれだけ壮大なスケールの作品をじっくりと作り上げる人は、
他に類をみないでしょう。

第2作は今年上映予定だということですが、
遺作となった第3作もなんらかの形で観ることができればと思います。

アンゲロプロス監督の作品から一番強く受けた印象は“怨念”でした。
フィルムに人々の涙と嗚咽が刷り込まれているようでした。
そして生き抜く人々の強さが映画を支えています。
生きるということの苦しさ、つらさ、強さを最も伝え、
庶民の姿から歴史を描いてみせる稀有な監督だと思われます。

ご冥福を祈るとともに、
これからの映画界を見守ってくださることを祈りたいと思います。

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