M氏。
またの名を矛盾。
この会社で33年間、同じ部門で生きながらえたM氏も、
定年を過ぎ、その後の契約期間も満了されて、
ついに退職の日を迎えられました。
私が現在の部署に移ってきたころは、
まだまだ元気一杯で、仲間もたくさんおられて、
冗談ばかりいう課長さんという感じでした。
面倒見が良く、困った人を助ける仕事を
ひと肌脱いで懸命にされていました。
同世代の人たちが少しずつ退職、転職と、
まわりからいなくなり、
M氏の手助けを必要とする人が少しずつ減ってゆき、
冗談も通じなくなってきていたこの頃でした。
冗談もふつうではなく、駄洒落というもので、
下品なことも大好きで、寂しがりで、
バブル時代を懐かしんでしまう人でした。
仕事もだんだんと選ぶようになり、
気に入った仕事しかしなくなっていました。
そしてM氏を理解してくれていた上司がいなくなり、
さらにM氏は頼られるポーズをとれなくなってきました。
こういう私もM氏には大変面倒を見ていただきました。
ただアドバイスはいつもピントがずれていましたが、
気にしてくださっていたことは確かです。
そして迎えた送別会。
もうM氏も周りも形だけというさっぱりしたものでありました。
気持がすでに切り替わっていたのでしょうね。
助けていただいた感謝の気持ちはたくさんありますが、
困らされた経験も同じくらいのような気がします。
送別会には例のサントリー「山崎」をお贈りしましたがl
実はウィスキーは飲めへんねん!と言われ、
がっくりと、終わりにふさわしい結末となったのでした。
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