古くから大阪と奈良を結ぶ峠として知られた
“くらがりとうげ”。
現在は国道ですが、車も通りにくい細い道で、
勾配のきつい峠だそうです。
先日、奈良は生駒市の方から峠に向かいました。
行き先は峠の袂にあるうどん屋さん。
くねくねと道を登り、振り返ると生駒の家々が小さくなっていきます。
すると急に視界が開けて、西側の大阪方面の空が大きくなりました。
この道をもっと先へ行くと、
あの辺りが暗峠ですよ。
同行の方が指を指して教えてくださいます。
向かいの尾根が広々と見渡せる中腹に
そのうどん屋さんはありました。
古民家を修復して趣のある佇まい。
店内の広い和室には、大きな神棚に大きな床の間、
天井の真ん中に太い梁が渡っています。
大きな火鉢には炭がじんわりと辺りを暖めていました。
近辺で捕れるという“いのししうどん”に惹かれましたが、
まずはベーシックに“きざみ”に“かやくごはん”としました。
窓から望む景色も素晴らしく、
冬の山に吹き付ける冷たい風にのった粉雪を眺めながら、
待ち時間を過ごしました。
関西では、うどんは時によっては“およばれ”のご馳走にもなる、
馴染みのある食事です。
好物でもあるので、とても嬉しく、楽しいひと時です。
その日は峠までは行きませんでしたが、
話を聞いていて、近いうちに出かけてみようと、
興味を深めたのであります。
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