大阪市北区、肥後橋から西へ数分歩いて、
国立国際美術館へ行ってまいりました。
急がねば、とあわてていたのは、
開催が今日までだったからです。
ヴェネツィアにルネサンス美術が花開いた背景を
少々知識として知っておかなければ、
面白みに欠けるかもしれません。
と、言っても私自身「海の都の物語」塩野七生著を読んだだけですが。
この分厚い文庫本上下で、
語りの上手な塩野さんによって、
ヴェネツィアがいつごろ、どのように繁栄していたかを、
知ることができます。
よって、実際に芸術面ではどのようであったか、
関心があったのでした。
展示されていたのは、
15世紀から17世紀初期に至る作品で、
中心は宗教画です。
聖母子、受胎告知、聖母被昇天、聖ヒエロニムス、救世主の誕生、
キリストの復活等々・・・。
他には、当時の写真に代わる肖像画や神話を題材にした作品等。
画家名を挙げますと、
ベッリーニ、ティツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼ、バッサーノ・・・
おぉ、ティツィアーノが観れるのか!と少々興奮気味でありました。
もうこれは画集か、ネットでご覧いただく方がよく、
私が説明することはかえって不必要でしょう。
絵画そのものの解説や、要望された理由、当時の社会状況等、
画集での解説によって、背景を理解しながら観るのが、
ベストのような気がします。
それから、本物を観るべきでありました。
そうなのです、私自身勉強不足でありました!
作品そのものの重厚感や、神秘性、壮麗さ、には圧倒されるままでした。
もう、もったいないくらいです。
もっと早く気がついていれば、
図録を購入して、読んでから、再訪できたのに、と後悔しています。
好きとか、嫌いなどの感情面で観ることもできますが、
そういったこちらの感情も押し倒されるほどの迫力がありました。
夏には、ブリューゲルがやってきます。
こちらはきちんと準備をして行かねばなりません。
もうすぐ、クラーナハ展があるのですが、
こちらは少々悩んでいます。
ミュンヘンで大きな作品を観たことがあり、
複雑な心境になった覚えがあるからです。
少々怖いのです、クラーナハの画については。
とはいえ、ドイツ・ルネッサンスを代表する画家でもありますし、
ユルスナール「黒の過程」を思い出しますと、
当時の雰囲気を伝える作品をリアルに観れるチャンスともいえます。
こんなこと言ってますが、
どれもこれも、つまみ食いですから、
そんなに気にしないで、気楽に観に行けばよいのかもしれませんね。
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