「なずな」 堀江敏幸著 集英社文庫
なずなは時折“ほぅ”という声を出すらしいです。
赤ちゃんが声を出すときは、“お”とか“む”とか、
声らしき音をのどのあたりから、発声するという気がします。
が、赤ちゃんによって個性はあるかもしれませんね。
単行本で読んだときには、
なずなのことより、ストーリーの流れや、
堀江さんならではのユニークなエピソードの絡みを楽しみました。
文庫化されて、再読となった今回は、
なずなの成長ぶりに驚くとともに、
初読ではなずなに注目していなかったことに気づきました。
主役なんですけどね。
登場人物も楽しい人ばかりで、
安心して読める小説。
堀江さんのエッセイとはまた違った緩みを感じられるところです。
どちらも楽しい。
無事に、なずながお母さんの元に帰り、
お父さんも元気になって日本に戻ってきて・・・
そう、続きが読みたいですね。
秀一さんもどんな生活をしているのか、
様子を覗いてみたいです。
え?内容の紹介が無い?
ちょっとだけ読んでみてください。
フィット感があったら、迷うことなく堀江さんの本を
どんどん読んでみてください。
小説には幸福感が、
エッセイにはこの世の真実が
香り高く描かれています。
0 件のコメント:
コメントを投稿