筑摩書房のPR誌「ちくま」に連載中の斎藤美奈子さんの「世の中ラボ」。
もう21回目になりましたが、毎回時事の話題をタイムリーに捉え、
テーマに沿った内容の3冊の本の紹介で成り立っているページです。
今回のテーマは“復興を語る言論人たちの論理2”。
3.11以降論議されているテーマは原発を始めとして、
経済復興、地方分権、福祉と人の活動、生活に関わる問題が
数多く語られているのはご承知のとおりです。
全てに目を通すことは実際難しく、
関心のある面だけにしかチェックできていない実態は、
憂うべきことです。
斎藤さんは震災以降の危機感について言及している本を
「脱原発成長論」金子勝著 筑摩書房
「日本の大転換」中沢新一著 集英社新書
「福島の原発事故をめぐって」山本義隆著 みすず書房
3冊選び出し、その内容を紹介、解説することによって、
社会論評の現状のパターンを読み解こうとしています。
わずか4ページの中にぎっしりとつまった重要な示唆。
最後に“上からの指示を待つ態度は、そもそも「革命」とは呼ばないのだ”と
括られており、政権の指針を待つだけの態度をとっているだけでは、
世界は変わらないことを述べられています。
こちらの内容は自分がどのように考えているか、
この先にはどのような態度をとっていくべきか、
具体的に書かれていますので、
どの方にも参考になるかと思います。
是非ご一読を。