東洋陶磁美術館で催されている「茶道具展」。
室町時代からの茶道具の歴史に沿って、
中国や、韓国陶磁からの“唐物”を中心に、
逸品が並んでおりました。
東洋陶磁美術館所蔵の『油滴天目』も、
他の天目茶碗と並べられ、
天目茶碗の置台もおかれていました。
油滴天目は、とても焼き物とは思えない質感がありますね。
硬質な色、浮かび上がった青い油滴柄。
以前、藤田美術館で耀変天目を観たときにも感じましたが、
こういうものが人間の手によって、作られている不思議さが、
まず浮かびあがります。
とても謎な茶碗です。
魅惑的です。
しかし、時代とともに、侘び茶が好まれるようになり、
井戸茶碗のような作品が現れます。
これらも味わいがあり、
きっと手に取った時の感触が暖かなものでしょう。
これらの茶碗が中心に配され、
青磁の花入れ、水差し、書、掛け軸等が
それぞれの由来とともに、展示されていました。
よく聞く武将や、大名の名もあり、
日本人にとっては、馴染やすいところもあり、
歴史も併せてお茶をたしなむ方には、
とても楽しい展示ではなかったでしょうか。
また平常展示物もありまして、
青磁も好きだし、白磁も好きだけど、
やっぱり藍を使った名品の多い景徳鎮窯のものに、
好きなものが多いなぁと思っておりました。
それも大きなものより、小さなものが好き。
それにしても13世紀などとてもとても古い焼き物が、
割れもせず、よく残っているものだと感心させられます。
それだけ、大切にされていたということですね。
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