「トーニオ・クレーガー」において、
成人した主人公トーニオはミュンヘンで、
友人の画家のリザヴェータを訪問するシーンがあります。
また、小説の最後でリザヴェータへの手紙に自分が愛する人々への気持ちを
託しています。
このリザヴェータ・イヴァーノヴナは重要な役割を担っているのです。
「トーニオ」が書かれたのは1903年のこと。
それより前、1866年にもリザヴェータが登場する作品が書かれています。
ドストエフスキーの「罪と罰」です。
ここでは、主人公ラスコーリニコフが高利貸の老女アリョーナ・イワーノヴナを
殺害することが大きな事件の始まりとなっています。
アリョーナの妹のリザヴェータ・イワーノヴナはこの事件に巻き込まれ、
ラスコーリニコフに殺められてしまいます。
そうです、同じ名前なのです。
研究者さんの間では判明していることなのでしょうが、
さて、どういった訳があるのでしょうか。
トーマス・マンに尋ねてみたいところです。
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