少しだけプルーストを読みすすめました。
第2巻の「スワンの恋」の真っただ中です。
スワンという人は実に謎の人物です。
上流社会に出入りするというからにはそれ相当の身分とマナーを心得ており、
博識であり、上品であるという条件を備えているわけです。
それが、いくらシスティーナ礼拝堂のボッティチェリのエテロの娘のチッポラに
似ているからといって、どうしてオデットなのでしょう・・・
これが恋というものの恐ろしさ。
ヴェルデュラン夫妻のサロンで、
そこに居合わせる人々の会話などを読んでいると、
中流社会のサロンで行われていた社交生活の様子が目に見えるようです。
決して感心できるものでもありません。
現代のパーティなどと比べればそれは上品なものですが。
プルーストを読んでいて面白いのは、
こういった行動や会話の中に潜む人の心の動きをあれこれと表現しているところですね。
登場人物の人柄のみならず、その人の品格まで表れてしまいます。
ただ、とにかくそれが延々と続くので、
ずっと読み続けると知らぬ間に違う場面に展開していたりして、
スピードに気持が付いて行かなかったりします。
脳の老化のせいかしら。
しばらくスワンの恋のロマンテックさに酔いしれ、
その行方を追いかけていこうと思います。
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