「ノーサンガー・アビー」 ジェイン・オースティン著 中野康司訳 ちくま文庫
オースティン20代の処女作、意欲ある作品です。
それまでのヒロイン小説の概念をことごとくひっくり返し、
パロディ化して、新しいヒロイン像を作り上げています。
小説に対する意識も盛り込まれていて、
読者にも容赦がありません。
とはいえ、作品そのものを現代において読んでみるならば、
筋も内容も面白いのですが、
少々理屈が多く、
多少強引で、
作者の意図がはっきり出ている点において、
その後に書かれたものより、
楽しみにくいように思えます。
ちょっと厳しいでしょうか。
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