「ベルリン・天使の詩」で主人公ダミエルの親友カシエル役を演じた
オットー・ザンダーが逝去されました。
この映画が公開され話題になったのは、
もう20数年以上前のこと。
世界情勢も変わり、時代の移り変わりによって、
人間の慾するところも変化があるでしょう。
今この映画を観て当時の興奮を同じように味わえるかどうか、
なんともいいがたいところがあります。
ただ、映画としては、時代遅れになるかもしれませんが、
素晴らしい映像と脚本は古びることはないと思います。
とても格調高い作品です。
その中で地味ながら味わいのある天使カシエルが、
自分の理想に近いところにあったので、とても好ましく思っていました。
苦悩するカシエル。
続編の作品ではカシエルが主人公となりますが、
目も当てられない映画でありまして、
ときどき、ヴィム・ヴェンダースはこのような駄作を撮ってしまうことに、
残念でありました。
だから私の中のオットー・ザンダーは第一作の中のカシエルのままに
モノクロの天使の状態です。
実際のオットー・ザンダーは朗らかな明るい方だったと聞いています。
あちらの世で、多くの天使たちと再会しているでしょうか。
ご冥福をお祈りいたします。
0 件のコメント:
コメントを投稿