2013年6月5日水曜日

「特捜部Q」“カルテ番号64”


「特捜部Q」“カルテ番号64” ユッシ・エーズラ・オールスン著
吉田薫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

特捜部Qが設置され、大きな事件も4つ目となりました。
メンバーは変わらず、カールとアサドとローサです。
だんだんチームワークがよくなってきているのが伺えます。
この3人でないと解決に導くことはできませんでした。

キャラクターの個性の豊かさもこのミステリの魅力の一つですね。
アサドにしても、ローサにしても、あまり本当のことは知らずに、
このまま謎の方が面白いような気がします。

もう一つの謎、アマ―島のステープル事件があります。
この泥沼状態の事件を明らかにし、
同僚のハーディが少しでも回復し、
モーナとの関係が良好に保たれ、あ、これはカールの希望か。

ハーディの体調も明るい光が見えてきたことがうれしいですね。

この作品では社会問題でもある右翼活動と、
過去の失踪事件が絡み合っています。
本当に不幸なことばかりで、
読んでいてつらいくらいですが、
事件をカールたちが解決することによって、
全てが明るみに出、真実を理解できることが幸いです。

作品を重ねるごとに、複線等構造も複雑になり、
読み応え十分です。

内容については、ファンも多いことでしょうから、
披露することはやめておきましょう。

というわけで、ミステリ・ファンの方は一度読んでみてくださいね。

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