「失われた時を求めて」 マルセル・プルースト著 鈴木道彦訳 の第一巻
「スワン家の方へⅠ」をようやく読了しました。
この巻では、主人公が眠りにつくときに思い出す幼い頃の思い出が
綴られています。
場所はコンブレー、そこに住む人々との交流、スワン家の方への散歩、
最後にゲルマント家の方への散歩。
どのエピソードも後々の語りに繋がってくるかと思われます。
なんだかそういう風に感じるのです。
ちなみにざっくりとした筋は知ってはいるものの、
細かい知識は全く持たずに読んでいます。
この作品に関する図書も数多くありますが、
手を出していません。
ただ読んでいるだけですが、
一巻だけでも、その濃密な時間の流れ、そして主人公が回想するにあたっての
意識の移り変わりの表現の巧みさ、描写される人々の人柄・個性、
さらりと表現されている風景の数々は、
いずれも色鮮やかでそれにセピア色にヴェールをかけてあるようなイメージです。
一言でまとめるなら、豊かな世界がそこに広がっています。
文学として読むに当たっては、全く力不足なので、
これから解説などの前後の文章を辿って、
この幼い感想に肉付けをしたいと思います。
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