2015年5月27日水曜日

茶道具展

東洋陶磁美術館で催されている「茶道具展」。
室町時代からの茶道具の歴史に沿って、
中国や、韓国陶磁からの“唐物”を中心に、
逸品が並んでおりました。


東洋陶磁美術館所蔵の『油滴天目』も、
他の天目茶碗と並べられ、
天目茶碗の置台もおかれていました。


油滴天目は、とても焼き物とは思えない質感がありますね。
硬質な色、浮かび上がった青い油滴柄。
以前、藤田美術館で耀変天目を観たときにも感じましたが、
こういうものが人間の手によって、作られている不思議さが、
まず浮かびあがります。
とても謎な茶碗です。
魅惑的です。


しかし、時代とともに、侘び茶が好まれるようになり、
井戸茶碗のような作品が現れます。
これらも味わいがあり、
きっと手に取った時の感触が暖かなものでしょう。


これらの茶碗が中心に配され、
青磁の花入れ、水差し、書、掛け軸等が
それぞれの由来とともに、展示されていました。
よく聞く武将や、大名の名もあり、
日本人にとっては、馴染やすいところもあり、
歴史も併せてお茶をたしなむ方には、
とても楽しい展示ではなかったでしょうか。


また平常展示物もありまして、
青磁も好きだし、白磁も好きだけど、
やっぱり藍を使った名品の多い景徳鎮窯のものに、
好きなものが多いなぁと思っておりました。
それも大きなものより、小さなものが好き。


それにしても13世紀などとてもとても古い焼き物が、
割れもせず、よく残っているものだと感心させられます。
それだけ、大切にされていたということですね。

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