2009年7月14日火曜日

「須賀敦子を読む」

「須賀敦子を読む」 湯川豊著 新潮社

「考える人」に連載中も読んでいましたが、
改めてじっくり目を通してみました。

須賀さんの読者として、
そして担当編集者としてのお付き合いも重なって、
著者の湯川氏の思いは深く、
丁寧な読みに、読者は心を沿わせるように
須賀さんの跡を追っていくことになるでしょう。

須賀さんの読者としては、
須賀さん自身にしかわからないこと、
もしかしたら、あえて明確にされていなかったことなどにも、
知りたいことが多く潜んでいるように思われ、
湯川氏の本の中だけでは、
まだ物足りなく感じる部分もありますが、
ここから先は、読者自身が読み解くべきなのでしょう。

そこが読書の愉しみなのだと、
須賀さんと自分との対話なのだと思うこのごろです。

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