2010年5月31日月曜日

ランサム・サーガ

今月も「ちくま」「図書」「波」の3誌に目を通しておりました。
いずれも独自の特徴があり、これらが揃わないとバランスが悪いのです。
すべての文章に目を通しているわけではありません。
興味のあるところと新刊案内だけです。

注目はアーサー・ランサムのシリーズが
岩波少年文庫に入るということ!

単行本の良さも大切ですが、
気楽に文庫で読めるのは、
もう贅沢そのものです。

あのシリーズは夏休みの話が中心なので、
夏に読むのがぴったりだと、
今から心待ちにしています。

2010年5月30日日曜日

本屋さんにごぶさた

もう一ヶ月近くも本屋さんに行っていません。
これは最長記録かもしれません。
学生時代から一日一回は覘くのが習慣だったので、
近くに本屋さんが無いという生活に最初のうちは戸惑いました。
そのうち“どかん”と衝動がくるかもしれません。

少しばかり前の本に挟み込んであった出版社の広告をみていると、
またうずうずしてきます。

W.G.ゼーバルト「アウステルリッツ」白水社
アナトール・フランス「舞姫タイス」白水uブックス
ローリー・スチュワート「戦禍のアフガニスタンを犬と歩く」白水社

一社だけでも出てくる、出てくる。

早川書房の「これから正義の話をしよう」マイケル・サンデルも気になっています。
ハーヴァード大学の人気講座で、
TVでも話題になっているようです。

阪急コミュニケーションズの「ジダン」の伝記も
堀江敏幸さんが解説をされているそうで、
ジダンのプレイが好きだったし、ダブルで気になっています。

最近は日本の小説をほとんど読まないのですが、
一応チェックはしています。
今は学者としても翻訳家としても活躍されている小野正嗣さんに注目しています。

とはいうものの、今年に入ってから読書のペースががくんと落ちています。
時間のかかる本を読んでいるということもあるし、
切り替えがなかなかできないという頭の問題もあるし、
読書にぴったりの時間がなかなか取れないという現実問題もあります。
テンポよく進めていかないと、さらに手に取りづらくなってしまいますから、
積極的に読んでいかなくては、と少々焦っています。

2010年5月29日土曜日

くるみの木

奈良で25年も続くカフェ“くるみの木”へ
晩ごはんを食べに行ってきました。

ランチはいつも行列で、
1時間待ちは普通という人気のお店。
緑に包まれた敷地内には、
カフェ以外に雑貨のお店と衣類のお店があります。

晩ごはんはそんなに待つこともなく、
しばらく雑貨を手に取ったりしていました。
気になるお茶碗にちょっとくらっときましたが、セーフ。
ホウロウの大きな洗面器も深めがいい感じでしたが、
すぐには必要ないので、眺めるだけに。
奈良産のはちみつも美味しそうだったし、
スライスした干しりんごにもそそられました。
いずれも、また次回ということに。

肝心の晩ごはんは、
季節の豆ごはんに、蒟蒻と牛蒡のきんぴら、きゅうりの甘酢に、
白髪葱がたっぷりのったカレー風味の鳥のから揚げ、
なすの揚げ物、ベビーリーフとさっぱりと仕上げられたポテトサラダ。
揚げ麩のお味噌汁は定番の麦味噌仕立てでした。
バランスよく、素材の風味を生かした手作り感の漂うごはんに満足。
のはずが、近くで男子トリオが頼んでいたパフェが美味しそう!
と、干果と寒天の黒蜜パフェをいただいてしまいました。
とっても美味しかったです。
パフェなんて、何年ぶりだろう。

外へ出ると西の空にうっすら夕焼けが残っていて、
風も心地よく、奈良のゆったりした宵を楽しんだのでした。

2010年5月28日金曜日

アトスをマシューが演じる!

デュマの名作「三銃士」は何度も映画化されていますが、
またまたハリウッドで製作される模様です。

「三銃士」は子供のころから大好きで、
成人してからも「ダルダニャン物語」20巻をしっかり通読したものです。

映画の方はやはり小説にはかなわないと思っていまして、
今回もなんとなくニュースに目を通していたのですが、
あのアトス役をマシュー・マクファディンが演じるらしく、
大興奮!
他のキャストも豪華版。
監督は「バイオハザード」シリーズのW.S.アンダーソン。
ミレディ役に奥様のミラ・ジョボビッチだそうです。

これとは別にも「三銃士」映画化企画があるらしく、
いったいなんでしょうかね。
日本では人形劇の「新・三銃士」が人気だそうですし。

マシュー・マクファディンはイギリスの俳優で、
「プライドと偏見」でダーシー役を見事に演じていました。
憂いのある目で情感を表現できる人と思いました。
もともとダーシーが好きなタイプなので、
なおさらうっとりとしていたのです。

劇化されたといって、原作の優劣が決まるわけでなし、
そんなに騒ぐことはないのですが、
アトスファンとしてはマシューの参加で、
どきどき、わくわくなのでした。

2010年5月27日木曜日

フレッシュな香りでリラックス

夏が近づいてくると瑞々しい香りのするものが恋しくなります。
レモングラスのような爽やかなものが、夏らしい。

職場で使うハンドクリームは無臭のものにしていましたが、
ちょっと奮発してボトルもお洒落なハンドローションを
選んでみました。
ロクシタンのヴァーベナの香りのものです。

とても清清しい香りです。
さらりとしていて仕事に支障もありません。
よい香りが漂うと気持ちもふんわりリラックス。
これはやみつきになりそうです。

2010年5月26日水曜日

今日からミルハウザー

手持ちの在庫と気分を計った上で決めました。
これからスティーヴン・ミルハウザーの「エドウィン・マルハウス」を
読むことにします。
1972年に発表された作品です。
帯には“十一歳で死んだ天才少年作家の克明な伝記、
    しかも書いたのは同い年の親友!
    意表をつく設定で書かれる濃密な子供の宇宙。”
とあります。
ミルハウザーの作品で不思議でないものは無い。
今回も独特の不思議な世界が覗けそうです。

以前、偶然に「バーナム博物館」を手に取り、読んでから、
ミルハウザーはとっておきの作家の一人になりました。
短編も長編もどれをとっても満足できる作品ばかりです。
ですので、これから少しずつお話していきたいと思います。

2010年5月25日火曜日

チャーミングなマチュー・アマルリック

今年のカンヌ映画祭は色々と社会的問題を孕みながらも
滞ることなく終了したようですね。
パルムドールの「ブンミおじさん」も、
グランプリの「Of Gods And Men」も、
とても興味をひく内容のようです。
監督賞にはマチュー・アマルリックが選ばれたそうです。
「On Tour」という作品だそうですが、
ぜひ観てみたいものです。

「キングス&クイーン」はアルノー・デプレシャンの作品で、
ここで初めて彼を観ました。
とってもチャーミングで素敵な男性を演じていて、
惚れ惚れしました。
「潜水服は蝶の夢を見る」はヒットしたのでご覧になられた方も
多いと思われます。
こちらも素晴らしい演技力で、すっかり魅了されました。
味わいのある、心に届く演技を自然体で演じる俳優です。

おまけに、
あの素敵なジャンヌ・バリバールは前の奥さんなのですね。
素敵な人には素敵な人が集まってくるのでした。

2010年5月24日月曜日

小説が読みたくなってきた

ここのところ小説を読んでいません。
なんだか活字エネルギーが足りない気分。
長編で読み応えのありそなセンスのいい小説を求めています。

こういう時に手当たり次第に勘で選んで、
失敗すること数多し。
バルザックやゾラの全集から
“大丈夫だろう”と勢いだけで取り上げて
読みこなせなかったこともあります。
じっくり選ばなくてはいけません。

まずは手元にある本を調べてみましょう。
ミルハウザーが一冊残っていたと思うのですが。
意外と小説のストックがありません。
それとも、再読予定のジェイムズの「貴婦人」か。
むむむ、悩んでいるうちに5月も過ぎてゆく・・・

2010年5月23日日曜日

雨の日の「FIGARO」

今月の「FIGARO JAPON」は占い特集。
なにか気分の明るくなるようなことが書いてはいないかと、
ページを繰りました。

星占いのほうは、あまりピンとこない内容。
いつもは既に起きたことが占われていることが多く、
そういうことだったのか、なんて思ったりするのですが、
今回はなんかずれている感じがしました。
信じられん。

つまらないので、もう一つの占星術にトライ。
こちらは“月の神秘が導く、いまの自分とこれからの自分”。
将来の自分がうかがえるのですが、
しばらくは低迷期のようです。
ほんまか?

占いはあくまで占いです。
いいきっかけになるようなキーワードは見当たりませんでした。

それより第2特集の「パリと女とおしゃれの話」は、
マリオン・コティヤールやセシル・カッセル、
メラニー・ロラン、イザベル・ユペールたちのインタビューや
その生き方の分析、ライフ・スタイルのレポートなど、
読んでいてとても楽しかったです。

おまけに、大好きな映画監督アルノー・デプレシャンの美女談義があって、
なんだか嬉しかった。
フランスの女性は実に美しい、trés belles!

2010年5月22日土曜日

リラクゼーション

書類を持っていつもの仕事を終え、
警察などという滅多に関わりのないところで用件を済ませ、
お気に入りの某百貨店で必要な買い物をした後、
ちょっとお知り合いのところへ顔を出しました。
そうです、Barです。

まだ外は明るくて、早めの時間というのに、
すでにお客さんはちらほら入っています。
一杯だけね、と掛けさせてもらいます。

ラフロイグのシェリー樽仕込を選びます。
いきなりこんな強いの大丈夫?
甘くチョコレートのような香りを吸込みながら、
少しずつ舐めておりました。

マスターとの会話はプロ野球の話題で盛り上がります。
情報通のマスターから主に阪神の面白いポイントを仕込みます。
これで偽阪神ファンのできあがり。
視点の違う見方や話はとても刺激的ですね。
データ一つでもちょっと掘り下げてみるととっても面白い。

美味しいウィスキーと楽しいお喋りで、
気持ちもすっかりほぐれました。
たまにはいつもと違ったリラクゼーションもいいものですね。

2010年5月21日金曜日

ポプラ文庫のアルセーヌ・ルパン

本屋さんで文庫の辺りを歩いていると、
懐かしい表紙に出会いました。
ポプラ社の「怪盗ルパン全集」です。
「奇岩城」や「8・1・3の謎」や「怪盗対名探偵」が並んでいます。
昔々、小学生の時にせっせと読みました。
あきれたことに、中身はほとんど覚えていないです。

同じくポプラ社の江戸川乱歩も読んだ記憶があります。
これもほとんど覚えていません。
漫画を読むような感覚で、
読み流していたのでしょう。
楽しかったら、それでよかったのでした。

その当時の表紙を再現しているのは、
このような大人になって“懐かしい!”という人を
狙っているのでしょうね。
モーリス・ルブラン、今になって読んでみたら、
どんな風に感じるでしょうか。

2010年5月20日木曜日

トーンダウン

日曜日の夜からトーンダウンしています。
頭が動きません。
折れ線グラフがまっすぐ水平に走っている、
今の頭の中はそんな感じです。
機械的に動くようにしているので、
身体は動いています。
口もぺらぺらしています。
でもよく考えて行動していないので、
どこかで落とし穴があるかもしれません。
ここから抜け出すには、
お薬と休息なのですが、
どちらも過不足の無い状態にしているつもりなので、
これ以上どうすればよいのでしょう・・・
カンペキにダウンしてしまう前に、
手を打ちたいところです。
まずは早寝早起きしましょう。

2010年5月19日水曜日

作業が一段落しました

長々と(だらだらと)進めていた作業の第一段階が終了しました。
作業というのは、ユルスナールの年譜の作成です。
作成といっても、岩崎力さんがまとめられたものを写すだけなのでした。
読むだけでなく、わざわざ写そうと思ったのは、
流れに沿って辿るだけに終わらずに、
ユルスナールがいつごろ、いくつのときに、どういう仕事をしたり、
旅行をしていたりしていたのか、把握してみたかったからなのでした。
作業はexcelにまとめてみました。
後で加工がしやすいかと考えたのですが、
現時点では、これ以上さわりようがありません。

ユルスナールの劇的な人生を辿ってみると、
ますます伝記が読みたくなってきます。
彼女は常人ではありません。
偉人、異人と両方です。

ひととおりユルスナールの人生に目を通してみて、
さて次はどうしようかと。
きっかけになった「とどめの一撃」を読みほぐすことでしょうか。
ユルスナール・セレクション3の堀江敏幸さんの解説
“「避けがたい歪曲」のかたち”を読んでみると、
読みの方向性に誤りは無いようだし、
このまま納得のいくところまで掘り下げてみるのも
面白いのではないかと思っています。

それにしても堀江さんはさすが、研究者で作家であります。
解説に解説が必要なくらい難しい~。
堀江さんのように、自分の言葉で語ることはできなくても、
自分なりの読みができるようになりたいです。

2010年5月18日火曜日

アイスクリームは

「冷やっこいものは口が凍える」
いただいたアイスクリームを口に含みながら考えていました。

ちょっととろけて甘みを感じられると大丈夫なのですが、
冷たいものはちょっと苦手です。

だからデザートでシャーベットやアイスクリームが出されても、
あまり嬉しくない。
飲み物も冷え冷えはちょっと無理。

冷たいクリームたっぷりのケーキは大好きなのですけども。
勝手なものだと思います。

2010年5月17日月曜日

観に行きたい“中山岩太”の展覧会

今、兵庫県立美術館で中山岩太展が催されています。
芦屋市立美術博物館でも芦屋カメラクラブ展が同時に開催中。

中山岩太は大正生まれの写真家で、
東京美術学校卒業後、欧米に渡り、最先端の美術運動を体験。
帰国後は芦屋を拠点として「芦屋カメラクラブ」を創設。
日本の写真史に残る先鋭的な作品を世に送り出した人です。

中山岩太の写真はとても美しい。
美的感覚に優れた人だと感じます。
詳しいことは何も知らないし、
作品も数多くは観たことがありません。

いいチャンスなので、とっても観に行きたい。
と思いつつ、スケジュール的に厳しいところなので、
悩んでいます。

2010年5月16日日曜日

野菜畑のパスタのはずが

今夜はお炊事当番だったので、
野菜たっぷりのパスタにしようと、
以前お店で食べた味を再現することにしました。

かぼちゃ、なす、にんじん、ズッキーニ、アスパラを
サイコロ状にカットして、
オリーブオイルとガーリックを下味に、
ラタトィユの要領で煮込みます。

パスタを湯がいて、
豚バラの薄くカットしたものを、
オリーブオイルと少しのバターでソテーして、
煮込んだ野菜と合わせ、
パスタを絡める・・・

イメージは悪くないのでしょうが、
野菜の処理を間違えたようです。
煮込みすぎました。
もう少しあっさりと煮て、
風味を残すべきでした。

これなら、ラタトィユの横に
アーリオオーリオを添えたほうが良かった。

挽回するチャンスが欲しいです。
ぐやじい。

2010年5月15日土曜日

いい天気ですね

なんと爽やかな天気。
仕事をほっぽりだして、ふらふら遊びに行きたいです。
そう、土曜日は、お・し・ご・と。
こんないい天気で、静かだと、
うたたねしてしまいそうです。
いかん、いかん。

昨日読み終えたつもりの“『イリアス』あるいは力の詩篇”が
気になって仕方がありません。
せめてもう少し突っ込んで理解したいです。
ホメロスを読むこととは別として、
あのページに書かれていることに関しては。
それが『イリアス』に繋がるのは嬉しいことですが。

それにしても、再読必要な本が多いなぁ。

2010年5月14日金曜日

「ギリシアの泉」①

「ギリシアの泉」 シモーヌ・ヴェイユ著 冨原眞弓訳 みすずライブラリー

冒頭におかれている“『イリアスあるいは力の詩篇』”を読了。
ホメロスの『イリアス』を題材に、その核となっている“力”が
どのように描かれ、またどのように読むことができるか、
丹念に考察されている。

叙事詩という形式から、ある種のメッセージとも読むことができる。

その“力”はどのように生まれ、働くのか、
そののち、このメッセージはどう読まれていったか。
『福音書』や後世の戯曲などにも目を配り、
人間の魂のあり方を問う。

哲学、思想の書物は、とかく著者の思考レベルで書かれているので、
こんな凡人には、とてもするするとは読めません。
いったりきたりしながら、『イリアス』とはこういうお話か、
“力”とはこのように影響力を持つものなのか、と
動揺させられることばかりでした。

初めて読んだシモーヌ・ヴェイユ。
シモーヌは常に熱い思いを込めて書いていたことが、
察せられます。

2010年5月13日木曜日

「夢の貨幣」

「夢の貨幣」 マルグリット・ユルスナール著 若林真訳 白水社

しばらく前にこの「夢の貨幣」を読んだことにしているけれど、
実はあまりよく内容をわかっていないところがあるのです。
まず、何が言いたいのかよくわからないのです。
数々のエピソードに翻弄されて読み進めるうちに、
暗殺未遂事件が起こり、すぅっと幕が閉じられてしまったような
感じがしています。
ゆっくりとは読んだものの、物語を頭の中で把握できていない。
失敗読書です。
文章の豊穣さや、視点の鋭さなど、アイロニカルな部分も
全てユルスナールのものなのに、なんだか惜しい気がします。

そのうちに読み直して整理しようと思いながら、
時間だけが経っています。
こういうときは、熟すまで待つしかないのです。

再度読むことがあるでしょう。
そのときにはどのように感じるでしょう。
ちゃんと読めるかしら?

2010年5月12日水曜日

欲しくて読みたい本

「ヴァレリー」清水徹著を読んでから、
自然とヴァレリーの本が読んでみたくなりました。
そのなかでも気になる「レオナルド・ダ・ヴィンチの方法」。
これが店頭で見つからない。
こうなると意地になってきます。
岩波文庫の小さな本だし、絶対手に入れるぞ。

それから書評でもっぱら評判の野崎歓さんの「ネルヴァル」。
たしかネルヴァルは野崎さんの専門だったと思います。
あの野崎さんの明朗で要点をするどく突いた文章が読めることも、
充実した読書になるのではないでしょうか。
ううむ、関心高し。

若手の書き手として次々と作品を発表している青山七恵さんも
しばらく前から気になっています。
最近の小説は読めないタイプの作品が多く、
遠慮させてもらっているのですが、
青山さんは読めそうな気がします。
文庫から着手してみようかな。

月末には中井久夫さんの「私の日本語雑記」が出ます。
中井さんの本はとても全てを読むことは困難ですが、
題材によって可能であれば、読んでおきたいものです。

あとノンフィクションで気になる本もいくつか。
以前にも書いた「ブルー・セーター」、
アフガニスタンの旅の手記、
同じくアフガニスタンで医療活動をされている中村哲さんの本、
サッカー界のスター「ジダン」の伝記。

これらを全て手に入れたとしても、
読むことはできません。
取捨選択しなくてはなりません。つらいです。

2010年5月11日火曜日

「ひとりの午後に」

「ひとりの午後に」 上野千鶴子著 NHK出版

上野さんの仕事については、
ほんの一部の著書と新聞などで読む記事などから、
知ることがありましたが、
表面的にでしかありません。
いつも、これだけの仕事を成す人はいったいどういう人なのだろうと
思っていました。

過去にも2冊エッセイ「ミッドナイトコール」「うわの空」を発表されています。
そのときにも感じたのは、
上野さんという方は、とても繊細な感覚をお持ちだということ。
このたびも、同じように思われました。

一世代上の女性が、
フェミニストとしてどのように生きているかということを、
一人の女性の感覚を通して知ることとなりました。

同じ“おひとりさま”を生きる女性としての立場、考え方に、
社会学の視点から刺激的な意見が述べられていることも、
わが意を得たりと嬉しい部分もあります。

現在は老後の生き方について研究されているので、
ますます活躍の場が広がっておられるでしょう。
今後も目が離すことのできない稀有な方です。

2010年5月10日月曜日

薔薇の季節

あちらこちらで薔薇が咲き出しました。
色も形も華やかですね。
香りも素晴らしいです。

薔薇の種類はとても多いので、
とても覚えることはできませんが、
好きなことがはっきりしているのは、
オールドローズの種類です。
あの重たげな丸みと厚みをもたせている花弁、
優しげな色合い、
花が身を寄せ合うように咲き誇っている様子、
ふくよかな香り、
なんとも言えません。
育てる機会があるとしたら、
オールドローズを選ぶでしょう。

蔓薔薇もとても好き。
“ツルバラ”という言葉の響きもまた好きです。

そういえば、あの一重の薔薇も好ましい。
たくさん種類があるのですから、
まだまだ好きなものがありそうです。

花の香りの中でも、
薔薇が一番好き。
深い眠りの中で、豊かな夢をみているような気がします。

2010年5月9日日曜日

5月第2日曜日

5月の第2日曜日は母の日ですね。
皆さん知恵を絞って、感謝の気持ちを伝えられているのだと思います。

毎年、何が母を喜ばせるものかと悩みます。
母が最も望んでいることを知ったとしても、
それを叶えてあげることはきっと難しい。
ので、手近なところで納めてしまいます。

今年はこじんまりとした絵画の展覧会を観に出かけ、
美味しいと評判のケーキ屋さんでお茶をして、
焼き菓子が人気のお店を訪ね、
ちょっとばかし百貨店を覗き、とささやかなお出かけをしました。
贈り物には、自分が愛用している手鏡を選びました。
ポール&ジョーのもので、明るく映る“気分は美人鏡”です。

弟は腕をふるって、美味しい食事を用意してくれました。

流れる日々の中のひとこまです。

2010年5月8日土曜日

散髪

今日は月に一度の“散髪”の日。
気持ちよくしてもらって、うふふです。

子供のときは散髪屋さんに行っていました。
いつの頃からか、美容室に行くようになりましたが、
いまだに“カット”に行くとなかなか言えません。
つい“散髪”と口にしてしまい、
よく笑われてしまいます。

自分の意思で髪型を決めるようになって以来、
ボブを基本にロングにしたり、
ショートにしたり、また伸ばしてパーマを当てたり、と
気分で変えてきましたが、
ここ数年は短めのショートに落ち着いています。
なので、毎月の“散髪”が欠かせないのです。

今通っている美容室のKさんは、
髪質や好みを熟知してくださっているので、
いつも気持ちよく仕上げてくださいます。

とても優しいKさんですが、
“散髪”には苦笑されているのではないでしょうか。

2010年5月7日金曜日

緑したたる季節

新緑が綺麗ですね。

この間まで裸ん坊だった木々が若葉をつけ出して、
色彩が深く感じられます。

遠目に見る山は、
黄緑が深い緑に浮かび上がるように映えて、
生命力が湧いてくるようです。

この季節になると、
ようやく一年が稼動し始めたように思えるのです。
まったく、冬の間は冬眠状態です。

緑が目にしみるといいますが、
瑞々しさが本当にしみているのかもしれません。

2010年5月6日木曜日

夜の作業

年初からポツポツと続けている“作業”。
第一段階が終了できたらお披露目しようと思っているのに、
なかなか進まない。
今のところ第一段階の4分の3というあたりか。

なぜだか、夜になると集中力が増すという夜型人間。
辺りが暗くなり、静まってくると、落ち着いてきて、
読み物をしたり、机上での用事をしたりしています。

かかりつけのお医者さんに、夜型を注意されているので、
朝型に切り替えようと、ここ数年努力しているのですが、
深夜におよぶことはなくても、やはり夜が落ち着きます。

朝に考え事をするのは、
ちょっと無理。
ぼぉっとしています。

夜の短い限られた時間ではありますが、
せっせと作業に励むことにします。

2010年5月5日水曜日

読み始めた本たち

GWでゆっくり休めたせいか、
ようやく読み始めることができました。
頭にすうっと入ってくるので、
楽に読めるような気がします。

先日買ったばかりの、
「ひとりの午後に」 上野千鶴子著
上野先生のエッセイです。
学問の本よりは柔らかく、
エッセイとしては固めの、
上野先生の本としては読みやすくて、
エッセンスが味わえる本です。

「ギリシアの泉」 シモーヌ・ヴェイユ著
深い意味を持った文章が連なっているので、
そう簡単には進みません。
これを読み上げるには半年くらいかかりそうです。
あきらめずに読んでゆきたいです。

「考える人」 新潮社
“はじめて読む聖書”という特集です。
聖書というより、キリスト教と信仰に関心があるのですが、
道に迷ってばかり。
さまよえる羊に光を!
登場されている方々の話を読んでいると、
ますます混迷してきそうです。
むむむ。

以上3冊ですが、
これらに目を通していると、
天からある言葉が降ってきました。
もしかして、自分にとっては、この言葉が重要かもしれない。
考える時間が欲しいですが、
しばらく寝かして、
熟すまで待ちましょう。

2010年5月4日火曜日

「ヴァレリー 知性と感性の相剋」

「ヴァレリー 知性と感性の相剋」 清水徹著 岩波新書

<知性のひと>として知られるヴァレリーの人生を、
<感性のひと>という側面から辿り直した内容です。

ヴァレリーの作品を読んだことが無く、
その人生についてもほとんど知らずに読んでいると、
<感性のひと>という側面から見直すという意味が、
あまり伝わらないような気がします。

かといって、「ムッシュー・テスト」などをめくってみて、
“読んでみてもきっと何が言いたいのか分からない”
そんな感じがしていたので、この本を読んでみたのですが、
もう一歩というところで踏み込めない、
そんな中途半端な状態です。

ここまで来たので、
同じく清水徹さんの「ヴァレリーの肖像」を読んでみて、
もう少しヴァレリーについて、作品について知識を整えてから、
「ムッシュー・テスト」に進みたいと思います。

理解できるかどうかは別として、
ヴァレリーについてもう少し知りたいのと、
どういった意味で書かれた作品群が、
どういう位置づけにあるのか触れておきたいのです。

2010年5月3日月曜日

「ベルサイユの子」

「ベルサイユの子」のDVDを観ました。
監督はピエール・ショレール、
主演はギョーム・ドパルデュー。

23歳の母親ニーナは5歳の息子エンゾと
パリでホームレスをしていたが、保護され、
ベルサイユの施設に収容されたのち、
宮殿近くの森で道に迷う。
そこで、森の小屋で世捨て人のように暮らすダミアンと出会う。
翌朝、ダミアンの手元にエンゾを託し、
ニーナは姿を消していた。
ダミアンは幼いエンゾの世話をし、一緒に暮らしていくうちに、
息子のような愛着を感じるようになる・・・

※上記の説明は「ふらんす」の中条志穂さんの文章から、
 抜書きさせていただきました。

内容を推察してみて、もしかして本当にあっても不思議ではないと
思います。
それだけに、ニーナもエンゾもダミアンも演技ではなく、
自然とそう振舞っていたようにも感じられるのです。
エンゾの瞳を覗き込む大人たちの慈愛に満ちた眼差しが、
その時々に胸を打ちます。

5歳というエンゾを演じる子役に参ってしまう人も
多いのではないでしょうか。

個人的には、
ダミアンを演じるギョームに改めて心が惹かれました。
以前から関心のある俳優だったのですが、しばらく前に、
先年37歳という若さで急逝したことを知ったときには、
絶句しました。
なんと惜しいことと。

この映画では、ダミアンは天使のような役割を果たします。
その生き方がまた心を打つのでした。

2010年5月2日日曜日

鷹勇

鷹勇の純米吟醸と山廃仕込で宴会でした。
コクがあって、力強く、後味にキレのある美味しいお酒でした。
メニューもお酒に合うものばかり揃って、
よく食べ、よく飲みました。
圧巻は滋賀県マキノ町で購入したという鮒寿司。
麹がまるでチーズのような香りで、味も絶品。
うっとりといい気分であります。

今日もいいお天気で冬物の洗濯もはかどって、
用事がいろいろと片付きました。

読書はお休み。
「ちくま」を読んだり、本の整理を少ししたり。
明日は読み終えた本の振り返りをしたいと思います。

2010年5月1日土曜日

五月晴れ

今日から5月。
いいお天気でした。
人ごみも少なく、気持ちよく出勤し、
仕事に精を出しました。
日ごろはあまりできない、単調で、
頭をほとんど使わない作業ばかりですが、
山のような書類を机に積み上げて整理し、
ほっとしました。
でも、まだまだあるよ、やることが。
休み明けには仕切りなおして、がんばろ。

というわけで、
明日から本格的に休みに入ります。
のんびり、ゆったり、ごろごろいたします。