2012年1月29日日曜日

「「赤毛のアン」の人生ノート」


「「赤毛のアン」の人生ノート」 熊井明子著 岩波現代文庫

「赤毛のアン」を愛する人はどれほどいるでしょう。
いつの時代もいろんな場所で多くの人に親しまれている本ですね。
この本を読んだのは11歳くらいのことでしょうか。
とても楽しく読んだことを思い出します。
そして一気に全巻、続いてモンゴメリの他の作品を読みふけりました。
美しい風景の中に優しい人間味あふれる人々が登場する素敵なお話群。
人はこういう幸せな空気を吸う必要があるのではないかと思います。

著者の熊井さんはアンの本から多くを学び、
そしてそれらについて調べ、アンの世界を深く広げている人でしょう。
数多くのエッセイでも知られておられますが、
その豊かさに魅せられている人はアンのファンと重なるのではないでしょうか。

ここでは、熊井さん自らアンの本から学んだことを、
具体的に若い人向けに講義されています。
あらためてアンの本を読んでみようと思う人も多いでしょうね。

個人的にはアンの世界は夢のようだし、
アンという人物は出来過ぎの感があります。
読みながら自分とあまりの違いに違和感を感じたものでした。
読者としての世代の問題もあるかと思います。
そんなアンびいきではない人間にとっても、
この本はアンを見直すよいお手本となってくれました。

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