2017年5月3日水曜日

「図書」岩波文庫 わたしの三冊から

岩波文庫は創刊して90年になるそうです。
そのラインナップが見事であることは、
どなたもご周知ですね。


翻訳小説でクラシックな本を選ぶときは、
まず岩波文庫でチェックします。
翻訳が古く、難解な場合は、あきらめることもありますが、
子供のころから見慣れている岩波を選ぶことが多いです。


さて、今回のわたしの三冊に目を通していると、
同じ本を選んでおられる場合がかなり多いです。
それは、90年前から繰り返されて多くの人に選ばれ、
読まれてくることで、淘汰されているともいえるでしょう。
なので、この冊子ではとてもよい本が選ばれていると、
考えてよいのではないでしょうか。


ここからは、ツキスミの独断と偏見のコーナーです。


是非読んでみたいのは・・・
 「死に至る病」 キェルケゴール (多数の方が選んでおられます。)
 「イリアス」 ホメロス
 「オデュッセイア」 ホメロス
 「イギリス名詩選」 (詩は苦手ですが、数多くの名詩人がいることを考慮しますと・・・)
 「パンセ」 パスカル (“パスカルほど人間存在の抱えた本質的矛盾を根本から
               理解した思想家はいない”・・・基本を学べることができるなら・・・)
              (こちらも多数の方が選ばれておられます。)
 「幸福論」 ヒルティ (“実用一点張りの内容”・・・もしかしたら、私に応用できるかも?)
 「読書案内」 モーム (この本、読んでいないのが自分でも不思議です)
 「水滸伝」 (昔から面白そう、と思いつつ、読めておりません。)
 「永遠平和のために」 カント (実現不可能とは思いつつ、そうであってほしい。)
 「病牀六尺」 正岡子規 (なぜ読んでいないのか、自分でも不明・・・。)
 「トリスタン・イズ―物語」 (Loveの小説はいままで避けてきましたが・・・。)
 「新古今和歌集」 (堀江敏幸さん選。堀江さんは高校生の頃、日本の古典を愛されて
             いたそうで、ここでは、この本を取り上げられています。
             いつか和歌を読みたいと思っているので、そのうちの一冊として。)
 「愛の断想・日々の断想」 ジンメル (ジンメルは以前から気になっているのでした。)
 「ヨーロッパのキリスト教美術」 マール (詩的な文章とありますから、読めるかも?)
 「ヴィヨン全詩集」
 「ロンサール詩集」 (フランス詩もなぞっておきたいのですが、読めるでしょうか・・・。)


再読したいのは、
 「ボヴァリー夫人」 フローベール (もう3回くらい読んでいるのですが、
                      重要だと感じる部分がいつも異なり、
                      常に新鮮な刺激を得ることができるのです。)
 「プラテーロとわたし」 ヒメーネス (とても心穏やかになる本なのです。)
 「みずうみ他」 シュトルム (ドイツ文学も、オーソドックスな作品はとても好き。)
 「ジェイン・エア」 C・ブロンテ (今、再読すると、どのように感じるか、気になります。)
 「坊ちゃん」 夏目漱石 (“舞台はロンドンと考えたい”という意見が!これは新鮮かも!) 
 「外套・鼻」 ゴーゴリ (ロシア文学の短編は好きな作家が多いのです。)
 「朝のコント」 フィリップ (堀江敏幸さん選。再読してみたくなりました。)


以上が読んでみたい!と思った本です。
冊数としては、わずかですが、
簡単には読めない本ばかり。
心の中であたためて終わるか、一度は開いてみるか、
どうなることでしょう。


こういった書物のタイトルを眺めていると、
優先順位がぐっと変わってきます。
やはり古典的な本を読むことの方が、
自分の心のために良いのではないか、と思えてきます。


読みやすい本ばかり手にしている昨今、
もちろん時代性もあり、旬な本も読みたいですし、
和む本も読みたいのですが、
読書に割ける時間はわずかです。
よ~く考えましょう。

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