あべのハルカス美術館で開催中の
マティスとルオー展に行ってきました。
画風を思い浮かべると全く雰囲気の二人ですが、
深い尊敬と友情で結ばれていたそうです。
マティス(1869-1954)とルオー(1871-1958)は、
1892年国立美術学校のモロー教室で知り合ったそうです。
二つの大戦を挟みながらも、
家族ぐるみでの交流を続け、
数多くの往復書簡が残されているそうです。
今回の展覧会は、そういう二人の交流に焦点を合わせたもの。
初期の作品、
数々の手紙、
変わりゆく画風の作品の数点。
作品の点数こそ少な目ですが(とはいえ140点もあります。)、
ルオーが1895年にはこんな古風な画を描いていたの?
マティスも1896年にはこんな暗めの画を描いていたの?
というめずらしさもありました。
時の流れにそって、
互いに励まし合う手紙が展示され、
生々しい筆跡に温かみも感じられました。
展示方法も工夫されており、
手紙類は壁面に飾られ、
丁寧な解説がされています。
また、楽しいことに、彼らのメッセージの一節が、
壁面に大きく書かれていました。
会場にリズムをもたらしています。
彼らの画業と交流の半世紀を追った美術展、
とてもユニークで、楽しいものでありました。
マティスの色鮮やかな油彩画が目に沁みますし、
ルオーの重いマティエールの宗教画は、
いつも心に残ります。
互いを大切に思いあう友情の足跡が、
さらに彼らの偉大さに重なるのでした。
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