故宮博物館所蔵の北宋汝窯青磁水仙盆展に行ってまいりました。
水仙盆が6点。
史上最高の作品とよばれるものは、
特別、ほんとに特別でした。
美しい透明感あふれる柔らかな青色。
プロポーションも完璧。
口縁のあたりの薄さも品が良く、
カーブが滑らかです。
貫入がほとんど見られず、
完全な形をとどめています。
そうなんです、完全、といっていいのでしょう。
11世紀末ごろのやきものが、
これほどの状態で保存されていたことも、
奇跡的だと思います。
二つ目は口縁部に銅製の覆輪があります。
それもアクセントになっています。
微妙に青の色が違います。
三つ目、汝窯水仙盆では最大のサイズというもの。
といっても、それほど大きくはありません。
しかしながら、これも欠けることなく保存するのは、
難しかったことでしょう。
やわらかな雰囲気があります。
青の色も優しい感じです。
そして、四つの足が削られています。
どうしてだろう?
四つ目、形は一つ目と似ていますが、
微妙に口の開き具合が異なります。
色も少し緑がかっているように見えます。
五つ目、汝窯水仙盆は世界に約90点が存在するそうです。
そのうちの一つがこの東洋陶磁美術館に所蔵されています。
これも口縁部に銅製が施されています。
なんとなく重みというか、固い感じがしました。
力強いというのかな。
六つ目は、18世紀に景徳鎮で作られた写し。
そっくりさんです。
色合いは微妙に違います。
6点あったわけですが、
皆微妙に違う。
同じ青磁でも、青みの色が少しずつ違いますし、
きっと手触りや重みも異なるのでしょう。
当時の帝の詩が刻まれていたり、
それによって制作、所蔵のありかなどがわかり、
そのものの歴史も辿れるわけですが、
価値については、私は無頓着なので、
私的な感想だけにとどめておくことにします。
この6点を観たあとには、
大好きな童子型水滴ちゃんに会ってきました。
いつ観ても愛らしいです。
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