2014年8月24日日曜日
「イタリアの詩人たち」
「イタリアの詩人たち」 須賀敦子著 青土社
時間はかかりましたが、
ここに上げられている5人の詩人たちの作品を
一人ずつ読んでみました。
この本には他にもいくつか訳詩が取り上げられています。
その詩自体をじっくり味わい、
自分なりに解釈してみるのが一番よいでしょうね。
この本は「スパツィオ」というオリベッティ社のPR誌にて
1977年から1979年にかけて掲載されたものです。
須賀さんの40代後半のお仕事でありました。
この本の訳詩と批評についての須賀さんのお仕事の力量については、
堀江敏幸さんの解説に譲りたいと思います。
こちらの解説は、須賀さん好きとして、
とても共感できる内容となっています。
付録として“栞”があります。
当時の編集担当であった鈴木敏恵さんが、
その頃ことを振り返っておられます。
また、訳詩について、訳者としても名高い中井久夫さんが、
考察されています。
40代後半の須賀さん、
まだ講師として教壇に立たれていた頃でしょうか。
そして、「エマウスの家」を運営されていたの時期ではなかったでしょうか。
須賀さんを通して、これらの詩を読むことができることは、
大変うれしいことです。
そして須賀さんのことを知るにとてもよい一冊です。
そうですね、個人的にはモンターレの詩を読んでいると、
安定感がもたらされ、いい感じでしょうか。
どの詩人の作品も初期の詩に明快さを感じて、
気分よく思われます。
シンプルだからでしょうか。
年齢を追うごとに深みを増し、重みが出てくると、
少々感覚の違いにとまどってしまいます。
またいつか読み返してみると、
味わい方も変わっているかもしれません。
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