2015年6月3日水曜日

M氏の退職

M氏。
またの名を矛盾。
この会社で33年間、同じ部門で生きながらえたM氏も、
定年を過ぎ、その後の契約期間も満了されて、
ついに退職の日を迎えられました。


私が現在の部署に移ってきたころは、
まだまだ元気一杯で、仲間もたくさんおられて、
冗談ばかりいう課長さんという感じでした。
面倒見が良く、困った人を助ける仕事を
ひと肌脱いで懸命にされていました。


同世代の人たちが少しずつ退職、転職と、
まわりからいなくなり、
M氏の手助けを必要とする人が少しずつ減ってゆき、
冗談も通じなくなってきていたこの頃でした。


冗談もふつうではなく、駄洒落というもので、
下品なことも大好きで、寂しがりで、
バブル時代を懐かしんでしまう人でした。


仕事もだんだんと選ぶようになり、
気に入った仕事しかしなくなっていました。


そしてM氏を理解してくれていた上司がいなくなり、
さらにM氏は頼られるポーズをとれなくなってきました。


こういう私もM氏には大変面倒を見ていただきました。
ただアドバイスはいつもピントがずれていましたが、
気にしてくださっていたことは確かです。


そして迎えた送別会。
もうM氏も周りも形だけというさっぱりしたものでありました。
気持がすでに切り替わっていたのでしょうね。


助けていただいた感謝の気持ちはたくさんありますが、
困らされた経験も同じくらいのような気がします。


送別会には例のサントリー「山崎」をお贈りしましたがl
実はウィスキーは飲めへんねん!と言われ、
がっくりと、終わりにふさわしい結末となったのでした。

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