2017年8月30日水曜日

時には本の話など

このところ新聞などで本のランキングを見ていると、
一般の文芸書に混じって、この本が入っていることに気がつきました。
「主の変容病院・挑発」 スタニスワフ・レム著 国書刊行会


決して手頃な値段とも思えない、レムの選集の完結本です。
本好きの人はわかっているなぁ・・・と読めもしないのに、
満足感がありました。
この選集は、ブック・デザインもかっこよく、店頭でも目立ちます。
私は短編集を選んで読んでみたのですが、
SFはほんと、駄目です、がっかりです。
ジェイムズ・P・ホーガンなども、一度は読んでみたいのですが、
たぶん無理でしょう。


一応、この「主の変容病院・挑発」の書評だけ、切り抜いておきました。
こういう本がある、ということを心に留めておくために。


さて、各社のPR誌が届き始める月末です。
わくわくしながら、広げますと、
新潮社「波」の9月号には、自分好みの本の話題がわんさかです。
なんと、マーガレット・ドラブルの翻訳が進んでいるそうです。
「昏い水が押し寄せてくる」という邦題、
老境を描いたものだそうで、クレスト・ブックスのようです。
「碾臼」の他には長編を読んだことが無く、
好きな作家でありながら、読むチャンスがなかなか無かったので、
とても嬉しく、楽しみです。
他には「スタート・アップ」の書評があり、これは勉強になりそう、だとか、
とんぼの本の「ブリューゲルの世界」は、全体像を掴むのによさそう、
だとか、端っこの他出版社の広告を見て、思い出すことがあったり、
アトスについての本が7月に刊行されていることを知ったり。
いや、ギリシア正教に関心があるわけではありません。
アトス、と聞いたら・・・ついつい、です。
どこから命名したのか、気になっておりまして。


筑摩書房はあいかわらず、読みたくなる本がいっぱい。
「フランス現代史 隠された記憶」 ちくま新書
「分解するイギリス」 ちくま新書
「暮らすように旅するフィレンツェ」 古澤千恵著
後は、早稲田文学のバックナンバーも取り扱っているようで、
やはり堀江さんの責任編集号が見てみたい、と。
「ちくま」はこのところ、役に立つ、勉強になる、といった内容の連載が
目立ちます。そういう傾向にしてあるのでしょうか。
とはいえ、難しいので、そう簡単に目をとおすことはできず、
上野先生、もう少し噛み砕いてください!とつぶやいてしまいます。


小説の連載などは、その作家の作品に直接触れることができる、
よいチャンスです。
個人的にはあまりヒットは無いのですが。
逆に、これはあかんわ、ということのほうが多いです。
今回目にしたのは、
「○○ちゃん、カウリスマキ好きだったよね。」
という、一つの行動を決定した一言が書かれた小説でした。
はっきり言って、本人に向かって大切なことをそんな風に言う人おらんで。
そうか、この作家はデリカシーが今一つ欠けるんだ、
などと、厳しいジャッジが下されたのであります。
いや、私にデリカシーがある、というわけではありません。
ただ、決め手の一言に、その表現は無いやろ、ということです。
私なら、そう言われたら、反抗しそうですから。


などと、本を読んでいないのにもかかわらず、
本の話題はキャッチしながら、
楽しんでいるのでありました。
月に2回、大阪へ出かけるときには、
必ず書店にも寄っています。
以前ほど大量に買うことはありませんが、
2,3冊程度、気になる本を入手しています。
本屋さんは、一番落ち着くところです。

2017年8月28日月曜日

ボブという名の猫

先日より公開になっている映画「ボブという名の猫」。


半年くらい前のことでしょうか、
小さな本屋さんで、表紙を見て何気なく手に取りました。
表紙には、青年が猫を肩に乗せている写真がありました。
なんだろう?と思ったのです。
もともと猫好きということもあるでしょう。


ぱらぱらとしてみると、
本当の話で、ストリート・ミュージシャンの青年が、
猫との出会いによって救われる、という内容のようでした。


興味はありましたが、
買うまでには至らず。


すると、この本は本国イギリスでベストセラーで、
映画化される、というニュースが。
それも猫はほんとうにボブが出演しているとのこと。


先日からイギリスの貧富の格差に自分のアンテナが揺れているところで、
これは映画も観るべきだし、
本も読まなくては、と気持ちが動きだしました。


ツィッターを始めて半年以上になりましたが、
なぜか猫の様子の写真のUPがとても多いのです。
もちろん他の動物もUPされるのですが、
圧倒的に猫が多い。
で、様子を観ていて、さらに猫好きが深まってきています。
人とのコミュニケーションで思いがけない様子が観られますし、
猫そのものの様子が、もう人と一緒、と思われるほど。
わんこも好きだけど、
にゃんこは一緒に暮らしてみたい。


まず、映画を観に行ってこようと思っています。

2017年8月25日金曜日

久しぶりの飲み会(^^♪

昨夜は、I課長を囲む会でした。
以前の上司であるI課長と、YちゃんとTちゃんの4名。
いつも参加してくれるKさんは都合がつかなくて、残念。
 
今年の3月くらいから、集まろう、と企画しては潰れ、
声を掛け合って4回目にしてようやく実現しました。

なにせI課長はおしゃべり上手な方。
一人次々と話題を展開して、しゃべる、しゃべる・・・。
で、優しい方なので、それぞれに、あれはどない?と尋ねてくれます。

もちろん会社の話題も豊富で、危険信号が点滅していました。
この仲間でなら、遠慮なく気になっていることも聞けますし、
たいていの話題に皆が、うんうん、と頷いて、笑いこけて。

できることなら、ここでお披露目したいくらい、
面白い話がたくさんです。

社内ではあまり口を開かないTちゃんも、
ぽつぽつとおしゃべり。

先輩肌のYちゃんは、
落ち着いているけど、つっこみ方は関西人。

そういう私はげらげらと笑っているばかり。

あっという間に、気が付いたら23時。
大阪で飲んでいたので、慌ててお開きとなりました。

楽しかったね~、とYちゃんと二人で奈良行の電車に乗ったのでした。

処暑

8月23日は処暑でありました。

旺盛な太陽も次第に衰え、暑熱も退く
という意で処暑と言い、天地清く爽やかとなる。

とあります。(日めくりカレンダーより)

蝉も、ジージー組に、ツクツク組が加わりました。

赤っぽい蜻蛉もすぅーっと飛ぶようになりました。

雷と夕立もやってきたり。

そろそろ夏も終わりかな。

季節は動いていきますね。

2017年8月20日日曜日

「ルネサンス 女の肖像」続き

日経新聞朝刊十選「ルネサンス 女の肖像」のご報告が
途中でしたので、最後までお伝えしておきます。


八回目 ブロンズィーノ「ルクレツィア・パンチャティキの肖像」
九回目 アルテミジア・ジェンティレスキ「悔悟するマグダラのマリア」
十回目 レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」


ブロンズィーノはメディチ家の公式肖像画を描いていたということで、
そのうちの一点だそうで、とても詳細で意味深い画です。
右手で押さえているのは聖書でしょうか。


ジェンティレスキは女性で、カラヴァッジョの画家仲間の娘だそうです。
画風はそのせいか、カラヴァッジョに似た感じでしょうか。
フェミニズムを自覚した主題を、高い表現力によって作品化した、
近年注目を集めている画家だそうです。


ラストは、もうこれしかない、という「モナ・リザ」。
観れば観るほど不思議な画。
ルーブルで観たことがあるのですが、
(防弾ガラスで囲われていました・・・)
あまり大きな画ではありません。
ダ・ヴィンチが少しずつ手を加えて続けていたといいますね。
何を示しているのか、
何を言いたいのか、
女性の持っているものすべてが注ぎ込まれているようにも観え、
怖いくらいです。
ダ・ヴィンチの作品は、どれも正確、精密な描写によるものであるからか、
妙に生々しく、迫ってくるような情念のようなものを感じます。
軽やかさと正確さとのバランスが良いように思われて、
とても好きなのは「白貂を抱く貴婦人」でしょうか。
4点ほどしか観たことがないですし、
大作を知らないので、これ以上のことは言えませんけれど。


気に入った絵というのは、
吸い込まれるように魅せられて、
いくらでも眺めることができますね。
そのこと自体が不思議だと、いつも思ってしまいます。

2017年8月17日木曜日

夏休みの終わり

奈良の大文字焼きも終わり、
京都の五山の送り火も行われました。
お盆も締めくくりですね。


帰省のニュースや、花火の話題、高校野球と、
夏の話題がピークでありました。


関西はお天気が続いていますが、
関東は雨続きで、大変なようですね。
夏に陽射しが無いと、あちらこちらで困るばかりです。


4日間のお休みも終わりとなり、
明日から無事に仕事モードに戻れるのかと、
心配なくらいです。
また、仕事に翻弄されるのが怖いと思い、
そういう事態にならないように、
自分をコントロールしたい、と晩夏の誓いをいたしました。


さて、昨日は国立国際美術館へ「ブリューゲル展」を
観に行ってきました。
が、さすがに夏休みのお盆休みです、すごい人ごみでした。
自分としては、観る状況ではない、というところで、
もう始めから、出直そうと決めて、本日はチェックのみ。


人ごみを縫って、どのような作品が出ているか目を配り、
めずらしいと思われる木像数体、
15世紀の肖像画は精密ですばらしい状態、
ブリューゲルに影響を与えたという角度から展示されていたボスの作品、
油彩2点と複数の版画を確認、
憧れのパテニィールを2点発見!、
最後にブリューゲルに到着しました。
「バベルの塔」は100人近くの列。
想像よりも小さな絵でしたから、
あれだけ緻密に描かれていることを考えると、
気が遠くなりそうです。
どの作品も、次回にじっくりと観たいと思っています。


日本でも15、16世紀の作品の展示会が増えて、
嬉しい限りです。
中世くらいになると、本場に行かねばならないでしょう。
美術として考えれば、建築物も観たいのです。
ロマネスク様式の教会が観たい、と願っています。


外出したのは、それくらいでして、
後は、片付け、調べもの関係、昼寝・・・でした。


困ったことに、
頭がず~んと痛いのがずっと続いております。
先生にはお知らせはしているのですが、
自分で調整してよい、とのことだったので、
お薬も微量に増やしているところです。


お休み中も、寝ることを重視していたのですが、
なんだか、気持ちに元気が出なくて、
それも悩みです。
頭痛、ロー・テンション、これくらいで食い止めたいです。


気持ちに元気が無いので、
本を読む気持ちになかなかならず。
頭が回らない、という感じです。


せっかく元気になりつつあるところなので、
これ以上、心身を削ることなく過ごしたい、と思っているところです。

2017年8月13日日曜日

夏休み初日

昨日は職場は休暇体制を取っていましたが、
隣の部署は動いているということもあって、
ひとり、出勤して、静かにコツコツと作業をしてきました。


誰にも話しかけられることもなく、
電話を取る必要もなく、
つまり中断されることがないので、
作業に集中することができました。


作業というのは、通常業務以外の、
片付けやファイリング、資料の準備などが中心だったからです。
普段はなかなかできずにいて、
たっぷりありまして、実はまだ終わっておりません。
まだ実際の業務にかかるまでに、
資料やデータを整えなくては。
それでも、少しは前に進んだかな、と気持は楽になりました。


そして、今日から4連休させていただきます。
掃除をして、いろいろな片付け。
新しいことを始めようと目論んでいるので、
そのための準備も含めて。


現状のままでは、身体ももたず、頭打ちになる、と自覚したので、
なんらか風穴を開けるべく、もがいております。


夜になってから、
「図書」のブリューゲルの記事を読んだり、
オースティンのTVのテキストを読んだり。


先日からは「土佐日記」をぽつりぽつり読んでいます。
実に読み応えあります。
訳文を読んでから、本文を読んで、解説を読む。
気持ちが落ち着きます。
それに文章が洗練されていることもあり、
気持ちが清々しくもあります。
テキストは角川文庫。
文庫だと気楽に、寝転がって読めますね。


後は、大好きな音楽を聴きながら、うとうとしておりました。
どんどん本から離れていきます。
今は特にかもしれませんが、
頭を使うことに疲れてしまっています。
なので、この休み期間は、
仕事のことを忘れようと思っています。

2017年8月11日金曜日

日経十選「ルネサンス 女の肖像」

7月の下旬から日経新聞朝刊では、
十選「ルネサンス 女の肖像」が連載されています。


最初のうちは良く知った名の画家たちが続いていたので、
読むだけにしていたのですが、
途中から、知らない画家も登場してきたので、
振り返ってみることにしました。


一回目は・・・切り抜きできませんでした。ジョットーだったかと思います。
二回目 ボッティチェリ「春」部分
三回目 ラファエッロ「マッダレーナ・ストロッツィの肖像」
四回目 ジョルジョーネ「老女(ラ・ヴェッキア)」
五回目 ティツィアーノ「若い女性の肖像(ヴィオランテ)」
六回目 アングイッソーラ「画架の前の自画像」
七回目 パルミジャニーノ「若い女の肖像(トルコの女奴隷)」


ルネサンスのイタリア各地の情勢下で描かれた女性たち。
画家たちは、自分たちの個性を存分に発揮していたようです。
単に美しいだけでなく、素晴らしい作品というだけでなく、
そのモデルになった女性たちの人生や、
画家との関係にも思いを馳せると、
一つの肖像画が大きなタブローとなっていきます。


アングイッソーラは女性の画家で、
ヴァザーリも「美術家列伝」において取り上げているそうです。
画才を高く評価され、スペイン王家にも使えたり、
イタリアに帰国後、93歳まで穏やかに暮らしたとあります。
そういう女性もいたのですね。


かと思えば、東方から売られてきた奴隷や愛妾もいた時代、
トルコの女奴隷と見られている女性は、宝飾品をつけない、
愛嬌のある表情で描かれています。


絵画としては、ボッティチェリの作品がとても好きですが、
こうしてまんべんなく目をやってみると、
時代性、歴史、文化等を捉える役目が見えて、
興味深いところです。

2017年8月10日木曜日

ヘレンド展

もう終了してしまいましたが、
先日、東洋陶磁美術館にて開催していました
ヘレンド展を観て参りました。


いただいていたチケットがあったので、
母と二人でのんびりと。


ハンガリーの村、ヘレンドにて1826年に生産がはじまったとされます。
マイセン窯、ウィーン窯に学び、ほどなく高い水準の作品を
発表するようになり、王室御用達窯として認められるようになったそうです。
1851年のロンドン万国博覧会にて、ヴィクトリア女王から注文を受け、
ヘレンドの名は欧州に広がったとのこと。


展示されていた作品は、
1800年代のものから始まり、
凝った細工をほどこしたテーブル用品を中心に、
最近のモダンな鉢などにわたり、
150点がゆったりと、丁寧に置かれておりました。


中国、日本の影響もかなり受けており、
それもコミカルな要素も含んでいるので、
観ているのも楽しいところです。


豊かな色彩感覚によって、
彩られているのも、華やかですし、
細工の出来具合も、それが維持されていることにも、
驚きがあります。


たのしい人形たちもありました。
日本人の子供がお布団にくるまっている様子が3点も!
焼き物の人形はユーモラスであると、
とても楽しめますね。


ヘレンドのユニークなポイントとして、
シノワズリー・スタイルには、おじさんの人形が使われていますね。
その作品自体は少なかったのですが、
以前からおじさんのついたものが何か一つ欲しくって。


なぜだか、洋食器は現実に使う食器としていつも考えてしまいます。
さすがに展示されている作品群はそういうレベルではありませんが、
ヘレンドもシンプルな絵柄のものは、揃えてみたいですね。
あ、あくまでも夢です。
昔、マグカップを購入したことがあったのですが、
阪神の震災で割れてしまい、また夢のレベルとなってしまいました。


ほんとに、綺麗ね、と話しながら見学を終え、
美術館内にある喫茶店に入ってみますと、
なんと、珈琲はヘレンドのカップ!
サンドイッチはロイヤル・コペンハーゲンに!
どちらもお味も美味しく、お店内も静かで、
ゆったりと、川面を眺めながら、いただくことができました。
これは、思いがけないことでしたが、
会期中だけの企画だったようです。
でも、陶磁美術館なのですから、
普段もよい食器を使われているかもしれませんね。
また、訪ねてみましょう、と楽しみが増えた一日でした。

2017年8月6日日曜日

政治の世界も経済界の話題もわかりません

新聞を読んでいても、
迷走する政治家の動きも理解しがたいですし、
株価を中心とした経済界の話も、
生活に直結していないので、
よくわかりません。


難しいことはプロに任せる、という無責任な態度は、
よくないのですが、
少なくとも現在の政局は肝心なことができておらず、
足のひっぱりあいしかしていないようで。


株価の動きは経済の柱の一つですが、
大手企業の動きだけを話題にするのもどうか、と。
それによって、中小企業の受ける影響が大きいわけですが、
いつも決まった企業ばかりピックアップされているようで。
実際、関西ではセブンイレブンはあまり見かけないので、
ちっともピンときません。
なので、大手企業の動きに変化があることで、
どういう企業やどういう人達に影響があり、
それによって、経済にどのような問題が発生するのか、
そこまで分析して記載してほしいです。


物価は上がるという予想があります。
しかし、所得は上がることは予想されていません。
まして労働者の多くを占める非正規社員の賃金は据え置きです。
どうして景気は回復傾向にあるといいながら、
そういうことになっているのか、
メディアも説明してほしいです。


結局のところ言いたいことは、
私たち庶民の生活が苦しい、
ましてや、政治が不安定となると不安が増します。
よろしくお願いしますね。

2017年8月2日水曜日

さらに、考え中です

このブログの趣向を少し変えてみようか、という話もありますが、
それ以上に、仕事が手詰まりになってしまいました。


色々な考え方、意見もありますから、
急に雲隠れすることはありませんが、
変化をする方向で考えていくつもりになっています。


ほんとにやってみたことをするチャンスでもあるかもしれません。
楽観的に言えば、そうでもあるでしょう。


でも、進めば地獄、下がっても地獄かもしれません。
危険な所に位置しているともいえるでしょう。


時間をかけて、
可能性を考えていこうと思っています。