2011年5月29日日曜日

雨の日曜日

木曜日から梅雨と台風が重なって、
ずうっと雨が続きます。
あまりの湿度に体も重く、
いろんな匂いがつきまといます。
洗濯物も片付きませんね。

去る5月7日にジュンク堂で行われた<鹿島茂×堀江敏幸>の公開対談を
ネットで見始めました。
白水社のHPから簡単に入ることができます。
のっけから鹿島先生がボス的な存在感で押してくれます。
そこを堀江さんがさらりとしたちょっとおとぼけ感で受け答え。
実に面白いです。

関西ではなかなかお目にかかれないお二人なので、
動画のおかげで楽しむことができるのはありがたいところ。

雨の日の楽しみとして、
この梅雨の間、ネットを活用して色々遊んでみようかと思っています。

2011年5月28日土曜日

ユルスナール関連情報です

「ふらんす」の6月号はユルスナール特集でした。
<世界の迷路>の発売に合わせてですね。

今年に入ってから、もうフランス語の学習は無理なのだから、
年間申込するのはやめようかと考えて、
「ふらんす」を店頭で購入していたのですが、
今月に限って、もういいかと買っていなかったのです。
ユルスナール特集を知って、大急ぎで買いに走りました。
テンションがぐぐぐっと上がったのであります。

そして、この<世界の迷路>の訳者陣が明らかになりました。
第一巻は岩崎力さん、第二巻は小倉孝誠さんであることはわかっていたので、
もしかして、もしかしたら・・・と思っていたら、
第三巻は堀江敏幸さん!!!
すっかり舞い上がってしまいました。

しばらくは<世界の迷路>第一巻「追悼のしおり」と、
堀江さんの新作に浸らせていただきます。
幸せです。

2011年5月25日水曜日

ユルスナール「追悼のしおり」を入手しました

本日は上記の本の刊行日。
仕事はお休みでしたが、もともと大阪に用事があったので出かけていました。
合間を縫ってジュンク堂へ駆けつけます。
あった、あった。
昨日も一応行ってみて、まだ未入荷であることを確認していました。
宝物の一冊がまた増えた気分です。
まだ読んでいないのに。
さ、週末には読み始めるといたしましょうか。

2011年5月22日日曜日

アサガオ

何もしない間に一週間が経ってしまったのでした。
少々気持ちがフラットになっていて、
新しい本を読む気にもなれず、
仕事のことだけを考えておりました。

昨日は職場ガーデンに新顔としてアサガオを植えました。
アサガオの季節だから、種でもと思い、
ホームセンターに行ったのですが、
昨今昔小学校で植えたような素朴なアサガオって、
あまりないようですね。
シンプルな白いのが欲しかったのですが、
改良種が多く、結局オーシャンブルーという、
丈夫で長く咲くという青い苗に落ち着きました。
会社に戻ってさっそく植えて、
丈夫に育てと願ってお水をたっぷり上げたのでした。

今日は雨で一日のんびり過ごしたので、
今週はいろいろ予定が入っているし、
待望の本たちが出版されるし、
テンションが上向きになればと思うのでした。

2011年5月18日水曜日

「スワン家の方へⅠ」を読み終えました

「失われた時を求めて」 マルセル・プルースト著 鈴木道彦訳 の第一巻
「スワン家の方へⅠ」をようやく読了しました。

この巻では、主人公が眠りにつくときに思い出す幼い頃の思い出が
綴られています。
場所はコンブレー、そこに住む人々との交流、スワン家の方への散歩、
最後にゲルマント家の方への散歩。
どのエピソードも後々の語りに繋がってくるかと思われます。
なんだかそういう風に感じるのです。

ちなみにざっくりとした筋は知ってはいるものの、
細かい知識は全く持たずに読んでいます。
この作品に関する図書も数多くありますが、
手を出していません。

ただ読んでいるだけですが、
一巻だけでも、その濃密な時間の流れ、そして主人公が回想するにあたっての
意識の移り変わりの表現の巧みさ、描写される人々の人柄・個性、
さらりと表現されている風景の数々は、
いずれも色鮮やかでそれにセピア色にヴェールをかけてあるようなイメージです。
一言でまとめるなら、豊かな世界がそこに広がっています。

文学として読むに当たっては、全く力不足なので、
これから解説などの前後の文章を辿って、
この幼い感想に肉付けをしたいと思います。

2011年5月14日土曜日

久々本屋さん

久しぶりに大きな本屋さんに出かけてきました。
5月2日に出ていた堀江敏幸さんの「なずな」を買いに行ったのでした。
大阪で仕事をしなくなってから、
発売日に本が買えなくなってしまって、
大変難儀であります。

無事に手にした「なずな」は、
堀江さんの本の中では一番の分厚さ。
読み応えありそうです。
先月末には「未見坂」も文庫化されたし、
今月25日には「回送電車Ⅳ」が発売予定だし、
堀江さんラッシュです、嬉しいなぁ。

他には、
「アメリカ講義」 イタロ・カルヴィーノ著 岩波文庫
「フーコー」 フィリンガム著 ちくま学芸文庫
(これはイラスト仕立てになっていて、すごい迫力です)
を購入いたしました。

森まゆみさんの「“即興詩人”のイタリア」も読んでみたい、
とうずうずしましたが、というのも、
かの「即興詩人」をするすると読めなくて困っているからでして、
これを読まずして、須賀敦子さんのことはわからないと思っているからには、
どうにかして目を通しておきたいところなのです。
この本のことは頭にインプットしておくとしましょう。

さて、手に入れた本を広げる前に、
「失われた時を求めて」Ⅰの続きへ戻らなくてはいけません。

2011年5月11日水曜日

「バルテュス 自身を語る」

「バルテュス 自身を語る」 バルテュス 聞き手:アラン・ヴィルコンドレ
              鳥取絹子訳 河出書房新社

取材嫌いと知られたバルテュス。
晩年に2年間かけて口述された回想記です。

幼い頃の記憶、
リルケから送られた言葉の数々、
描くことを信じ始めた頃、
イタリアでの修行時代、
ピエロ・デッラ・フランチェスカやマサッチョ、
ジョットーの偉大さ、
ピカソやジャコメッティとの交友関係、
アンドレ・マルローとの関係から、
ローマでのメディチ館の復旧時代。
妻節子の献身的な支えへの感謝。
そして、カトリック、神への信仰。
その他にも関わった人々、関心を持った事柄、
バルテュス自身が辿った道を、
静かに語っています。

常に自分を信じ、神を信じて、
孤独の中を少しずつ歩んできた長い道のり。

絵を描くことへの慎重さについて、
自然の光を重要とし、
天使が横切る瞬間を描こうとしていたと述べています。
“祈るときのと同じように絵を描く”
そのことを繰り返しています。

そのようにして描かれた作品の数々と、
このバルテュスの言葉を照らし合わせてみると、
一つの人生が大きな仕事を成し遂げた証を確かめることができます。

バルテュスの作品に惹かれる理由の一つは静謐さにありました。
ここに残された言葉を持って、その静謐さがどのように描かれたのか、
おぼろげながらわかってきたような気がします。

2011年5月8日日曜日

「トーニオ・クレーガー」再考

先日読んだトーマス・マンの「トーニオ」について考えていました。

トーニオが言う“普通の人”って誰だろう。
ハンスやインゲボルグはその象徴として描かれているけれど、
“普通の人”が悩みや苦しみを知らないわけではありません。
そしてトーニオが書いた作品の読者にも多くの“普通の人”がいるのです。
“平凡でいることの幸福に対する憧れ”というのは幻想なのです。
トーニオは“普通の人”と“美の崇拝者”である芸術家の二つの世界に立っている、と
リザヴェータへの手紙に書いていますが、
この言葉の意味を知るのは真の芸術家、才能に溢れる作家たちだけかもしれません。

そのように“普通の人”を定義しているトーマス・マンは、
この作品を書いた時、まだ若かったのでした。

というのも、全くの“普通の人”である当方、
なんだか違和感を感じたのでありました。

もちろん幼い頃には、友達の輪に加われずに悩んだこともよくありました。
返って自分が“普通の人”過ぎて、人の持つ“秘密”を知らないからだろうと、
考えていました。確かに外見だけでなく、神経も能力も体力も鈍かったので。
今に至っても、きっと自分はトーニオの立場には永遠に立つことが無く、
リザヴェータのように、話相手となっただろうと思っています。
機転の利かない、平凡な返事だけしかできないでしょうが。

2011年5月7日土曜日

休み明け

たった2日しか出勤していないというのに、
なんでしょう、この疲れは。

久しぶりに皆の顔を見て、書類を見れば、
やらなくっちゃと、せっせと仕事に励んだわけですが、
せっかく休み中に充電した体力を
もうすっかり消耗してしまいました。

今日はとても晴れやかなよいお天気でした。
風もさわやかでしたね。

今晩は早めに寝て、
すがすがしい新しい明日を迎えたいと思います。

2011年5月5日木曜日

GW終了

今日はゴールデンウィークの最終日。
明日は本当は定休日なのですが、
そろそろ月初の仕事に手をつけた方がよさそうなので、
お当番で出社します。

5日間もお休みがあったのに、
結局あまり本も読まず、勉強もせず、
いつものことながら、成果がほとんどありませんでした。
夜も寝て、昼も寝ているからね~。
猫並みでありました。

外を見ると、新緑がぐんぐん伸びてきて、
季節の変わってきたことをしみじみ感じます。
この過ごしやすい時期に、
やっておきたいこと、
体調のメンテナンスと、読書の道筋をしっかりつけたいなと
思っています。
体調が思わしくないと、仕事にも支障があるし、
読書もできない。
そして、読書がしっかり出来ていると、
生きている実感を感じることができますから、
重要な生きるための行動です。

2011年5月4日水曜日

神戸へ

今日はお休みにしては早くに目覚めました。
というのは、母の日が間近ということで、
母とデートで神戸に行くからなのです。

今日は大阪駅北の三越伊勢丹とLUCUAのオープンと重なって、
梅田へどんどんと人が訪れています。
そこから西に向かってGO!
元町で降りて、まずは腹ごしらえ、
中華料理の順徳へ急ぎます。
開店して15分くらいしか経たないのに、もう満員。
どうにか円卓に滑り込んで、
大好きなネギ汁ソバ、牛肉の炒め物、エビシューマイを食しました。
周りの老夫婦や若夫婦、家族連れ、若い二人連れ、
皆々健啖家で、ぱくぱく平らげておられました。

満足したところで、近くの文具店ONEWAYへ。
久しぶりにオリジナルの本型ノートを入手。
ちょっとした仕事用の文具も一緒に購入して、
今日のメインのRolloへ。
アンティークのボタンを主に、様々な小間物が各種並んでいます。
使わなくても、手に入れてお守りにしたくなるような、
お気に入りになりそうな物がたくさんあるお店です。
メダイを買おうか迷いましたが、
もう少し考えようと思い、今日は止めておきました。
次は近くのRolloStock。
こちらは趣のある生地やレース、テープなどが揃っています。
洋裁の腕があるなら、ここの生地を使って、
いっぱいワンピースを作りたい!とため息。
そこから少し北にある姉妹店ブロカント・ティトへ。
こちらはヨーロッパの可愛いチケットや紙袋、封筒、メモ、
食器もありますし、全てこちらもアンティークのようです。
とても風情のあるお店です。
きれいな模様のパラフィン紙を購入しました。
お気に入りの本のカバーにするつもりです。

さて、バター珈琲で一休みした後は、
栄町のケーキ屋さんMontPlusへ。
以前から気になっていたお店でしたが、
洋菓子好きの感想としては、普通の美味しさかな。
それになんだか落ち着かないお店でありました。

栄町は小さなお洒落なお店がひしめいていて、
皆自分の贔屓のお店があるようです。
初めて覗いた東ヨーロッパ系の雑貨を置いているお店では、
素朴な雰囲気にわくわくさせられました。
そして、通りがかりに大好きなPlageに入ることができました。
小さな小さなお店で、輸入の紙を中心とした文具が置かれています。
とても丁寧にセレクトされていて、センスの良さに酔わされます。
気分で選んでもうまく使いこなせないともったいないので、
次回は目的を絞って訪ねようと今回は失礼しました。

その後は、ええと、大丸に寄ったり、Bshopの本店を覗いたり、
クロワッサンの店で食器を見たりして、
とことこと三宮まで歩き、最後の締めににしむらで一休み。

思っていたより時間が経っていたので、
そろそろ帰る時間かな・・・と席を立ちました。
人も多く、慌しく過ごしたので、あんまり気持ちにゆとりはなかったような。
母の日に相応しかったか、少々不安ですが、
母と出かけることもあまりないので、
久しぶりでよかったことにしておきましょうか。

2011年5月3日火曜日

「大きな1年生と小さな2年生」

「大きな1年生と小さな2年生」 古田足日著 偕成社文庫

小学校1年生のときに買ってもらった一冊でした。
ホタルブクロというキーワード以外をすっかり忘れてしまっていました。

大きな1年生のまさや。
小さな2年生のあきよとまり子。
小学校で起こる小さな諍いやとまどいを、
まさやはあきよとまり子の姿を見ながら、
少しずつ自分なりに感じ取っていきます。
それが、本当にあるような出来事ばかりなので、
低学年の小学生にも共感を呼ぶのでしょう。

物語のクライマックスは、
まさやが思いがけない冒険にでかけるところにあります。
そういえば、レイの花を目印に置いていったけ。
そういえば、カルピスをいただいて喉をうるおしたっけ。

大人には想像もつかないことを仕出かすのが子供たち。
こういう経験を経て、少しずつ成長していくのですね。

子供心に地味な作品だと感じていましたが、
大人になってようやくその作品の意味を知ったような気がします。

2011年5月2日月曜日

「バルテュス 自身を語る」途中

眩暈がするほどの陽光の中を、
奈良公園へ出かけてみました。
開放的な気分になった人々が押し寄せています。
どの道を行っても、大きな声が響いているし、
黄砂のせいもあって土ぼこりがひどいし、
初夏を思わせる暑さで、すっかり参ってしまいました。
木陰で本でも読もうと思ったのが間違いで、
早々と引き上げてきました。

読みかけていたのは、「バルテュス 自身を語る」。
納得のできる言葉が並んでいて、
とても心が安らぎます。
絵画については様々なアプローチ方法があって、
人によって考えは異なるでしょうが、
私はバルテュスがこの本で述べていることに、
諸手を挙げて賛成する立場です。
まだ自分の考えが定まらなかった頃には、
絵画を手当たり次第観ていましたが、
見方が悪いのか、よくわかっていないからか、
近頃では、好きか、嫌いかだけで観るようになっています。
では好きという場合はどういう絵や写真であるか。
これもはっきりとしていません。

そんな気分だけで観ようとしている者に、
これはぴったりの本です。

バルテュスが何を重要視していたのか、
懇切丁寧に繰り返し語られています。

現在半分まできましたが、
一読しただけでは、頭の中が整理できないでしょう。
せめて、何故自分がある特定の絵画や写真に惹かれるのか、
その答えを見つけることができるかもしれません。

2011年5月1日日曜日

ゴールデンウィークの始まり

今日からゴールデンウィークです。
空模様は雨だけれど、気分はのんびり、ゆったりです。
5月25日までに「失われた時を求めて」第1巻を読み上げようと考えて、
ぽつりぽつり再開する予定です。
後もう2冊ほど、このお休みの間に読む予定。
 
今日のクライマックスは“天皇賞”。
一着はヒルノダムールでした。
確かYさんが予想していましたが、
Hさんと当方は大はずれもいいところ。
長距離のレースだったので、
見ているだけでも面白かった。
最後には大はずれに大笑い。
予想と違うところがまた楽しいところでしょうか。