2012年4月4日水曜日

「時計まわりで迂回すること」


「時計まわりで迂回すること 回送電車Ⅴ」 堀江敏幸著 中央公論新社

読んじゃいました、他の本をほったらかして、堀江さんの最新エッセイ。
この「回送電車」シリーズは堀江さんが色々なところで発表している
エッセイを緩やかなジャンル分けでまとめられています。
堀江さんの感覚があますところなく表れていて、
ファンにはたまらないシリーズとなっています。

それだから、この細やかで、ナイーブで、
ユーモアというか自虐的というかそんなくすくす笑いも込められた、
堀江さんのエッセイを寝かしておくなんてとんでもない、
速攻で読ませていただきました。
いつまでもこういう本を読み続けていたくなる、そんな気分です。

堀江さんがTVでのスポーツ観戦がお好きだということは、
同じくジャンルも国籍も問わないスポーツ観戦好きとしては、
頼もしい仲間がいらっしゃったということで嬉しい限りです。
ジダンの本はぜひ読みたいなぁ。
あのワールドカップ史上に残る事件については、
タイムリーに目撃していただけに、
ファンとしての気持ちを慰めてもらったような気持になりました。
そういうとき、言葉の重要性、文章の持つ力を信じる気持が強くなります。

もうすぐ堀江さんの写真集も出るということですし、
5月には連載が終わった作品も出版される予定。
手元には書評集「振り子」もあります。

3月は実生活においては実に不快なことが多く、
身体もダウン気味でしたが、
堀江さんの文章の力もお借りして、
明るみのある方を目指して歩いていきたいです。

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