「京都古書研究会」が主催している「京の三大古本まつり」の一つ、
「下鴨納涼古本まつり」に出かけたことがあります。
ちょうど、お盆の時期に、
下鴨神社の南、糺の森で行われます。
京都市バスでとことこ揺られ、
閑静な住宅街の中、「糺の森」で降りて、
汗をぬぐいながら、歩いて数分。
土の匂いと、木の香りと、そよ風に乗って
古本のなんとも複雑な匂いが待っていました。
要領が分からずに端から覗いていくと、
うわっ「フィンランド駅で」がこの値段!
哲学系の本もきれいな状態で次々出てくる!
文庫までじっくり見ていたら、日が暮れてしまう!
さすが80万冊以上といわれるだけあります。
その日はもう書店では見られなくなっていた古典全集の一冊
「土佐日記」を探すつもりだったので、
古典文学系のありそうな怪しい気配のするお店を覗き込み、
それに絞り込むことにしました。
図書館で借りたその本は大きめで、
ページの真ん中に大きい活字で本文、
上段に小さい活字で解説、
下段にも小さい活字で現代語訳とあり、
ゆったりとしたレイアウトで組んであり、
装丁もしっかりとしていて、
忘れられない本だったのです。
幸いにもあっさりとその本は見つかり、
状態もとてもよく、お値段も格安、
待っていてくれたとばかり、
手に入れた本を抱きしめて店を出ました。
なぜだか、人出はそこそこで、
あまり混雑しておらず、
こちらは希望通りで、気持ちは晴れやか、
あちらこちらを冷やかしながら、
南に下り、森を出ました。
暑さにめげなければ、
毎年行きたいところですが、
少々気合が必要でしょうか。
でも、本好きには堪らない催しです。
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