「読書のすすめ 第14集」岩波文庫編集部編という冊子を
読んでいました。
この「読書のすすめ」は毎回著名な読書人が岩波文庫について
エッセイを書き寄せていて、本好きの人には楽しい一冊です。
この第14集で傑作だったのが鹿島茂さんの“理由は聞くな、本を読め”。
“なぜ本を読まなければならないのか?”との問いに、
“本などなんの役にもたたないのに、なぜ、わたしたちは本を読むのだろう?”
という問いに置き換えています。
そして、
“読書は事後的にしか確認できない”、
“本はこの事後性を自覚した人によって書かれている”。
結論として、
“読書の効能が事後的である以上、それを事前的に説明することはやめて、
「理由は聞かずにとにかく読書しろ」と強制的、制度的に読書に導くこと
これしかないのである”。
と説いておられます。
まったくです。おっしゃるとおり。
読んでみないと事前的にはわからない。
自称本好きでも日々そう思っているのでした。
いやこれは本との相性の問題で、
ここで本来問われている読書のすすめとは別なのであります。
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