2013年8月31日土曜日

「笑う警官」

ここしばらく北欧のミステリを読んでいましたが、
そこで“北欧のミステリといえば「笑う警官」・・・”とありました。

「笑う警官」といえば、確か角川文庫にあったようなと思いだし、
書店に行くと、どんぴしゃ、ありました。

ページをめくると古い活字。
ということは版を重ねている定評のあるミステリということ。

というわけで早速読んでみました。

とてもじっくりと練られた内容です。
事件の解決に向けてはなかなか進展を見せず、
どうなっていくのかと心配になりましたが、
主人公のマルティン・ベックが注意を払っていた最初の疑問が、
ぴたりと当てはまると、
後はずんずんと展開して、ほっとしました。

最後にはちょっとしたオチもあったりして。
最近の波乱が多い内容のミステリが多い中、
オーソドックスなじっくりと読ませてくれる作品でした。

ベックを中心に、警察のチームで動いているのも、
懐かしさを感じさせます。
古いといえば、古いのですが、
その点さえ、気にしなければ、問題なしです。

タイトルの「笑う警官」。
どこで種明かしがあるのかと思いきや、
これも心温まる部分でありました。
でもベックは笑わなかったのですよ。

作者はマイ・シューヴァルとペール・ヴァールー。
スウェーデンが舞台です。

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