2012年10月17日水曜日
「冬の灯台が語るとき」
「冬の灯台が語るとき」 ヨハン・テリオン著 三角和代訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ
舞台はスウェーデンの南東にあるエーランド島。
しばらくはゴシック・ミステリの雰囲気で進みます。
ゆっくり、ゆっくりと、主人公ヨアキムの心理に沿い、
物語は昔話を織り交ぜながら、
そして、副主人公的な人物や、前作で登場した人物が現れて、
重層的に形作りながら、前進していきます。
一体、最初にあった事故は殺人だったのだろうか?
幽霊たちは本当に現れるのだろうか?
なかなか進展しない状況に少々不安がつのります。
ところが、後半になると、
少しずつヨアキムたちの過去や、
周りの人物たちの行動が明らかになってきて、
一つの頂点に向かって、物語はクライマックスを迎えることになるのです。
お話はこんな感じですが、
ミステリとしては、こんなテンポの、こんな複雑な展開の作品に
出会ったことがありません。
そして、舞台となったエーランド島特有の気象条件が、
まったく未知の世界だけに、驚かされます。
この作品は見事な出来栄えです。
客観的な書きぶり、心理描写の巧みなこと、
展開のバランスの妙味、これは素晴らしい。
第一作の「黄昏に眠る秋」は少々難がありました。
雰囲気はもちろん似ているのですが、
ゆっくりのわりに、展開を急ぐ傾向がみられ、
落としどころもまずまずという感じでありました。
それだけにこの第2作の出来ばえには喝采です。
まだ続きの作品があるそうなので、
楽しみであります。
2012年10月15日月曜日
「ふしぎなキリスト教」
「ふしぎなキリスト教」 橋爪大三郎×大澤真幸 対談 講談社現代新書
仏教や神道については、子供のころから身近にあることですから、
知識としてはあいまいでも、体感的には知っているし、
信者でなくても関わりあうことがありました。
キリスト教となると、よく見聞きはするけれど、
実際にはよく知らない。
本の中では頻繁に接しているので、わかったような気もするけど、
教義としては何一つ知らない。
そういった前提の人間にぴったりなのが、この本でした。
ユダヤ教、パレスチナの歴史から始まり、
一神教とはどういうものかという説明があり、
その神がどうして信じられ続けるのかという疑問に答え、
イエス・キリストについて論じ、
信者でない者にはとても不思議に思われる謎の数々に答え、
キリスト教が世界に広まっていった理由や、
自然科学等の発展にどのように影響したか説明されていきます。
時折、イスラム教を比較しているので、
これも知らぬ者には助かります。
もちろん一読では頭には入りきりません。
また、人間の生死に関わってくる問題だけに、とても重いのです。
簡単には納得できないところもあります。
そういった意味で、キリスト教に関心のある人間には、
これは入口ということになるでしょう。
橋爪氏も大澤氏もキリスト教を含め、
思想・哲学や社会科学等について研究をされているプロですから、
簡単に言葉に置き換えられるのでしょうが、
素人がキリスト教の外側からキリスト教のことを考えるのは、
難しいと感じました。
ううん、何を言っているのか、自分でもわからなくなってきましたよ。
客観的になれない自分がいます。
キリスト教を理解したいと強く思っているので、
かえって、以外に思われる部分に動揺しているのでしょうね。
まとめて一言で表現することができません。
あえて言葉にしますと、
どの部分をとっても、興味深く読むことができましたし、
今後も疑問に答えてくれる本として、強力な参考図書となってくれるでしょう。
次に読むのは聖書が適切でしょうか、またまた迷っています。
2012年10月14日日曜日
野菜のスープ
大好きな野菜のスープを作りました。
写真は料理家の上野万梨子さんの作品です。
私のは、こんなにお洒落なスープではありません。
完全なるお惣菜風・野菜盛りだくさんスープです。
万梨子さんがパリに移住されたばかりのころに発表されたレシピを
使っています。
時々食べたくなって山盛りに作ります。
上野万梨子さんのレシピは本当に繊細で完璧で本格的なものばかり。
若いころから万梨子さんの料理・お菓子に憧れて、
時折試してみますが、とにかく凝っていて、
材料も手に入りくく、せいぜいこのお惣菜風のものくらいしか、
マネはできません。
でもお味はとてもオリジナリティのある、他ではないものばかり。
今は東京にお店とカフェを開いておられるようなので、
一度出かけて、本格的なお料理を食べてみたいです。
万梨子さんのような繊細な味覚を味わう舌と、
食材を組み合わせる発想と、
センスのよい盛り付けに憧れるばかりであります。
2012年10月10日水曜日
2012年10月8日月曜日
秋薔薇
秋らしいこっくりとした色合いの薔薇が咲きました。
ピンボケなのが悲しい。
近づきすぎるのかな?と考えながら10枚以上撮って、
一番ましなのが、これ。
やっぱりもうちょっとテキストとか見て勉強したほうが良さそうです。
この連休、皆様いかがお過ごしでしたか?
お外で楽しむのも良し、お家で家事をするのも良し、
いい天気の日は何をしても快適ですね。
今日は文字通り家事にいそしみました。
日傘を洗ったり、夏物を洗ったり、片付けたりと、
ぱたぱた。
でも、まだ窓洗いとエアコンの掃除が残っています。
この時期に済ませておくと、乾きもよく、
年末が楽なのでした。
お楽しみにはスーリール・ダンジュのシュークリーム。
奈良で、一番美味しいフランス菓子のお店だと思っています。
天使の微笑か・・・
とうていそんな微笑は浮かべられない、仮面でもかぶっておきましょうか。
2012年10月7日日曜日
なんだか秋の憂鬱
先日読み終えた「ふしぎなキリスト教」の感想を書かなくてはと思いつつ、
というのも、この本ベストセラーの割に書評は数多くあるけれど、
感想めいたものはあまり見かけないように思うので。
なのに、なんだか憂鬱めいた気分です。
今週はずっと風邪気味の頭痛と微熱に悩まされました。
朝晩の冷え込みと職場のエアコンが冷たいもので、
ストールを駆使してはいたものの、体調ちと不良。
今日は一週間分のだるさがどっと出て、ぐったりしていました。
おまけに体調に合わせて軽い読み物をと選んだ、
ミステリ「黄昏に眠る秋」は今一つの出来だし、
マンガ「娚の一生」はよい内容だけど、面白いとはいえず。
う~ん、消化不良状態です。
「黄昏に眠る秋」の続編は大変評価が高い作品ということで、
一緒に入手してあるので、
雰囲気は好みだし、続いて読んでみようかなと思っています。
方向転換と宣言したものの、まだまだ漕ぎ出す準備状態。
大丈夫だろうか、自分でも不安です。
2012年10月3日水曜日
方向転換の準備
このまま本を読みながら、楽しく仕事をし、
家族も健康で健やかに暮らしていければ・・・と思いながら、
日々過ごしてきましたが、
この先、どのように状況が変化し、それに対応していけるか、
不安が無いとは言えませんでした。
その不安を抱えながら、現実の生活に埋没していたわけです。
手探りでこの先をどのように展開させていこうか迷ってきましたが、
少しずつ目標が見えてきました。
その目標ははるか彼方先にあるのですが、
一歩を踏み出すには、もう時間が待ってくれません。
というわけで、方向転換の準備に入ります。
まだ準備段階で、それも一年くらいはかかる予定です。
お船に乗ったことはほとんど無いに等しいのですが、
まさに大海原に浮かぶ一艘の船という感じです。
自分の手で操縦しなければなりません。
さて、うまく方向転換して、目指す島にたどり着けるでしょうか。
このために、好きな本を読み散らす楽しみは減ってしまいます。
心の栄養のために、時々は読まないといけませんね。
このブログもこれまでと変わりなく更新できたらと思いますが、
ダウンしてしまうこともあるかもしれません。
今後もよろしくお付き合い願います。
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