2012年12月31日月曜日

2012年の大晦日

今年も早々と12月31日がやってきました。
時は待ってくれない。
あっという間に昨日から今日へ、明日へと繋がりながら、
進んでいってしまいます。

2012年はどういう一年だっただろう、と考えれば、
自分にとっては、仕事と職場に振り回された年でありました。
身近なところに敵が現れ、いじめられ、減給され、
仕事を増やされて、ダウンをしたのは一度で済みましたが、
冬になって敵が去るまで、
顔じゅうゴロゴロの吹き出物に悩まれました。
未だにどこかで見張られているような錯覚に陥ります。

冬がやってきて人が入れ替わり、
自然に吹き出物はすぅーっと引きました。

年始にはしっかりユルスナールとプルーストを読もうと誓ったのですが、
なんだかしっかり読めていないような気分です。

そして現状に限界を感じ、今後に展望を見出したいと始めた勉強。
来年は仕事以上に勉強にまい進したいと考えています。

このブログは読書ブログとして存在していますから、
わずかながらでも読書についても、
書いていきたいと思っています。

今年も読者の方には、根気よくお読みいただいて感謝しております。
来年は、冊数は減ってもしっかりと読書についてお伝えしていければと、
考えておりますので、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

2012年12月26日水曜日

最近の愛聴盤

仕事が倍量になってから、
気持のよいヴォーカルが聴きたいと思い、
キリンジをセレクトしてみました。

とくに気に入っているのは、
1stの「ペーパードライヴァーズミュージック」。
夜には、
5thの「ForBeautifulHumanLife」。

キリンジの柔らかい歌声と、
少々皮肉まじりのひねった歌詞と、
様々なアレンジの曲を楽しんでいます。

朝にはFM802をかけています。
サカナクションや秦基博、スガシカオ、くるり等がかかると、
いい朝だなぁと嬉しくなります。

最近の洋楽で気に入っているのは、
アデル、アリシア・キーズくらいで、
あまり楽しみがありません。
春から秋にかけてはアデルをたくさん聴いていました。
どちらかというと、1stの方が好きですね。
完成度は2ndに軍配をあげましょう。

寝る前には、
以前ご紹介したロバート・グラスパー・エクスペリメントと、
ジェイムズ・ブレイク。
ゆったりと落ち着いた心地になります。

29日から冬休みに入りますが、
(今年はちょっと長めで嬉しいです)
その間はゆったり系を聴いて、
心豊かに過ごしたいと思っています。

2012年12月24日月曜日

冷え込みました

予報どおり今日は大変冷え込んだ一日でした。
幸いにも関西中部は陽がさして、
雪にはなりませんでした。

暖かな肌着を着込み、
ウールの物を身に着けて、
しっかり暖かくしてお出かけしましたよ。
もこもこおばさんですね。

用事の後には、
ハービスエントで、
TINTINのカレンダーと、
ちょっとした文具を色を合わせながら買い、
浮き浮き気分です。

本屋さんでは、
悩みに悩んで、冨原眞弓さんの「シモーヌ・ヴェイユ」
(冨原さんのヴェイユ研究の決定版と銘打たれているので)、
松浦弥太郎さんの仕事術の文庫
(最近になって松浦さんのことが本気で気になってきたのです)、
池澤夏樹さんの聖書についての文庫
(聖書を読む前に素人の素朴な疑問を解いてもらおうと思い)、
以上3冊を購入。
現在勉強中のジャンルの本もこれから読んでいかねばなりませんし、
まったく、仕事に行く暇がないです、えっ?!
本末転倒の年末であります。

2012年12月23日日曜日

季節がら

寒波が近づいています。
雪が降るのは情緒はあるけれど、
雪国でないところでは、
交通など生活に混乱が起こってしまいます。
雪国でも閉じ込められたりするかと思います。
皆様、ご用心ください。

そんな明日は法事でお出かけです。
お仕事の人もいるわけですし、
ぼやいているわけにもいかないですね。

毎日のことですが、
仕事でテンションをあげてしまうと、
帰り着いてもなんだか落ち着かない。
同じ場所に仕事に出かけていますが、
新しい仕事に振り回されています。
もともとの仕事の仲間たちは、
これまでと同じように細々とオーダーしてくるし。
とりあえず年末にきちっと締めて、
年明け再スタートを切れるようにしたいです。

そんなこんなで、
勉強をする体力がありません。
ううっ。
今日もあまりはかどりませんでした。
ただ、始めてみると、
結構好きな分野であることがわかり、
少しずつですが、興味深くテキストを読んでいます。
どういうジャンルであるかは、
おしまいになるまで明かせません。
コケたら恥ずかしいですもん。

読書は、
「エクソフォニー」をちょっぴり、
プルースト5巻をちょっぴり。
やっぱり、プルーストはいいですねぇ。
うっとりさせられ、的確な表現にはっとさせられ、
漂い続ける文章に酔わされて。
プルーストに関する本も色々読んでみたくなります。

2012年12月19日水曜日

クリスマスにふさわしいエッセイ

12月16日の日経新聞朝刊に、
栩木伸明さんの「ロバとクリスマス」というエッセイが
寄せられていました。

栩木さんが小学5年生のときに読んだ鳥たちに説教をする
聖フランチェスコの逸話。
ずいぶん時を経てから訪れた聖フランチェスコ聖堂のあるアッシジ。
ジョット―のフレスコ画。
そこで出会ったロバたち。

“ロバは愚鈍の象徴のように見られているけれど、
 頑固なのは節操が堅い証拠だろう。柔和で働き者で、
 頼りがいのあるロバの風貌には、人間が身勝手に
 あてがったイメージさえ、どこ吹く風と受け流しそうな
 風格が感じられる。・・・働き者のロバはフランチェスコ
 だけでなく、農家や町の人にも愛される、身近な
 「兄弟」だったのだ。”

とても気になる存在の聖フランチェスコ。
聖人の中では最も親しまれている人かと思われます。
こういう人がいるから、キリスト教に惹かれるのだろうと、
自分のことを考えます。

そして須賀敦子さんも何度も通ったというアッシジの町。
丘の上の聖堂。
やはりジョットーのフレスコ画も観てみたい。
聖堂の前には、
キリストの生誕の場面を等身大の人形で作り、
祀ってあるそうです。
キリスト生誕の場面を再現したつくりものを
「プレセピオ」と呼ぶそうです。
そのプレセピオの小さな置物が欲しいと、
偶然、今年、悩んでいたところに、
そういうお話でした。

そしてロバ。
昔から人々たちに親しまれ、力になってくれたロバたち。
自分の手元にも、可愛いロバの置物があります。
馬よりもちょっぴり愛嬌があるような気がして、
親しみやすく思っていますが、
まだ実物と遭遇したことがありません。
いつの日か荷物を背負ったロバと道で出会い、
頭をなでて、草を食ませてみたい・・・
想像はどんどん妄想になっていくのでした。

年末近く

今年もあと2週間を切りましたね。
年々どんどんと時が経つのが早くなる。
焦ったところで、どうしようもない。
仕事もプライベートも体調管理も
基本はマイペースでやるしかないです。

しばらくは新しい仕事に慣れるまで、
仕事のことで頭がいっぱいですが、
合間を縫って「エクソフォニー」多和田葉子著を
読んでいます。
想像していたより読みやすい。
助かった、という感じです。
構成もなかなか面白い。

プルーストは休みの日に、
落ち着いて読むしかないなぁというところ。
ばたばたと読むはもったいないのです。

いや、その前に年賀状をしたためねば。
年末は何かとばたばたしますね。
いっそ早く年が明けて、お正月をゆっくり過ごしたい、
などと思っています。

2012年12月16日日曜日

投票

今日は天下分け目の衆議員選挙。
みなさん、投票されましたか?
私は休みの日はゆっくりしたいので、
いつも期日前投票をしています。
今回も済ませておりますよ。

この選挙、とても重要なはずですが、
結果見通しが早々と言われているからか、
投票率が低いようですね。

なぜ投票率が低いのでしょうか。
投票したところで何も変わらないと思うからでしょうか。

たしかに民主党政権に代わってから、
暮らしやすくなったとか、
経済が立て直しされたとか、
今後の見通しがよくなったとか、
明るい材料は出てきませんでした。
政権運営に明るい自民党が注目されるのは当然のことです。

他にも道はあるのではないかと、
多くの党が結成されると、
かえってどこの党が自分の考えに近いのか、
混乱してきました。
そこでアンケート式の投票マニュアルのサイトも現れています。

何が一番の問題なのか。
政権が優先して取り組むべき問題はどこにあるか。
このことを有権者が判別し、理解できないと、
今回のような事態に陥るのでしょう。

立候補者も打ち出すべきポイントをきっちりと絞り、
明確にしなければ、これから生き残っていくのは難しくなるでしょう。

数多くの案件が山積みであることには違いありませんが、
日本人はどこか楽観的なのではないでしょうか。
其々の問題に対し、掘り下げて研究し、討論されるべきだと、
まだまだやることができるのではないかと思うのでした。

さっそく一回目のダウン

通常の業務をこなしながら、
一日3時間の引き継ぎをしていたら、
土曜日には目が回ってきました。

前頭葉がどーんと痛い。
身体が重い。
気持もどよ~ん。
やばい。

とにかく寝ることです。

今日日曜日はゆっくり休養にあてました。

ええ、新しい仕事は、???
まだまだ謎が多いのでした。
難しいレベルではありませんが、
間違えてしまいそうです。
今週から一人立ちですが、
不安いっぱいです。

2012年12月12日水曜日

新しく始まる日々

まだ新しい年を迎えていないわけですが、
当方はプライベートでも仕事でも新しいスタートを切る
状況になりました。

仕事の方は、少しずつ引き継ぎを受けていまして、
両方の仕事全体については上司の方々に内容を検討していただき、
バランスをとって、且つミスの起こらないように
配分を考えることになっています。
イメージは少しずつ浮かんできていますが、
自分自身がきちんと把握しておかないと、
絶対にトラブルが起きますから、
今のところ徐行運転中です。

プライベートの方は、
勉強のためのテキストを一通りチェック、
DVDを観たりして、スタート地点に立ったところです。

はぁ~、本を読む余裕がありません。
うっ、うっ。

今日はありがたいことに故障中のエアコンも修理が終わり、
暖かい環境が整いました。

自分の好きな本を読まないと、
返って調子を崩してしまいそうですから、
毎日一ページだけでも読もうと思って、は、います。

いずれも自分のプラスになることですから、
これまでと変わらず気持は前向きで過ごしたいと思います。

2012年12月10日月曜日

発令

今朝、業務兼任の辞令が発令されました。

現在担当している業務とは全く別の業務で、

その業務を担当されていた方の異動に伴って、

兼任することになりました。

そう、人件費削減というやつですね。

二人分の仕事は無理ですから、見直しはしていただけるそうですが、

これまでやってきた業務も3年半かけてようやくやりこなせるように

なったばかりで、これを半端にしてしまうことはありえません。

もちろん周りの方の信頼を失うことのないようにもしたい。

新しい仕事をひととおりを教わって、

自分のできるように管理ができればと思うのですが、

さて、どうなることやら。

もちろんお給料は据え置きです。つらい。

この世の中、弱者にはさらにつらく出来ているような気がします。

※私と同じような非正規社員で同じような境遇の方、
もっとご苦労をされている方は多くおられると思います。
スマートにだまっていることも可能ですが、
様々な人間が存在することの証言として、
書き残しておきたいと考えました。

2012年12月9日日曜日

寒い良き日

今日はちょっとした記念の日。
なのでいっぱい本を読もうと思い、
積み上げました。

多和田葉子「エクソフォニー」
堀江敏幸「余りの風」
ラブレー「ガルガンチュアⅠ」
プルースト「失われた時を求めて」5巻

どの本も少しずつ齧っていくのです。
一番の贅沢です。

この寒い中、部屋のエアコンが故障中。
小さな電気ストーブで暖を取りながら、
内職に励みました(!?)

勉強するための教材も届いて、
ほんまにやれるのか?と自分に尋ねながら、
目を通しています。

また明日、新しい一日がやってきます。
必ず何か一つは前進するだろうと希望を抱いて、
今夜も寝ることにします。

2012年12月8日土曜日

忘年会

今冬も恒例の昔の部署の方々が集まる
忘年会を催しました。

年々集まる人も減ってきました。
顔ぶれを見ると上役の方が多勢を占めておられ、
私のようなものが参加させていただくのも、
なんだかおかしな感じがします。

一応幹事ということで端の席に座らせていただき、
様々なお話をうかがうことができました。
飲む場でないと話されない事柄ってありますよね。
皆さんリラックスされて、
ポンポンと話が弾みます。

ほんの数年前のことなのに、
あの時はこういう和やかな雰囲気があったなぁと
懐かしく思い出されました。

どの方も優しく、義理堅く、丁寧な方ばかりで、
有難さをしみじみと味わった夜でありました。

2012年12月5日水曜日

スローペースで

恐ろしくゆっくりとしたペースでプルーストを読んでいます。

5巻目では、
主人公一家がゲルマント家の一角のアパルトモンに
引っ越しをしたところから始まります。

祖母の体調が思わしくなく、
バルベックで再会した古い友人のヴィルパリジ夫人のとりなしで、
あのゲルマントの世界に一気に近づいたのです。

家事をとりしきっているフランソワーズは家政婦ということに
なるでしょうが、彼女を描写することで、
フランソワーズ自身の人間性と、
新しい住まいをとりまく環境を描写しています。
フランソワーズも一筋縄ではいかぬ性格のようで、
さすが自尊心が高い。

視点はそこからゆっくりとスライドしていき、
ゲルマント侯爵、そして憧れのゲルマント侯爵夫人へと移っていきます。
客観的にとらえようとしながらも、
以前コンブレーで抱いたゲルマントに対する幻想が根底にあり、
そのあたりを織り交ぜています。
まだ、近づくまでには至りません。

そして、上流社会を描きながら、
ラ・ベルマの「フェードル」の上演へ出かけた際の様子を
スケッチしています。

そのラ・ベルマは主人公のかつての憧れの女優で、
あまりにも夢想が飛躍していたためか、
初めて観たときには、かえってショックを受けたことがありました。
今回はそのときのことを踏まえて、
また新たなリフレッシュした心境で観劇したようです。

好ましく興味深い対象を前にするとき、
しっかりと客観的に観ることでその本質を掴もうと焦るあまりに、
本来その対象がもつ魅力が見えなくなってしまう。
初めて観たときには、このように多くの事柄を求めすぎて、
返って“こんなはずじゃなかった”ということは、
誰しも経験があると思います。
自分の心を掴んでいるイメージを鮮明にしたい、
そんな欲望があるのだと思います。

自分の読書や音楽を聴くときのことを思い出すと、
プルーストがこんこんと説いていることに、
妙に納得してしまいました。

対象に接するときには、
複眼的にトータルに見ることも必要なのですね。

2012年12月2日日曜日

12月に入りました

12月に入ってさらに寒さが厳しくなってきました。
ぶるるっ。。。

思い出して本棚を探してみたら、
やっぱりありました「ガルガンチュアとパンダグリュエルⅠ」。
ちくま文庫の宮下訳です。
これで楽しみがまた増えました。

手元には日本エッセイスト・クラブ編「死ぬのによい日だ」という、
たまらんタイトルのエッセイ集もあります。
自分で買ったわけではありませんが、
ぱらぱらと読んでみましょう。

今月の「ブルータス」は文芸特集らしく、
執筆陣も気になる人が並んでいます。
実際はアンソロジーはあまり好きではありませんが、
面白そうです。

プルーストの5巻はまだ冒頭部分をぼちぼち読んでいるところです。
これを今月中に読み上げるのはちょっと無理かな。

師走は何かと慌ただしく、
個人的にも年内にフィニッシュさせてしまいたいことがたくさんありますし、
仕事ももちろん一つの節目ですね。
忘年会などの集まりもありますし、
もちろんプライベートでの楽しみも充実させたい時です。
皆様もお身体にお気をつけて、
充実した年末をお過ごしください。

2012年11月30日金曜日

11月も終わりだというのに

それにしても今年は事件が次々と起こる。

今日は朝から上の人に呼ばれて、

「月曜日から、仕事を兼任してもらうから」と

言われました。

え?

兼任って、今の仕事も手一杯なのに?

それに今の仕事、一つの流れがあって他の人に

振り分けることは難しいんだけどな。

それに新しい仕事って一人分の仕事でしょ?

一人で二人分の仕事はできませ~ん!

そういう仕事はもうちょっとキャリアのある正社員にしてもらってください。

もうすでにお手上げなのでした。

どうしましょう?

2012年11月28日水曜日

トマトソースのパスタ

水曜日恒例のパスタ、
今日はトマトソースを作るところから始めました。

タマネギ一個をみじん切りにして、
ル・クルーゼの鍋を使い、
少量のオリーブオイルでじっくり1時間炒めます。

最初は水分が抜けて、
少しずつしんなりとしてきて、
やがて茶色がかってきます。
あめ色になったら第一段階終了。

そこへトマト缶一つ分を、
中身をくずして投入。
トマトのヘタの部分は取り除いておく。

塩を適量、
コンソメ一つを潰して入れて、
弱火でじっくり45分煮ます。

余分な水分が抜けて、
コックリした色合いになったら、
いい匂いがしてきます。
で、できあがり。

パスタの具は豚肉、ベーコン、
ブロッコリー、ナス、カブの茎。
もちろんニンニクも必須です。

パスタの一人前の量は100グラム。
きっちり時間通り茹で上げて、
すばやく調理しておいた具とあわせます。
これを手早くしないと、
間が抜けた味になってしまいます。

具がたっぷりだからか、
パスタだけでお腹がいっぱい。
のところへ今日はブルディガラのバゲットがあったので、
トアロード・デリカテッセンのペーストをつけていただくと、
もう動けません。

たいてい野菜メインのパスタなので、
そろそろレパートリーを増やしたいところです。

2012年11月25日日曜日

紅葉狩りは遠く

紅葉の美しい時期ですね。
皆さんは出かけられましたか?
関東ではどちらのあたりに行かれるのでしょうか。
関西では京都を中心として、
あちらこちら、社寺仏閣に行かれる方が多いですね。

京都では車が動かない一年で最も込み合う時期だそうです。
つまりどこへ行っても人・人・人。

今年は日程も読むことができずにいて、
結局どこにも行かずに終わってしまいます。
会社から眺める桜と銀杏くらいでしょうか。
夕方には金色に染まる若草山も見えるのです。

来週はもう12月に入ります。
今年やろうと思っていたことは、
プルーストを読み進めることでした。
おかげさまでプルーストは順調ですが、
そのほかの本、ちょっと難しめの本に手を付けられませんでした。
同時並行ができない私。
来年は勉強も始める予定ですが、
さて、できるでしょうか。
読書はさらに軽めの本になりそうです。

2012年11月23日金曜日

本日の収穫

今日は散髪しに大阪へ出かけて、
帰りに大型本屋さんへ行ってきました。
行くのは決まってジュンク堂。
湊町にあるジュンク堂が便利なのでよく利用しますが、
品数はあれど、好みの本が今一つ揃わない悩みがあります。
お店によって、品揃えも並べ方も違いますね。

で、本日の収穫。
「短編コレクションⅡ」 河出書房新社 世界文学全集Ⅲ-06
  この全集には読みたい本がまだまだあって、
  思い切って買うときはいつも悩んでしまいます。
  全集をまるごと大人買いしてみたい・・・夢です。
  今回はポール・ガデンヌが収録されているこの巻にしました。
  様々な作家の作品が盛りだくさんなので、読むのが楽しみです。

「みんなの図書館2」 小川洋子著 PHP文芸文庫
  つい最近までこの本の存在を知らなかったのです。
  「1」ではどんな本が取り上げられているのか、気になるところ。
  本当は、小川さんの最新小説が読みたいのですが。

「パリの学生街」 戸塚真弓著 中公文庫
  この本は単行本が出たときに買うべきか悩んだことが
  記憶に新しかったので、速攻買いです。
  私にとってのパリの案内人、戸塚さん。
  
「生き延びるための思想 新版」 上野千鶴子著 岩波現代文庫
  上野先生の本を読むのは普段は避けているのです。
  それは上野先生のせいではなく、社会に憤激してしまうから。
  社会における当事者としてそれは責任放棄でもあるのですが。
  でも、この本のタイトルを改めて目にして、
  久々に上野先生にトライしてみようかと思ったのです。
  非力な自分を冷静に対処してみようかと。
  少しは、たくましく、
  そして、しなやかに生きることができますように。

以上であります。
この冬はもう少し本を蓄える予定です。
で、ついつい予定外の本にも手が伸びてしまうのでした。

2012年11月21日水曜日

「高慢と偏見、そして殺人」


「高慢と偏見、そして殺人」 P.D.ジェイムズ著 羽田詩津子訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

今から200年前のイギリスの田園を舞台に描かれた、
ジェイン・オースティンの代表作「高慢と偏見」。
中流家庭の5人姉妹の上から2番目のエリザベスと、
地方を代表する上流階級の紳士ダーシーとの恋愛を描いた作品です。
現代に置き換えても決して古びない人間性が豊かに表され、
多くの人々に愛されてきたといってよいでしょう。

その多くのファンを持つ作品の続編に、
ベテラン・ミステリ作家のP.D.ジェイムズが挑みました。
もともとの作品の続編は他にも書かれており、
つまりエリザベスとダーシーのその後はどうなっただろうと、
想像を膨らませさせる題材でもあるわけです。

というわけで、どきどき、わくわく、で読みだしました。
現代物を書いてきたP.D.ジェイムズですが、
時代物もなんなくとクリアです。
そして肝心なエリザベスとダーシー、彼らの周辺の人々も、
原典にのっとって描かれており、ひと安心。
それぞれの役割もぴったりはまっています。

今回はそれに加え、殺人が起こるわけです。
これもなかなかの配役で、お得意の複雑な人間関係を生かして、
書き込んであります。

1800年当時のイギリスの刑事裁判の様子も、
わかりやすく取り上げられて、
明るくない人間にもそのあたり適当に読むことができました。
事件そのものの謎と、ウィッカムの裁判。
このあたりはP.D.ジェイムズの上手さでしょう、
おおっと言わせる展開が山場を作ります。

ベースはほとんどオースティンの表現、登場人物の人間性が
そのままに活かされているので、
全く違和感なく読むことができました。

ミステリとしても面白く、
現場にかかわる人々の心理もいつものP.Dジェイムズらしく、
深く掘り下げて書かれていますから、
続編としてはとっても面白い内容となっています。

中心人物なので仕方がないのでしょうが、
寡黙なはずのダーシーがよく会話をするシーンが出てきます。
肝心なところではダーシーも話すのか・・・と思ったり。

オースティンのお得意の人にありがちな俗っぽさを笑う部分も
ちょこちょこと出てきて、失笑にも事欠きません。

総合的には、
オースティンのファンでイギリスのミステリが大好きな人には、
とっても楽しい?読書となるのではないでしょうか。

2012年11月18日日曜日

秋の終わりは冬の始まり

冷たい雨が降り、北風が吹き、
少しずつ冬がやってきているようです。

お庭の花々もほとんど終わって、
被写体になってくれる存在も減って、
お出かけでもしない限り、
カメラを持つ機会がありません。

ここしばらくは、
プレお勉強の本に目を通したり、
資料を確認、検討したり、
方向転換の準備段階が続いています。

オフィシャルでは、
人事異動があり、その関係の仕事。
思いがけない訃報も入ったりと、
落ち着くことがありません。
忘年会の準備にも気が抜けません。

もちろん家庭の用事や行事もありますし、
独り者でも結構多忙だったりします。

読書はP.D.ジェイムズを少しずつ。
この人の作品は重厚なので簡単に読めないのです。
良くも悪くも重苦しく、暗いのです。
ですが、心理描写や、状況描写がとても緻密で、
じっくり読むと、他人事とは思えなくなってくるほどの
親密さが増してくるのです。
あと、2、3日でupできそうです。

今日の最後の仕事は、
冬用のワンピースを出して、
寒さ対策を整えなければいけません。

2012年11月15日木曜日

P.D.ジェイムズの新刊が

先週から予定どおりにプルーストの5巻目“ゲルマントの方Ⅰ”を
読み始めました。
フランソワーズの話がおかしくて、
くすくす、ぽつぽつ進んでいたのですが、
今日は新刊本屋さんでP.D.ジェイムズの新刊を発見し、
いきなりそちらにシフトしてしまいました。

タイトルも「高慢と偏見、そして殺人」。
かのジェイン・オースティンの続編をミステリ仕立てで!

オースティンのファンでもあるからには、
速攻で読み上げなくては。

これはたまりません。
“のだめ”流に表現すると「あへ~」です。

2012年11月14日水曜日

「アイロンと朝の詩人」


「アイロンと朝の詩人」 堀江敏幸著 中公文庫

堀江さんのエッセイがまとめられた“回送電車”シリーズの3冊目。
小説もとてもいいけれど、個人的には堀江さんの場合エッセイや評論が
とても好きです。と、いうわけで、楽しみながらの読書でありました。

堀江さんのユーモアと少々自虐的なコケ方とがあいまって、
本来の知的な部分の固さが緩ませてあるおかげで、
読者もゆるゆると微笑ながら読むことができます。

堀江さんのお話ぶりを聞いてみると、
とてもお話し好きの、頭の回転が早い、勘のよい方であることが
わかるのですが、
そのあたりも奥ゆかしく隠されておられるのも、お人柄でしょうか。

そういったことは、生き方にも反映されていると思うのです。
書き手を信じて読むことができる、読書の理想が一つ具現化されています。

このエッセイにあることは、読者にも心あたりのあるところでしょう。
そうして、自分について考えてみることができるのも、
読書のいいところでしょうか。

12月にはみすず書房から、堀江さんの新刊が出る予定だそうです。
どんな内容でしょうか、これまた楽しみです。

2012年11月11日日曜日

やる気がおきません・・・


やる気がおきない、またしてもナマケモノの日。
前に進みたい気持はいっぱいなのに、
どうしていいのかわからない。

こういうときには、やっぱり本を読むといいでしょうか。

とりあえず机の上を整理して、
優先事項を見直して、
お掃除して、
後はゆっくり考えましょう。

2012年11月9日金曜日

外に出れば色々なことが起きる

今日の出来事。

半日、お仕事関係でほのぼのとしたお出かけをした後に、
それはそれはおそろしい出来事が待っていました。
驚き、怒り、泣き(心の中で)、憤激しの繰り返し。

その直後、喜ばしい出来事が起こりました。
皆が安堵、溜息。

これで怒りの出来事が帳消しになるかといえば、
やはりそうではありません。
喜ばしい出来事は今後の経過を見守ることになり、
怒りの一件については、
今後熟慮の上の行動を必要とされるでしょう。

一日の出来事に気持が振り回されて、
夜になっても落ち着きません。

これから先どうなっていくのかな、
不安もむくむくと立ち上がってきます。

強い精神力が欲しいところです。

2012年11月7日水曜日

いつもながらの休日


少しずつ紅葉も見られるようになってきました。
朝晩は冷えますね。
冷え性には耐えられない季節の到来です。

本日もゆっくり寝まして、
後はごそごそ片付けなどをしていました。
ラベンダーを整枝したり、
タイムを刈り込んだり、
ちょっとだけ草抜きをしたりして。

読書は「アイロンと朝の詩人」を少しだけ。
もったいないのでちょっとずつしか読みません。
後は勉強のための本に目を通したり。

毎週水曜日のお夕飯はパスタをいただくようになって暫く経ちます。
今日は白ネギとほうれん草とナスとベーコンのパスタを。
毎週作っていると要領が少しずつよくなっていくのが自分でもわかります。
パスタの決め手はやっぱりパスタの湯で加減だな。
失敗に失敗を重ねつつ、それでも楽しみながらのお料理です。

2012年11月4日日曜日

2連休はのんびりと


秋の2連休、穏やかなお天気でお出かけ日和でしたね。
そんな日もぐーすか寝ているツキスミであります。

いつからか、出かけることがおっくうになり、
休みの日は完全休養に当てるようになりました。
こうして平常はどうにか体力が持つようになったのであります。

夜もほぼ11時までには休むようにしています。
夜が大好きなので、もったいない気持ちは一杯なのですが。

今日は秋の大掃除。
エアコンや窓、サッシの掃除にカーテンを洗い、
すっきりといたしました。
後は衣替えの支度ですね。
冬用のニットが暖かくて気持ちよい季節になりました。

寒がりですので、ヒートテックも完備です。
最近はよく似た暖かでお洒落なものも出ていますね。

今欲しいのは巻物関係。
グレイの地に大きな花柄のウールのストールが欲しいなぁ。
それから、スニーカー。
ここしばらくは夏はパトリック、
冬はカンペールを選んでいます。
足にぴったりする靴を選ばないと、進むことができませんものね。

と、読書は堀江さんの「アイロンと朝の詩人」を少しだけ。
この本を読み終えたら、本当にプルースト5巻に入ろうと思っています。

2012年11月3日土曜日

アクションプランナー 使い心地



アクションプランナーについての閲覧が多いので、
2012年版についてお伝えすることにします。

アクションプランナーは佐々木かをり氏が考案された手帳で、
amazonで購入することができます。
イー・ウーマンのHPをご覧になると詳細がわかります。

白いページに薄いグレーの文字、
フォントはわかりませんが、シンプルで見やすくなっています。
バーチカルタイプで、朝の6時から23時まで30分刻みで
記入することができます。
上下いっぱいに枠をとってあるので、ゆとりがあり、
大きな字を書いても邪魔になりません。

右のページには、余白があり、これもメモをとるのに都合がよいでしょう。

特徴としては、一般の手帳より、書き込みスペースにゆとりがあり、
応用が効きやすいと思えます。

私は予定用ではなく、日々の出来事を書き込む備忘録として使用していますが、
とても使いやすく、来年もリピートするつもりです。

他の手帳でも同じ条件を満たすものがあるかと思いますが、
文具店で人ごみに混じって探すのも気が乗りませんし、
今のところ納得がいっているので、しばらくこのアクションプランナーを
愛用することになるでしょう。

又、佐々木かをり氏の手帳活用に関する本もいくつか出ているようですので、
参考になさるのも一つですね。

手帳の使い方は人それぞれ。
私はこれ以外に予定用のコンパクトなムーミン手帳(持ち歩きします)、
専門分野用に特徴のあるミィ手帳、
日記はパソコンで、と使いわけています。
仕事には、会社でサイボウズを使用しています。
サイボウズはとても優秀ですね。
すごく使いやすいですから、プライベートにも使えると・・・
いや、手書きの作業も残しておいたほうがいいでしょうね。

2012年10月31日水曜日

ラブレーが読みたい


「図書」11月号の表紙。
ピンとくる人にはすぐわかりますね、ガルガンチュアです。
リッツォーリ社というので、イタリアの本ということでしょう。
仏伊対訳版2007年刊の箱入り「ガルガンチュアとパンダグリュエル」。

この表紙を見たら、ラブレーが読みたくなって、
うずうずしてきました。
面白く、楽しい、風刺小説と認識しているのですが、
渡辺一夫訳で第1巻を昔に読んだままになっています。

今は現代風に訳されているであろう、宮下志朗訳で
ちくま文庫から出ています。
ラブレーまでは手が届かないとあきらめていましたが、
この刺激的な装丁を見たら、またあの大食いガルガンチュア物語を、
読まずにはおれません。

そう、「図書」の表紙は宮下志朗さんが担当されています。
誘惑、ですね。

2012年10月28日日曜日

本日は秋雨


あいかわらずよい写真が撮れないので、
他所からお借りしてきました。
天気の悪いことをいいわけに、爆睡。
あいかわらず怠け者です。

先日堀江敏幸さんの「アイロンと朝の詩人」の文庫を見つけて、
早速読み始めました。
好きな本を読んでいる充実感は他には代えがたいものがあります。
もう無理して、まずまずだな、と思いながら本を読むのは止めようと、
そのたびに痛感するのですが、
本って読んでみないとわからない。
図書館で試し読み?
図書館の本を読むのは焦りが伴うので、できません。
すぐに行けるような近くにもありませんし。

後は本を整理しながら、
中世キリスト教美術の本の始末について悩んでいました。
何故、中世キリスト教美術や、ロマネスクの教会に惹かれるのだろう?
考えることを後回しにしているので、
いつまでたっても、信仰の問題は前進しません。
うとうととしながら、もう一歩踏み込まないとあかんなぁと、
思っておりました。

2012年10月24日水曜日

秋日和


冷たい雨の日をはさみながら、
秋の気持ちのよい天気の日が続きます。
仕事なんてほったらかして、
毎日遠足に行きたい!

今京都では「大エルミタージュ展」、「シャガール展」、
大阪では「エル・グレコ展」、
神戸では「マウリッツハイツ美術館展」が開催中。
関西をぐるりと廻れば、お気に入りの作品と出会えるかもしれません。

梅田では阪急百貨店が建て替え後のオープンを控えています。
楽しい百貨店になりそうな予感です。

お出かけをしなくなって久しいのですが、
新しいニュースを耳にするだけで、わくわくします。

お家では、これからトライする勉強のための予習と準備。
それからプルーストの5巻に入ります。
日本の作家の作品が後回しになってしまっているのですが、
なんだか、日本の気分ではありません。
プルーストには完全にはまってしまいました。
いつも夢をみているような人生です。

2012年10月23日火曜日

スペインからやってきました


同僚のIさんがスペインへ旅行されて、
お土産をくださいました。

手のひらにのるくらいの小さな動物が欲しいの・・・なんて、
わがままをお願いしていたのですが、
現地で探し回ってくださったそうです。
申し訳ないです。

そうして我が家にやってきたお馬さん。
あまりの可愛らしさに嬉しさ倍増です。

Iさん、どうもありがとうございました。

2012年10月21日日曜日

京都のお土産~亀末廣

 
 
京都の和菓子を頂きました。
亀末廣という老舗の和菓子屋さんのもので、
初めて知ったものです。
京都はとにかく奥が深い。
その奥深さを知らされたのであります。

写真は“京の土”という麩をお砂糖がけした板状の
不思議なお菓子です。
手で割り、いただいてみます。
サクサクとした食感です。とても甘い。

また、最中“せんべまんじゅう”も頂きました。
出来立ての餡とふんわりさっくりの皮とのコラボレーション。
ボリュームはなく、さっぱりとした感じですが、甘い。

うむ、ぜひ生菓子もよばれてみたいものだ。
日本茶が苦手な私目はたくさんはいただけませんが、
和菓子の世界もちょっとは知らんと、
日本人でなくなってしまいます。

 

2012年10月17日水曜日

「冬の灯台が語るとき」


「冬の灯台が語るとき」 ヨハン・テリオン著 三角和代訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

舞台はスウェーデンの南東にあるエーランド島。
しばらくはゴシック・ミステリの雰囲気で進みます。
ゆっくり、ゆっくりと、主人公ヨアキムの心理に沿い、
物語は昔話を織り交ぜながら、
そして、副主人公的な人物や、前作で登場した人物が現れて、
重層的に形作りながら、前進していきます。

一体、最初にあった事故は殺人だったのだろうか?
幽霊たちは本当に現れるのだろうか?
なかなか進展しない状況に少々不安がつのります。

ところが、後半になると、
少しずつヨアキムたちの過去や、
周りの人物たちの行動が明らかになってきて、
一つの頂点に向かって、物語はクライマックスを迎えることになるのです。

お話はこんな感じですが、
ミステリとしては、こんなテンポの、こんな複雑な展開の作品に
出会ったことがありません。
そして、舞台となったエーランド島特有の気象条件が、
まったく未知の世界だけに、驚かされます。

この作品は見事な出来栄えです。
客観的な書きぶり、心理描写の巧みなこと、
展開のバランスの妙味、これは素晴らしい。

第一作の「黄昏に眠る秋」は少々難がありました。
雰囲気はもちろん似ているのですが、
ゆっくりのわりに、展開を急ぐ傾向がみられ、
落としどころもまずまずという感じでありました。

それだけにこの第2作の出来ばえには喝采です。
まだ続きの作品があるそうなので、
楽しみであります。

2012年10月15日月曜日

「ふしぎなキリスト教」


「ふしぎなキリスト教」 橋爪大三郎×大澤真幸 対談 講談社現代新書

仏教や神道については、子供のころから身近にあることですから、
知識としてはあいまいでも、体感的には知っているし、
信者でなくても関わりあうことがありました。

キリスト教となると、よく見聞きはするけれど、
実際にはよく知らない。
本の中では頻繁に接しているので、わかったような気もするけど、
教義としては何一つ知らない。

そういった前提の人間にぴったりなのが、この本でした。

ユダヤ教、パレスチナの歴史から始まり、
一神教とはどういうものかという説明があり、
その神がどうして信じられ続けるのかという疑問に答え、
イエス・キリストについて論じ、
信者でない者にはとても不思議に思われる謎の数々に答え、
キリスト教が世界に広まっていった理由や、
自然科学等の発展にどのように影響したか説明されていきます。
時折、イスラム教を比較しているので、
これも知らぬ者には助かります。

もちろん一読では頭には入りきりません。

また、人間の生死に関わってくる問題だけに、とても重いのです。
簡単には納得できないところもあります。

そういった意味で、キリスト教に関心のある人間には、
これは入口ということになるでしょう。
橋爪氏も大澤氏もキリスト教を含め、
思想・哲学や社会科学等について研究をされているプロですから、
簡単に言葉に置き換えられるのでしょうが、
素人がキリスト教の外側からキリスト教のことを考えるのは、
難しいと感じました。

ううん、何を言っているのか、自分でもわからなくなってきましたよ。
客観的になれない自分がいます。
キリスト教を理解したいと強く思っているので、
かえって、以外に思われる部分に動揺しているのでしょうね。
まとめて一言で表現することができません。

あえて言葉にしますと、
どの部分をとっても、興味深く読むことができましたし、
今後も疑問に答えてくれる本として、強力な参考図書となってくれるでしょう。

次に読むのは聖書が適切でしょうか、またまた迷っています。

2012年10月14日日曜日

野菜のスープ


大好きな野菜のスープを作りました。
写真は料理家の上野万梨子さんの作品です。
私のは、こんなにお洒落なスープではありません。
完全なるお惣菜風・野菜盛りだくさんスープです。
万梨子さんがパリに移住されたばかりのころに発表されたレシピを
使っています。
時々食べたくなって山盛りに作ります。

上野万梨子さんのレシピは本当に繊細で完璧で本格的なものばかり。
若いころから万梨子さんの料理・お菓子に憧れて、
時折試してみますが、とにかく凝っていて、
材料も手に入りくく、せいぜいこのお惣菜風のものくらいしか、
マネはできません。
でもお味はとてもオリジナリティのある、他ではないものばかり。

今は東京にお店とカフェを開いておられるようなので、
一度出かけて、本格的なお料理を食べてみたいです。
万梨子さんのような繊細な味覚を味わう舌と、
食材を組み合わせる発想と、
センスのよい盛り付けに憧れるばかりであります。

2012年10月10日水曜日

なまけもの


ナマケモノには悪いけれど、ほんとに怠け者です。
なんだか鬱っぽくて何もする気が起こらない。
身体を動かすのも面倒。
季節の変わり目は鬱の気のある人には要注意。
身体も気持もついていかないらしい。

今日のノルマを果たしたら、
後はぼんやりとしていました。
しっかりと考えてみれば、やればいいことがたくさんあるのに、
罪の意識満載です。

2012年10月8日月曜日

秋薔薇


秋らしいこっくりとした色合いの薔薇が咲きました。
ピンボケなのが悲しい。
近づきすぎるのかな?と考えながら10枚以上撮って、
一番ましなのが、これ。
やっぱりもうちょっとテキストとか見て勉強したほうが良さそうです。

この連休、皆様いかがお過ごしでしたか?
お外で楽しむのも良し、お家で家事をするのも良し、
いい天気の日は何をしても快適ですね。

今日は文字通り家事にいそしみました。
日傘を洗ったり、夏物を洗ったり、片付けたりと、
ぱたぱた。
でも、まだ窓洗いとエアコンの掃除が残っています。
この時期に済ませておくと、乾きもよく、
年末が楽なのでした。

お楽しみにはスーリール・ダンジュのシュークリーム。
奈良で、一番美味しいフランス菓子のお店だと思っています。
天使の微笑か・・・
とうていそんな微笑は浮かべられない、仮面でもかぶっておきましょうか。

2012年10月7日日曜日

なんだか秋の憂鬱


先日読み終えた「ふしぎなキリスト教」の感想を書かなくてはと思いつつ、
というのも、この本ベストセラーの割に書評は数多くあるけれど、
感想めいたものはあまり見かけないように思うので。
なのに、なんだか憂鬱めいた気分です。

今週はずっと風邪気味の頭痛と微熱に悩まされました。
朝晩の冷え込みと職場のエアコンが冷たいもので、
ストールを駆使してはいたものの、体調ちと不良。
今日は一週間分のだるさがどっと出て、ぐったりしていました。

おまけに体調に合わせて軽い読み物をと選んだ、
ミステリ「黄昏に眠る秋」は今一つの出来だし、
マンガ「娚の一生」はよい内容だけど、面白いとはいえず。
う~ん、消化不良状態です。

「黄昏に眠る秋」の続編は大変評価が高い作品ということで、
一緒に入手してあるので、
雰囲気は好みだし、続いて読んでみようかなと思っています。

方向転換と宣言したものの、まだまだ漕ぎ出す準備状態。
大丈夫だろうか、自分でも不安です。

2012年10月3日水曜日

方向転換の準備



このまま本を読みながら、楽しく仕事をし、
家族も健康で健やかに暮らしていければ・・・と思いながら、
日々過ごしてきましたが、
この先、どのように状況が変化し、それに対応していけるか、
不安が無いとは言えませんでした。
その不安を抱えながら、現実の生活に埋没していたわけです。

手探りでこの先をどのように展開させていこうか迷ってきましたが、
少しずつ目標が見えてきました。
その目標ははるか彼方先にあるのですが、
一歩を踏み出すには、もう時間が待ってくれません。

というわけで、方向転換の準備に入ります。
まだ準備段階で、それも一年くらいはかかる予定です。

お船に乗ったことはほとんど無いに等しいのですが、
まさに大海原に浮かぶ一艘の船という感じです。
自分の手で操縦しなければなりません。
さて、うまく方向転換して、目指す島にたどり着けるでしょうか。

このために、好きな本を読み散らす楽しみは減ってしまいます。
心の栄養のために、時々は読まないといけませんね。

このブログもこれまでと変わりなく更新できたらと思いますが、
ダウンしてしまうこともあるかもしれません。
今後もよろしくお付き合い願います。

2012年9月30日日曜日

台風17号 ジェラワットの夜

夜8時過ぎ、今頃は東海地方を縦断しているのでしょうか。
夜中に関東、東北と進んでいきそうです。
避けられないこととはいえ、
そのたびに被害を被る人々がいらして、大変です。

今日は関西も一日中風雨でした。
もう今は静けさが戻ってきています。

先週の疲れもあってか、もうほとんど一日寝っぱなし。
おかげさまで、Sさんの大送別会も盛況に終わり、
次はYちゃんの送別会の準備であります。
こちらはこじんまりとする予定。

仕事面でばたばたした分、電車でも本が読めず、
今週はまったく本を開かない状態でした。
今すごく読みたいのは「ソローニュの森」という本。
写真家の田村尚子さんがフランスの精神科の病院を訪ねた様子が
書かれているようなのですが、
その病院のたたずまいにぐっと惹かれています。
どんなところでどういう治療、生活がなされているのでしょうか。
紹介は以下のHPをご覧ください。
http://book.asahi.com/reviews/column/2012081200020.html?ref=book

ユルスナールの回顧本の第3巻が未だに出ていないので、
それも首を長~くして待っているのです。
いろいろ事情があるのでしょうね。
訳者の堀江敏幸さんについては、
雑誌「ダ・ヴィンチ」で“ホリエ萌え”女子が増えていると話題になっています。
読んでみると、ぷっぷっと笑ってしまいます。

さて、来週に向けて準備を始めることとしましょうか。

2012年9月26日水曜日

フェリシアは四季咲き


つる薔薇のフェリシアはどうやら四季咲きらしく、
次々と蕾を付け、可愛らしい花が咲いてくれます。
写真は生けてあるポットとのバランスが、
いい感じに思えたのです。
このポットはオーストラリアの蜂蜜が入っていました。
一見、骨董みたいに見えますね。

昼間は暑いくらいですが、
朝夕はずいぶん気温が下がります。
夜になるとトレーナーを着こんだりしています。
体調管理が気になる季節になってきましたね。

読書はようやく「ふしぎなキリスト教」を読み終えました。
前半はキリスト教の成り立ちについての内容だったので、
ふーん、と思いながら読んでいたのですが、
後半はキリスト教が基盤となって成り立った西洋社会、
資本主義についての対談で、
だんだんとついて行きにくくなり・・・。
というのは、前半は噛み砕いた語り口だったのです。
後半は読者が現代社会について知識が十分あるとの前提で
話されているようで、疎い読者はちょっと敷居が高かった。
もう一弾、補足編を出してほしいと思うところです。

さて、他には読みかけの本もないことだし、
次は何を読みましょうか。
気持ちはプルーストの5巻目に入りたいけれど、
これにかかると他の本が読めなくなってしまいます。
秋の読書計画にのっとって、
日本の小説を少し読むとしましょうか。

2012年9月23日日曜日

9月の最後に

9月の飛び飛び連休も終わりです。
これだけ休んでしまうと、明日から体力が持つか心配になってきます。

今の職場にやってきて、もうすでに3人のベテランの方が
去っていきました。
明日はYちゃんが異動していきます。
Yちゃんはもう50代後半の男性ですが、
とてもナイーブかつ男らしさも兼ね備える人。
わざわざ話さなくても以心伝心、気持ちがわかってくれる人。
それだけに頼りにしていたのに、寂しい。

月末にはSさんが早期退職されます。
盛大な送別会を予定しています。
幹事なので、ひと踏ん張りせねばなりません。

どうしてみんなあたしをおいて行ってしまうの?

そんな頼りないことを言わずに、
自分のやるべきことを粛々と進めてまいりましょう。

2012年9月22日土曜日

シャルダン展



今東京でシャルダン展が催されています。
http://mimt.jp/chardin/

個人美術館での開催なので、
たぶん地方巡回はないでしょう。

東京という場所でうらやましく思うのは、
美術展と映画上映。
地方には来ない催しがたくさんありますね。

若い頃には、絵画等は現地へ行って観るぞ、とか、
映画はDVDをしこたま買い込んで観るぞ、とか、
とにかく強気でしたが、
今考えるとそんなこといつになったら出来ることやら。

とりあえず、シャルダン展は1月まで開催されているので、
どうにか東京に行くことはできないか・・・と模索中です。

クランチーキャラメルマキアート



なぜだかスターバックスが好き。
最近店内をリニュアルしたお店はさらにシンプルになり、
座席スペースもコンパクトになって、すっきりしています。
大好きなキャラメルマキアートやチャイティーラテを持って、
どこからか時間を練りだして、ゆっくりとするようにしています。
とはいっても1か月に1回くらいですが。

クランチーキャラメルマキアートは秋の顔。
とても甘く、ほろ苦い。

静かに本を読んだり、
スケジュールを確認したり、
今後のプランについて頭をめぐらしたりと、
一人でしたいことがあります。
お家に帰るとリラックスしすぎるので、
外での限られた時間の方がはかどったりすることも。

今計画中のことが軌道に乗ったら、
スタバ・タイムがさらに増えそうな予感です。

2012年9月19日水曜日

プロ野球も終盤です

昔ほどプロ野球は騒がれなくなりましたが、
ここ関西ではやはり阪神タイガースの話題が満載です。
先日は鉄人金本選手の引退のニュースもありました。
阪神が強いと盛り上がるのが関西というところです。

そんな中あまのじゃくの広島カープファンは、
今年はCSに進む可能性があることに、期待を寄せておりました。
が、とにかく打てない。いわゆる貧打。
夏ごろはまだそのような状況の中でも踏ん張っていましたが、
9月に入ると、カードの不運も重なってか(!?)、
連敗が続き、ついに4位に転落してしまいました。

選手たちはみなそこそこがんばっている様子だし、
ピッチャー陣は胸を張れるほどの選手ばかり。
強くなるにはもう一息というところです。
今年の良さを力にして、
来年につなげてほしいと願うばかりです。
野村監督、よろしくね。

ふせん


文房具の中でも特にふせんが好きで、
ちょこちょこと買ってしまっています。
とても気に入ったものは2つ買っておきます。

仕事で使うのは、普通の3Mのふせんで、
それはシンプルで見やすく、使いやすいから。

こちらの可愛いシリーズは、主に手帳に使っています。
持ち歩いて、メモにしたり、
用事を書き込んでおいたり、
買い物の予定(主に本の発行日ですね)などを、
あくまで予定として把握しておけるようにしています。

使い分けというのはなくて、気分で選んでいますが、
縦型のは使いにくいですね。短いですし。
書き込みのできないものは、ほとんど用途なし。
ノートの見出しがわりくらいでしょうか。
それも最近では書き込みのできる見出しふせんがあるので、
そちらの方がいいでしょうね。

手帳に張り込んでおいたものは、
期限が過ぎたり、用事が終わったものからさよなら。
ふせんがたくさん張り込んであるページは要注意です。
なんにもないくらいのページがほんとうは理想です。

2012年9月17日月曜日

紫色のミント


秋に入るとこの紫がかった色のミントが庭を埋め尽くします。
ハーブらしい優しげな色でとてもきれいです。
これは20数年前にブーケとしていただいた中に入っていたのが、
根が出たので、庭に植えると相性がよかったのか、
どんどんと増えたのです。
ミントは根が張るのですぐ増えますが、
これは葉もきれいで、緑に紫が映えて、ほのぼのとします。

昨日と今日は連休でしたが、
何の予定も入れず、ゆっくりとしていました。
お天気は不安定で、昼間はすごく暑いけれど、
夕方の空は秋口の遠い雲。

いつもながらほとんど寝ていたのです。
ちょっとだけ「ふしぎなキリスト教」を読んだり、
新聞やら雑誌やらを切り抜いた大切な書類たちを整理したりしていました。
この書類というか切り抜きをチェックするのは重要な仕事です。
忘れかけていたことや、役に立つノウハウが書かれていたり、
心に残るインタビューがあったり、
見落とした映画評が出てきたりして、とても楽しい時間です。
もちろん素敵なモードの写真も残してあります。うっとり。

今は連休の最後の仕事としてパスタ用のトマトソースを煮込んでいる最中。
これからお鍋の様子を見に行ってきます。

2012年9月16日日曜日

豊祝へ


西大寺のエキナカにある日本酒の蔵元直営の「豊祝」へ、
以前からお世話になっているT課長とご一緒しました。

西大寺のエキナカがちょうど3周年ということで、
すごい賑わいです。
「豊祝」も人の出入りが多く、入れるかどうか心配しましたが、
ちょうど手前の2人コーナーが空いたところで、グッドタイミング。

まず大吟醸で乾杯。
きりりとした切れ味と柔らかな味わいが美味しいです。
やっぱり日本酒が美味しい。

立ち呑みなので、どういうピッチがいいのかわからないまま、
ちびちびと飲み続け、付きだしを頂き、
また一品物もお願いします。

T課長とはしばらくぶりなのですが、
話は最初からトップスピードです。
仕事の話から、個人的な話まで、話題がつきることはありません。
T課長の頭の鋭さとユーモアとで、
盛り上がり、大笑いばかりしていました。
お酒が入るとほんとに心の扉が開くという感じですね。

2杯目は吟醸を頂きました。
こちらはとっても好みの豊かな味わい。
美味しいお酒と楽しい会話に、
時間の過ぎるのがあっという間でした。

お店を出るころには、足元も空を踏んでいるようで、
ふわり、ふわり。
気分もふわり、ふわり、のんきなものです。

とても美味しく、楽しい時間を過ごすことができました。
T課長、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

2012年9月12日水曜日

「カラーひよことコーヒー豆」


「カラーひよことコーヒー豆」 小川洋子著 小学館文庫

しばらく前に小川洋子さんの「人質の朗読会」が出て評判となりましたが、
そのときには“文庫になるまで待とう”と固く誓ったのであります。
ところが、店頭に「最果てアーケード」が並び、
続いて「とにかく散歩いたしましょう」が続くと、
まるで小川さんに“私は次々と書いていますよ、読んでくださいね”と
言われているような気になってきました。

そこへ3年前に単行本で刊行された本が文庫化されて、
小川さん欠乏症になっていた私は大喜びであります。
速攻で読んでしまいました。

そんなに慌てて読むにはもったいなく、
いつもながら小川さんの文章には優しいお人柄がそのまま現れています。

これほどの愛情って感じたことはあるかしらん、
と不思議に感じてしまう自分が問題なのでしょうか。

そしてもう一点は、小川さんが死者のことを常に考えておられるということが、
死者とはあまり接点の無いつもりの自分には不思議です。
小川さんは本文にもあるように背後になにか背負っておられるのでしょう。
きっと死者というか、あの世の人々と心理交流ができるのです。

それでいて、おかしなくらい普通っぽい感覚もお持ちなので、
うーん、霊も取りつく人を選んでいるのかな、と思ったりします。

いやいや、そんなことを言っては失礼でしょう。
小川さんはご自分の世界観をしっかりお持ちですものね。

この本を読んでますます小川さんの作品が読みたくなってきました。
最新作を買ってしまうのも時間の問題かもしれません。

2012年9月9日日曜日

初秋の気配


日中は暑いですが、
夕暮れ時は薄暗くなって、ほどよく風がなびき、
秋らしさを感じるようになりました。
気がついたら蝉も鳴き終わり、
フクロウの夜の声が再び聞こえる時期です。
夏を過ごした後はほっとするというか、
一抹の寂しさを感じるというところでしょうか。

秋に向けて自然と気持を切り替えるようになっています。
秋冬にふさわしい本を読もうということです。
現在はベストセラーになっている「ふしぎなキリスト教」を読んでいます。
当たり前だと思っていたことが実は深い理由があったりすることを知ったり、
目から鱗という話があったりと、興味深々です。
知らないことが多い分、驚かされることも多く、
なかなかスムーズに進みません。
対談形式がとられていますが、聞き手の大澤真幸、説明役の橋爪大三郎の
どちらも知識が深く、困難な課題を噛み砕いて表現されています。
それにまた感心させられ、畏れるほどです。

この入りやすいようで、難しい本を読み終えたら、
またキリスト教について書かれた本を読みたくなることでしょう。
次はどういう方向に向かっていくことになるのか、
自分でも不明です。

プルーストの5巻目も待機していることですし、
季節にぴったりのミステリも準備してあります。
楽しみです。

今日は東京JAZZの最終日で、
ゆっくりとFMで生放送を堪能しました。
ファンクな感じのグループも楽しかったし、
オーソドックスなタイプもよかったし、
ライブへ行くのは苦手だけど、オーディエンスとの一体感が感じられて、
生き生きとした演奏が聴けるのはとっても楽しいですね。

2012年9月5日水曜日

白磁を飾る青~東洋陶磁美術館へ



大阪市立東洋陶磁美術館へ出かけてきました。
今、「白磁を飾る青」と題して朝鮮時代の青花白磁展が開催されています。

こちらは大阪市の中央に位置する中の島にあり、
こじんまりとした静かなたたずまいの美術館です。
とても好きなところで、若い頃から度々訪れていますが、
このたびは久々とあって、わくわく、胸が高まります。

企画展は上記のように朝鮮の青花が40点ほど展示されていました。
同じ青花でも朝鮮のものは、中国のものと比べて柔らかな姿をし、
さりげない筆致で描かれているように思われます。
そして、古伊万里に通じるところがあるような気がしました。
とても親しみやすい感じです。

青花白磁は青磁や白磁など数多くある陶磁器の中で、
最も惹かれます。
今回もポスターを見て速攻行くことに決めました。
このポスターがなかなかお洒落だったのです。

この企画展をじっくり眺めてから、常設展へ移動します。
そこには、大好きな朝鮮青磁の水滴が2体あるのです。
可愛い童子の姿をしたこの水滴を観るのが楽しみの一つです。

他、大振りの中国青花白磁、青磁などに圧倒されたり、
日本の各地の焼き物をじっくり眺めたり(乾山等もあります)、
国宝の油滴天目茶碗をしげしげと見つめたりして、
(曜変天目茶碗のように内側に宇宙は見つかりませんでした。)
ひととおりぐるりと回って終了であります。

なぜ陶器が好きなのかよく自分でもわかりませんが、
なんだか充実した気分になるのです。
丁寧に作られたものは、自然とその良さがわかります。
とはいえ、ほとんどは好みと感覚で観ているのですが。

絵画の美術展に行くのとはまた違った楽しみ方ができたように思えます。
青花のなじみ深い感じがよかったのでしょうか。

2012年9月2日日曜日

ロバート・グラスパー・エクスペリメント「ブラック・レディオ」


ここしばらくのお気に入りは
Robert Glasper Experimentの「BLACK RADIO」です。
とくに “ Afro Blue (Feat. Erykah Badu)”が素敵。
柔らかなボーカルがリズムに乗せて優しく歌い、
ラストでフルートが囁くところなどはとても美しい。
ぜひ聴いてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=3-0JZlrk4xA&feature=related

最近ではマイルスやブラッド・メルドーくらいしか聴きませんが、
ジャズというジャンルは実に多様でソウルフルで自由で、
心がのびのびとします。

前述のフルートを聴いていたら、
エリック・ドルフィーが聴きたくなってきました。

ずいぶん前に名盤といわれる作品を色々と聴いてみたことがあります。
でもそれはまだまだあまっちょろい時分のこと。
今くらいのおばさんになったら、
もう少し味わい深いところが楽しめるように思い、
またオーソドックスなところから聴いてみようかな、と考えています。

「プルーストを読む」


「プルーストを読む」 鈴木道彦著 集英社新書

この本の副題は“『失われた時を求めて』の世界”とあります。
内容は目次を挙げてみてみましょう。

第一章 プルーストの位置
第二章 虚構の自伝
第三章 初めにコンブレーありき
第四章 憧れのゲルマント公爵夫人または想像力と知覚
第五章 フォーブル・サン=ジェルマン
第六章 社交界とスノブたち
第七章 スワンまたは世紀末のユダヤ人
第八章 シャルリュス男爵または孤高の倒錯者
第九章 アルベルチーヌまたは不可能な愛
第十章 芸術の創造と魂の交流
終章 読書について

目次に目をとおしていただくと、すっかりお分かりかと思います。
プルーストの研究者にして、訳者がプルーストを未読である人にも
わかりやすく、この作品についてすっかりポイントを絞って、
解説されているのです。

第七章くらいまでは、これまでの読書を通じて、
“あのことを指しているのだなぁ”と思い出されますし、
プルーストの懇切丁寧な筆致からも、
思わせぶりだったことを察知することができます。

この目次に挙げられることは、其々が独立しているわけではなく、
この本全体に通底していることなので、
大きく取り上げてもこれだけのテーマが盛り込まれているというわけです。
それだけに読むことが難しくもあり、読み応えがあるともいえるでしょう。

プルーストの生きた19世紀末から20世紀初頭のパリを中心に書かれた
作品ですから、この時代に馴染めない人もおられるかもしれません。
しかし、この作品を読めばわかるのですが、
少なくとも人間を描くことと、芸術の在り方や社会の在り様については、
これほど普遍性を含んだ大作はなかなかお目にかかることはできないと、
現代に生きる私も圧倒されながらページを繰っています。

筋が逸れてしまいましたが、この鈴木さんの本は、
単なる入門編には終わっていません。
その普遍性がいかに描かれているかを説明されています。
ちょっとした手品のように上手く表現されているので、
これはこの「プルーストを読む」を読んでいただいて、
プルーストを読むことの充実性が、読書そのものに直結していることを、
知ることができるでしょう。

このような良い手引きの本があるからこそ、なおさら読書が楽しみになります。
難しい批評や解読はプロにお願いしているようなものです。

2012年8月29日水曜日

「花咲く乙女たちのかげにⅡ」


「失われた時を求めて」第4巻
“花咲く乙女たちのかげにⅡ” マルセル・プルースト著 鈴木道彦訳 集英社文庫

第3巻で海辺のバルベックに祖母と避暑にやってきた“私”。
始めは想像との違いに少々落胆した様子でしたが、
滞在客のヴィルパリジ侯爵夫人が祖母と旧友だということから交際が始まり、
それに伴い少しずつグランド・ホテルでの生活に慣れていきます。

ヴィルパリジ夫人とのやりとりは会話を始めとして、
果物の贈り物など、なんとも上品で、上流階級の在り様を垣間見たような
感じです。“なんて素敵なことだこと!”
馬車での散歩などにもお供します。
とにかく“私”は繊細で感じやすく、すぐ思いにふけっている様子です。
そこへ現れた青年侯爵サン=ルー、とてもスマートで心優しい人らしく、
“私”とはすっかり打ち解け、親しい交際が始まります。
実に素敵なサン=ルーにこちらもうっとりとしてしまいました。

新たにこの小説で重要な役割を持つシャルリュス男爵が登場します。
ヴィルバリジ夫人の甥ということですが、上流社会でもその存在感は
他を圧倒するほどの性格とセンスを持ち合わせているらしく、
一体どういう人間だろうかと期待を持たせます。
これがまたはっきりいって変人、奇怪といっていいような
妙な雰囲気の男性でした。
“私”も少々困惑します。

このようにゲルマント一族と知り合いになるきっかけとなったバルベック。
さらに重要な出会いが待っていました。

海岸で出会った少女たちです。
この巻の後半は彼女たちを巡ってすすみます。
中でもアルベルチーヌに思いをよせるようになった“私”。
彼女たちとの交友で頭がいっぱい(?)のようです。

筋書きとしてはこのようなところかと思いますが、
そうそう、画家のエルスチールと親しくなったことも忘れてはいけません。
絵を観ることについて“私”は思考し、エルスチールの絵を高く評価します。
その思考の中身が一つのポイントです。
この巻はほぼ絵画のように描かれていることも美しく感じられるところでしょうか。
そこはプルーストの狙いがあったのかもしれません。

言葉で情景を描き、心理を描く。
逆の凄まじさを表現することも、重いように描くこともできますが、
プルーストは一貫して理性によって感情をコントロールし、
理性を持って物を見つめ、言葉を選んで事実を書き綴っています。
時によっては平坦な表現が続くことにもなり、
“私”ではない読者は戸惑いを感じることも多いかと思います。
そういう時には、整然と整理された言葉の海に身をゆだねるようにしています。

多くの人々と出会い、遊び、祖母を大切にしながら過ごした3か月も
終わりが来て、バルベックもシーズンを終えようとしています。
人々も次々と去っていきました。

最後に“私”は馴染んだ自分の部屋の情景を描写し、
その夏の光の美しさがまるでもう終わってしまったかのように締めくくっています。

取り上げ始めたら、終わりがないくらい、
たくさんのポイントがある小説なので、
これを一つ一つ分析するのは大変困難でしょう。
読者はこの一か所ごとに自分を投影したりして、楽しむことができますが、
時間と“私”の行動とともに、大きな流れに沿って漂うのが、
一番楽しめるような気もします。

2012年8月26日日曜日

ふうせんかずら


グリーンカーテンとして白い朝顔と青い朝顔、
ふうせんかずらを植えてあります。
昨年はこれに夕顔をあってみっしりとしたカーテンだったのですが、
夕顔に恐ろしい虫がつくことがわかって、
今年は植えなかったのです。
すると少々頼りないカーテンというか、すだれという風情。
来年はどうするのかな・・・
実はゴーヤは食べない家庭なのです。

さて、読書は「失われた時を求めて」第4巻を無事読了。
だいぶ慣れてきたこともあり、読みやすく、
海辺バルベックで過ごした3か月を描いたこの巻が一番お気に入りです。

ここでちょっとプルーストの復習として、
訳者の鈴木道彦さんの「プルーストを読む」を再読しています。
とってもいい部分を見落としていたりしたら、
惜しいですし、さらに美味しく読めるようにと思いまして。

これから続いてプルーストも読むつもりです。
それにプラス秋はちょっと溜まっている本を読んだほうがよさそうです。
本屋さんにもしばらく行っていません。
行けば、欲しい本がいくらでもありますから危険です。
マンネリな日々で、楽しみといえば読書だけという状態ですが、
読書にも正念を入れられないこの体たらく。
それでもシンプルな日常を無事に過ごせればそれで満足。
と、自分に言い聞かせて・・・

2012年8月22日水曜日

夕暮れが早くなってきました

まだ8月というのに、
家にたどり着くころには薄暗くなってきました。
少しずつ暑さもましになればいいのですが。

明日は高校野球も決勝戦。
春と同じカードということで注目されます。
観たいなぁ。
決勝戦は独特の緊張感がありますよね。
そりゃ、日本一ですもん、すごいことです。

職場において、また色々と動きがあり、
ますますナーバスになっています。
このまま同じ職場にずっと勤められる保証もなし。
厳しい世の中であります。
しぶとく生き抜かねば。

2012年8月19日日曜日

ぼんやりと日曜日を過ごす



毎日暑い日が続きます。
その上にゲリラ豪雨がやってきて、
雷もゴロゴロ。
あちらこちらに被害が出ています。
出かけるときにはサンダルがいいのか、
雨靴がいいのか迷ったりしていますが、
その程度ならまだいいのでしょう。

お盆休みが終わって、仕事が通常に戻ると
何もかもがいつもの通りに戻ってしまいました。
ぐったり疲れて、昨夜も早めに休みましたが、
今日もほぼ一日寝ていたような気がします。

現実打開は自分にしかできないので、
どうにかしたいものだとあがいています。
頭の中では色々と思い描いてみますが、
現実は厳しいのが実情。
殻を脱いで、セミみたいに飛び立ちたいものです。

2012年8月16日木曜日

「オオバン・クラブ物語」


「オオバン・クラブ物語」 アーサー・ランサム著 神宮輝夫訳 岩波少年文庫

このお話はイギリス・ノーフォーク湖沼地方を舞台に、
ドロシアとディックたちが繰り広げるドラマです。

ドロシアとディック、知人のミセス・バラブルのお船で休暇を過ごすために、
はるばる遠くまでやってきました。
彼らはセーリングのノウハウを勉強できると思っていたのです。

ドロシアたちの話と並行して、地元の人々が多数登場して、
オオバン・クラブと称した野鳥保護の活動や、
もちろんお船と川との生活などが描かれます。
冒頭ですでに地元の少年トムとの出会いがありますが、
このトムが実質このお話の主人公です。

いつもは分別のある大人たちに見守らている彼らですが、
今回は思わね敵が現れて、トムたちを困らせます。

帆走にかかわる事件に加え、敵とのやりとりも、
このお話の主軸になります。
とはいえ、
ディックは野鳥の観察を楽しんでいますし、
トムからも生態を教えられたり、
ドロシアはせっせと物語を作り上げていきます。
ミセス・バラブルもさっぱりとしたとっても素敵なご婦人です。
それにくわえ、ウィリアムがいいアクセント。
ウィリアム・・・パグ犬です。可笑しすぎます。

この本は全集では「オオバン・クラブの無法者」というタイトルで、
訳も岩田欣三によるものでした。
子供のときはもっとお話の中にどっぷりつかって、
ハラハラ、ドキドキしたものですが、
妙に年をとって冷静に読んでしまいました。

双子の女の子、ポートとスターボードが、
どっちがどっちかわからなくなったりして、はたと気がついたのですが、
アーサー・ランサムの小説では人物の視覚描写があまりないのです。
なので、人物の動きはわかるけれど、
今回のように初めての登場人物が数多くなると、
似顔絵でも描きたくなってきます。
しっかり人物の特徴などを捉えながら読んでいかないと、
面白みが半減してしまうでしょう。

夏休みの読書にぴったり、
アーサー・ランサムはいつも子供たちの味方ですね。

2012年8月15日水曜日

お参り

今日はお盆のお参りに行ってきました。
大阪なので近くではありますが、
朝早起きして、早めに到着したつもりが、
もうお坊さんのお参りは終わってしまっていました。
いかん、しまった。

遅まきながら、お仏壇に手を合わせて、
しばし談笑。
そしてご馳走をいただきました。

年に2回しか会わない祖母がまだ元気そうにしているのは、
大変うれしいことです。

その後は両親と弟とで、
大阪はキタの街で各自、買い物したり、用事したり、
珈琲が素晴らしく美味しい“にしむら”でお茶したりして、
締めは日本酒が数多く揃う“麦太郎”で、
お疲れ様の乾杯。

例年の行事が無事に終わって、ほっとしています。
ただ、歩きすぎて足が棒になりました。

2012年8月13日月曜日

「メグレ推理を楽しむ」


「メグレ推理を楽しむ」 ジョルジュ・シムノン著 仁科祐訳 河出書房新社

昔、河出書房新社から出ていたメグレ警視シリーズ。
amazonで取り寄せるしか、手軽な方法は思いつきません。
こうでもしないと、メグレを読めないこの寂しさ。

さて、この本はヴァカンスを楽しむはずのメグレが、
新聞を頼りにある事件を解決へ導くという珍しいものです。

いつもの警視庁のジリジリとした緊張感はありません。
メグレはお休み中ですから。
ただ事件を追うメグレの頭の中はもう仕事と同じ様子です。

事件について一緒に推理し、
新聞が出るたびにその進展を追うのもなかなか楽しいものです。
この時代はまだテレビが普及していません。
テレビが無くても困らないものだな、と思います。

メグレ物を読んでいて安心感が感じられるのは、
メグレが既に立派な職に就いているということや、
フランス国内での戦争は無く、
産業界が活発に次世代に向かって動いていること、
五月革命にはまだ遠く、
メグレの世代の人間が生活を楽しむことができた時代であることが、
大きく反映されているからでしょう。
その分、生きづらい閉塞的な環境もあったとは思いますが。

1957年、まだ社会は古い世代でありました。
社会は変化し続けて現在があります。
より複雑になっていっていると感じます。
なんだかメグレの時代がノスタルジックにのんびりと思われて、
心地よさそうに見えるのは、ゆがんだ鏡のせいでしょうか。

2012年8月12日日曜日

夏休み

とうとうロンドン・オリンピックも最終日になりました。
普段はスポーツに関心のない人も巻き込んで、
多くの喜びとつらさを皆で分け合ったような気がします。
参加された方々、関係者の皆さん、お疲れ様でした。
また4年後が楽しみになりました。

そして甲子園では高校野球が始まっています。
こちらも熱い戦いが繰り広げられていますね。

仕事場ではお盆休みも無く、がんばっておられる方々が
たくさんいます。
誰しもが今の瞬間が勝負ですね。

そういった中、幸いにもお盆休みを取ることができ、
暑さをしのぎながら、のんびりとできるのはありがたいこと。
今日はカットのために大阪へ出かけて、
短~くしてもらって、さっぱり、すっきり。
そして色々と瞑想・・・何?
現状の問題、仕事のことやプライベートのことなどを考え、
展望を見出せるように、モチベーションをアップするために、
ちょっと真剣に思考していたのであります。

人は希望や展望が無いと生きることが難しい。
なぜかそういうふうになっているのです。

2012年8月8日水曜日

置き土産





毎日ジリジリ、ギーギーと鳴いているセミ達。
何年も土の中で生き延びて、ようやく地上に上がってきたら、
きれいな抜け殻を置いて飛び立ちます。
庭には今は大きな木がないので、
この抜け殻の主もどこかで仕事しているんだろうな。

毎日プルースト4巻を6,7ページずつ読んでいます。
内容が濃いので、多くは読めません。
アペリティフみたいにほんの少しだけ味わいます。
これが今の楽しみです。

今日は小野正嗣「ヒューマニティーズ 文学」岩波書店を
読みかけてみました。
語り口からしてとてもフレンドリーなので、
読みやすい、わかりやすいという点から考えても、
これは学生にちょうどよいという感じです。
文学の在り様について書かれた読みやすい本というのは、
ありがたいことなのですが、
この頃の自分の気分ではないので中断することにいたします。
何もわかっちゃいないのに、まったく生意気です。
時間のある時にしかこういった本は読めないのに、
のんびりしたいっていうだけのことなのです。

文章からして、小野さんってとってもいい先生だろうな、と思われます。
なので、また次回に置いておきます。

2012年8月5日日曜日

「神々と男たち」


「神々と男たち」 グザヴィエ・ボーヴォワ監督 2010年

前々から気になっていた映画をようやく観ることができました。
素晴らしい作品で、これは映画館で観たかったと後悔しています。

内容は、修道士である自分がどう生きるべきか、
極限の立場に立たされた8人の男たちが一人一人神に向き合い、
自分に問いかけ、選択するというものです。

神、信仰について疑うことなく、まっすぐに生きてゆく彼らの姿は、
本当に潔く、美しい。
日々の生活の在り様もとてもすがすがしく、立派という言葉が
当てはまるかと思います。

心と歩調を合わせながら、互いをいたわり日々を過ごす彼らでさえも、
揺らがされる恐ろしい経験、立場。
自分の信仰を見失いそうになることもありますが、
真実を言葉にし、仲間に支えられることで、乗り越えていきます。

キリスト教と神と信仰。
これは、私にとって長い間考え続けている問題でもあります。
神のいない世界で生き続けるのか?と常に問いかけています。
自分にとって切り離すことのできない問題を、
これほどストレートに問いかけられて、
なかなか心の整理がつかない状態です。
ですので、この映画については、これから先も考えさせられることかと
思われます。

この作品は現実に起きた事件をもとに描かれており、
フランスでも大きな反響を呼んだそうです。

2012年8月4日土曜日

夏の日



こんなに暑いというのに初夏の花のバイカウツギが咲いています。

今は、プルースト第4巻「花咲く乙女たちのかげにⅡ」を
少しずつ読んでいます。
言葉だけで豊穣なイメージがこんなに広がっているのが不思議なほどで、
ゆったりとした深く濃い世界に浸っています。
ヴィルパリジ侯爵夫人に続いてゲルマント一族が登場してきました。
サン=ルーです。
そう、映画「見出された時」では、サン=ルー役はパスカル・グレゴリーでした。
少しずつ映画の内容も思い出されたりして、
想像の世界が膨らんでいきます。
この「失われた時を求めて」の筋こそ知っていましたが、
一度映画を見ていることも効果的に作用しています。
また改めてこの映画「見出された時」のお話もいたしましょう。

今晩はオリンピック、男子サッカーのエジプト戦をしっかりライブで
観るつもりです。

2012年8月1日水曜日

8月1日



8月になりました。
夜になって白いお月さんが闇夜に光っています。

どんどん、とPL花火大会の音が地響きのように鳴っています。
最初は雷かと思ってしまいましたが、
月夜だし、いつまでも音が鳴っているので、
8月1日ということでようやく思い出しました。
関西では大きな花火大会として有名で、多くの人が繰り出すそうです。

この夏も例年通りお盆のあたりだけお休みするつもりでしたが、
予定を変更して、2連休を5回ほどとることにしました。
仕事に支障のないようにしなければなりませんから、
計画を慎重に立てなければなりません。
とはいいつつ、仕事の煩雑さと、人間関係のこじれなどから、
気持ちも身体も暑さと相まって疲れが出てきているので、
夏休みと称してゆっくりさせていただくことにしたのです。
これで心身共に疲れを癒して態勢を立て直せるとよいのですが。

読書もお休みモードに入りました。
プルーストも4巻目に突入。
“私”と祖母とフランソワーズが静養に出かけたノルマンディー海岸の
バルベックの自然風景がようやく現れてきて、
もう気分もバカンスです。
豊かさ溢れるプルーストの心理描写にも慣れましたし、
何より潮の香りが漂う気配にうっとりとしています。

それに加え、メグレも読み始めました。
偶然にもメグレのバカンス物です。
まぶしいくらいの陽射しに照らされたのんびりとした流れは、
いつもの緊張感の張る様子とずいぶん違いがあります。

こんな調子で8月はゆったりと過ごせればと思います。
希望はかなえられるでしょうか。

2012年7月29日日曜日

「キリスト教の真実」



「キリスト教の真実」 竹下節子著 ちくま新書

これは手ごわい新書です。
新書というのは、ある分野の入門の役目も果たしてくれますが、
入門にしても難しい。
キリスト教の歴史について基本的な知識も必要ですし、
世界史に加え、現代世界状況も頭に入っていなければ、
ついていけません。

というわけで、自分はわかっているふりをしながら、
理解まではほど遠いという読書になりました。
現代人としてはこれくらいの知識は必要かと反省しつつ、
刺激的な内容に圧倒されたのです。

副題に“西洋近代をもたらした宗教思想”と
あるように、まずキリスト教がどのように西洋社会に受け入れられたか、
そこから始まりますが、目次を見てみましょう。

 第一章 ヘレニズム世界に近代の種をまいたキリスト教
 第二章 「暗黒の中世」の嘘
 第三章 「政教分離」と「市民社会」の二つの型
 第四章 自由と民主主義の二つの型
 第五章 資本主義と合理主義の二つの型
 第六章 非キリスト教国の民主主義
 第七章 平和主義とキリスト教

以上のように、歴史的観点から始まり、
政治とキリスト教との関係、
自由と民主主義とキリスト教との関係、
資本主義、合理主義との関係をフランスやアメリカなどをモデルに
現在に至るまでの歴史を考察しています。
その上で、記憶にあたらしいジャスミン革命を挙げ、
イスラム圏における民主主義をなぞり、
平和主義とキリスト教という大きな課題にとりくんでいます。

著者の幅広い知識と教養、広い視野に、
どこまでついて行けるか。
そこが一つのポイントです。

というのは、著者の文体には一種“無知への怒り”に似たような、
感覚が感じられるのです。
立て続けに論じられる大きな社会問題は、
キリスト教が大きく関係しているだけに、
キリスト教を切り離して考えることはできないことがよくわかります。
それだけに、キリスト教になじみのない人々が、
国際社会について簡単に論じることはできないと、
諭されているようです。

いきなりこのような中身の濃い本を読むには、
自分はまだ準備不足ですが、
これから知るべきことが多くあり、
日本も国際社会の中でどのように動いていくのか、
新聞一つ読むにも考慮が必要だと痛感したのでした。

ロンドン・オリンピック開会!

写真
ついにロンドン・オリンピックが始まりましたね。
出場する選手たちや関係者の方々をはじめとして、
応援する人々もテンションは上がるばかりかと思われます。

世界のトップレベルの様々な種目の試合が見れるのは、
オリンピックの時だけ。
できることなら、どの種目も観たいところです。

日本の選手たちの健闘が気になりますが、
そればかりではありません。
知らない国々の知らない選手たちの活躍も楽しみです。
なので、できれば、日本選手の試合結果だけでなく、
今日はどんな試合が行われるのか、
それぞれの試合の特徴、結果、考察など、
幅広い視野で伝えてほしいとメディアにはお願いしたいところです。

その部分が不満で、
というのも日本選手のVTRばかり流していることが多いので、
せっかくのオリンピックなのですから、
グローバルな思考をもって捉えていただきたいと思います。

ともかくも、トラブル無く、多くの人々が楽しみ、
納得・満足できる大会であってほしいと思います。

2012年7月28日土曜日

昔の職場の方々と暑気払いしました

この炎暑にちょうどタイミングよく暑気払いがありました。
以前に所属していた部署の方々との飲み会です。

上本町YUFURAの“うおまん”にて、
8名が集まりました。

お食事はコースで、居酒屋さんですがお上品なお料理が
次々と出てきます。
いちばん美味しかったのはつきだしのお豆腐。
ねっとりとした触感でコクがあって初めての味でした。
夏野菜の煮物あんかけも美味しかったです。
久々に冬瓜いただきました。

飲み放題でうれしいところにビールはプレミアムモルツ。
私としてはめずらしくビールのみで通しました。
美味しいんだもん。

集まった方々は課長以上の男性ばかり。
でも、必要以上に気をつかうことなく、
情報交換につっこみを入れながら、
楽しく過ごしたのです。

T課長お疲れのご様子、ピッチが速くて、
ちょっとご機嫌でありました。
気になります。
あいかわらずY部長はキャパ万全で、
頼りになる、頼もしい方です。
4年ぶりにお会いするU監査役もお元気そうで
なによりでした。

この昔の部署での会合は、
私もとても癒される楽しい集まりです。
こういった方々とお会いできて幸せだと
つくづく思うのでした。

2012年7月25日水曜日

「失われた時を求めて」第3巻



「失われた時を求めて」第3巻 “花咲く乙女たちのかげにⅠ”
マルセル・プルースト著 鈴木道彦訳 集英社文庫

副題に“花咲く乙女たちのかげに”とありますが、
まだ乙女はジルベルトくらいしか登場していません。

この本の第一部は“スワン夫人をめぐって”とあります。
第2巻でスワンの恋について私たちはお付き合いをしたのですが、
その行く末がここにあるように、オデットはスワン夫人となっているのでした。
シャンゼリゼで知り合って一緒に遊ぶようになった“私”とジルベルト。
そのジルベルトに恋心を抱くようになった“私”の姿は、
すでに第2巻の終了部で見られましたが、彼女がスワン夫妻の娘とは、
不思議な縁ですね。
コンブレーで度々両親を訪ねてきていて、
“私”も幼少の頃からスワンのことはよく知っていたわけですから。
第1巻ですでにコンブレー時代にジルベルトのことを見かけた時点で、
この恋が始まっているのです。

ジルベルトと会うことが大切な生きがいになっている“私”は、
スワン家に出入りするようになります。
昼餐会に招かれた際には憧れの作家ベルゴットとも知り合うことができました。
想像していたとはちょっと様子が違ったようですが、
これも憧れの対象との出会いにはありがちなこと。

ジルベルトは蝶のように気まぐれで、わがまま。
“私”を近づけたり、遠ざけたりして、実際の気持ちは全く動ぜず。
こんなに若いときから女っていうのはわからないもの。
“私”はジルベルトに翻弄されますが、少しずつ自分の心をコントロールさせ、
この恋を卒業していきます。

そういう時期を経て第二部“土地の名・土地”へ入っていきます。
病弱な“私”がかねてからその土地の名を聞いていたバルベックへ、
祖母と一緒に旅立ちます。
バカンスというか、静養というか、ちょっとした滞在旅行でしょうか。
このバルベック、どんな所なのかととても期待をしていました。
ところが、“私”からするとバルベックの教会も今一つだったようですし、
宿泊先のグランドホテルは、裕福な人々が集うサロンの体。
少なくともこの巻では風景の描写はほとんどなく、
人々の在り様ばかりが面白おかしく描かれています。
ちょっと素敵な女の子も現れて、
繊細な“私”は落ち着かないのであります。

まじめに読めば、人の心理を丁寧に深く、しつこく、根気よく描ききろうとする、
プルーストの眼差しと描写の細やかさに驚かされ、
心当たりのあることばかりに、唖然としたりさせられますが、
軽く読んでいれば、その時代の価値観に沿った一つの心理小説として楽しめますし、
これは、多様な読み方が可能な本です。
まだまだ続く長い小説ですが、
深刻になりすぎずに、楽しみながら読み進めたいと思います。
そうやって簡単によんでしまうのは、問題かしら?

2012年7月22日日曜日

雨のち晴れ

一昨日あまり楽しくないランチタイムを過ごしたので、
昨日はとても朗らかな同僚2人と近くの隠れ家ランチに行ってきました。
一人で切り盛りされている小さなお店だけど、
パニーニもピザもサラダもとってもハートフルで美味しい。
楽しく、美味しくよばれて気分も落ち着いたのであります。

その直後奈良県北部は大雨になりました。
台風のような風で嵐のようでした。
急な変わり様だったので、外におられた方は困ったのではないでしょうか。
変わって、今日は穏やかに晴れ渡って、洗濯日和。
夏らしい天気とはいえ、近頃は極端に変化するので、振り回されてしまいますね。

読書の方は、電車の中で「キリスト教の真実」をせっせと読み、
家ではプルースト3巻目をぼちぼち読み進んでいます。
どちらもそろそろ終盤で、締めまでしっかり読まねばという気分です。

今の会社には夏休みがないので、
個人の状況に応じて適当に休みをとります。
今年は2連休を2回くらい取れそうです。
メグレとアーサー・ランサム「オオバン・クラブ物語」を読むつもり。
いつかじっくり読もうと思っている本、ラブレーとかパスカルとか、
モンテーニュとか、キリスト教美術の本とか・・・
ああ、長い夏やすみがとれるようになったら、読むことにしましょう。

2012年7月18日水曜日

少し落ち着きました


 
薄いピンクのミニミニ薔薇がたくさん蕾をつけています。
あいかわらずへたな写真ですみません。
アップにした方がよかったかな。

この暑い時期、庭に水やりをすると、
緑が生き生きとして、とてもきれいです。
こちらもとても気分がすがすがしくなります。

夏風邪もひと段落、
会社の方の事件もどうにかひと段落して、
ほっとしています。
ようやく休みらしい一日でありました。

会社で育てていたラベンダーも訳ありまして家に持って帰ってきました。
今日は開ききっていた花を摘んで、さっぱりしましたよ。
開いてしまうともうポプリ等に展開することはできませんが、
花も咲くのが自然な姿。
これからも適当に摘んでいきたいと思うのでした。

さぁ、これから夏の読書の計画を立てて、
緑陰の読書に励みたいところです。
読後の読解をもう少し掘り下げる努力をしたいですね。
血の巡りの悪い頭なので、
読んだらすぐ忘れてしまいますし、
読みながら整理ができるなんてとてもできません。
大切な本は読み終えてからもゆっくり振り返らねば。
といいつつ、のんきな読書報告には変わりはないような気がします。
自分の能力はこの程度であります。

2012年7月16日月曜日

カープ5割復帰だ!



このところ好調な広島カープがついに借金返済。
5割に戻しました。よくやった。

今シーズンはエース前田健の健在、大竹の復活、新人の野村の目を見張る活躍、
バリントンもまずまずと投手陣が安定しています。
抑えの今村、サファテ、ミコライオも健闘しています。

悩みは打線なのですが、栗原の離脱をカバーするような奮闘ぶりです。
長く期待されてきた岩本、甲子園で活躍した堂林、
もう中堅といっていい梵や、天谷たちがコツコツと成果を上げてきています。

他の上位チームとは選手層の厚さの違いはあるのですが、
今のメンバーで夏を乗り切り、終盤に上位争いできるように、
がんばってもらうしかありません。

とにかくケガのないようにしてほしいです。

代打の前田智徳は打率4割。神様の域ですね。



カープを応援するのはもうヒリヒリとした感覚なのです。

みすず書房から

先日みすず書房からセールの案内が届きました。
目録も同封されていて、
7月中に申し込めば20%オフなのです。

みすず書房の本では読んでみたいものがたくさんありますが、
どれも大書で、簡単には読めそうもないものばかり。
目録を眺め、眺めて2冊に絞り込みました。

「荒廃する世界のなかで」 トニー・ジャッド著
「ジョイスのパリ時代」 宮田恭子著

ハガキを出すと、すぐに届いて、
目の前にこの本たちがあります。
うむうむ、思わず手を揉んでしまいます。
さて、どちらから読みましょうか。