2010年12月31日金曜日

2010年の大晦日

日本列島上空は強い冬型の気圧配置となっており、
大変厳しい冷え込みとなっております。
今日は奈良も午前中から吹雪でありました。
会社の薔薇が気にかかります。
寒さに凍えていないかしら?

今年は一年を通して体調不良に悩まされました。
やむを得ずお薬も増量しています。
来年の目標はただ一つ。
体調を安定させることです。
あまりテンションを上げすぎず、オーバーワークにならないように
気をつけたいと思います。
疲れを感じたら決して無理をせず、
早めに休むようにします。

やはり体調、健康が基本ですもの。
調子が悪いと本を読むことすらできません。

そして来年の読書は、
ユルスナールの「とどめの一撃」の読み込み第一段階、
シモーヌ・ヴェイユを続いて読むこと、
プルースト「失われた時を求めて」を読み始めることを基本に、
新しい読書によって視界を広げたいと思います。
体調を整えて、積極的に読んでいければ言うことはありません。

後2時間で来年です。
気持ちを入れ替えさせてくれる瞬間が、
皆に公平に訪れます。

2010年12月30日木曜日

12月30日

今日は有休をとって、冬休みに入りました。
外は雪が積もっています。
寒い年の暮れです。

夕ご飯に金沢のお土産の寒ブリ、中トロ、
かぶら寿司、ボタン海老などをいただいて、
もうすっかり暮れモード。
我が家は暮れからご馳走をいただくのが慣例です。
贅沢であります。

今日は今年読んだ本のリストを作ってみました。
冊数は45冊と例年の半分ほど。
内容はというと、
失敗もあり、まずまずというところでしょうか。
今後は失敗読書を減らしたいですね。

明日はお使い、お掃除、担当の料理作りと忙しくなります。
とうとう大晦日です。

2010年12月29日水曜日

「絵本を抱えて部屋のすみへ」

「絵本を抱えて部屋のすみへ」 江國香織著 新潮文庫

なんて素敵なタイトルの本でしょう。
江國さんの本のタイトルにはいつも魅了されます。
実際には読むことはあまりなくて、すみません。

知人のお子さんはまだ2歳。
去年のクリスマスにはピーター・ラビットのぬいぐるみをプレゼントしました。
今年はピーター繋がりで、ピーターの絵本にしたのです。
「ピーター・ラビットのおはなし」 ビアトリクス・ポター著 福音館書店
本当は自分が欲しいのです。

それから絵本のことを考えていて、
自分の記憶があまりにぼんやりとしていて役に立たないことがわかりました。
そこで以前から気になっていた江國さんの本の登場です。

大好きな絵本もあるし、
まったく知らない絵本もあります。
知っている絵本のところは、ふむふむと頷きながら読んでしまいました。
ぜひ読んでみたい絵本もいくつかあります。
どれも色がとても綺麗です。

ついこれにならって、自分の好きな絵本と児童書を並べてみたくなりました。

来年はどんな絵本にしようかな、
選ぶことが楽しい自分勝手なクリスマス・プレゼントです。

2010年12月26日日曜日

初雪と薔薇の苗

昨日、奈良でも初雪が降りました。
一日中、ぱらぱらと風に舞う雪に凍えてしまいました。

そんな中、会社に届いた薔薇の苗2本。
あまりにも冷え込んでいるので外に出すのを躊躇いましたが、
暗がりの寒いところに置いておくのも問題かと、
思い切って出してみました。

まずはこの冬を乗り越えて、
春の陽を浴びさせてやりたい。

害虫の問題もあるし、
整枝のノウハウも知らないし、
どうなることか、
無事に花をつけることができるか不安ですが、
様子を見ながら手入れをしてあげたいと思っています。

春になったら、
ローズマリーやラベンダーなどの常緑のハーブ類も
植えてみたいと考えています。

日当たりはよいけれど、
風が強い殺風景な駐車場に緑を添えることで、
自分たちの憩いのスペースにできればと、
夢を描いています。

2010年12月23日木曜日

冬の課題図書

いつも覘かせていただいている某氏のブログ
http://return-of-dr-hara.blogspot.com/で
冬の課題図書が発表されていました。
追随して、冬休み読む本を考えてみました。

まず年内に
「目を見開いて」 ユルスナール著を読了すること。
まだ読んでいるのか!と呆れられそうです。
一週間に一章ずつ読んでいるのです。
年末には追い込みで読み上げたいところ。

来年の第一弾は、
「不完全なレンズで」 ロベール・ドアノー著
同時並行で、
「ムーミン谷の冬」 トーベ・ヤンソン著
続いて、
「マイ・アントニーア」 ウィラ・キャザー著
で参りたいと思います。
お家では、
「ギリシアの泉」 シモーヌ・ヴェイユ著
を再開し、これは一日1ページくらいのペースで進みたい。

その前に年賀状を書き上げないといけません。
急げ!

2010年12月22日水曜日

ザルツブルグと「一杯の珈琲から」

いきなりザルツブルグって、
それは先日BSTVでザルツブルグの紹介をしていて、
昔に訪れたことを思い出したからなのです。

ここにも一冊の本が関係してきます。
その本はエーリヒ・ケストナーの「一杯の珈琲から」創元推理文庫。

エミール・シリーズや「点子ちゃんとアントン」等の児童小説を数多く書いた
モラリストのケストナーはいくつかの大人向けの小説も書いています。
そのうちの一冊の「一杯の珈琲から」はユーモアたっぷりの恋愛小説です。

若かりし頃、その本の楽しさと舞台となったザルツブルグにすっかりほれ込んで、
初めて海外で訪れたのがその地でした。

実際に訪れてみると、モーツァルトの生誕の地を強くアピールした
音楽中心の観光の街でした。
どこもかしこも見られることを意識した装いで、
計算されてきれいに整っています。
ザルツブルグの歴史は古く、ローマ教皇の直轄地でもありました。
なので色々な歴史的文化と音楽文化が入り混じった文化都市というイメージを
作っていたのです。
そのイメージと小説にあるようなファンタジックな香りを感じられるかと思いきや、
現実はクリーンで人口的にコントロールされた、
まるでディズニーランドのような街だったのです。

これはあくまでも個人的な感想なので、
入り口が違えば、好ましく思われた方もいらっしゃるでしょう。

確かに綺麗な街だったなぁ。
そうつぶやきながら、流れる映像を眺めていたのでした。

2010年12月19日日曜日

メイ・サートンを

メイ・サートンの本を譲っていただきました。

「私は不死鳥を見た」
「独り居の日記」
「82歳の日記」
の3冊、いずれもみすず書房の本です。

以前からメイ・サートンの本のタイトルが気になっていましたが、
読むには少々早いように思っていました。
そのうち時期が来たら買おうと。
なのでとっても嬉しい贈り物です。

メイ・サートンのことはほとんど知らないので、
困らない程度に下調べをして、
読んでみることにします。
ぱらぱらとめくって文章をみたところでは、
読めそうな感じです。

※※※

みすず書房からは、
ウィラ・キャザーの「マイ・アントニーア」が出たところです。
キャザーは名前は知っていても、読む機会のなかった作家。
確か須賀敦子さんの卒論がキャザーだったように思います。

ほかにも「カロカイン」という不思議な名前の少々恐ろしそうな小説も
みすずから出ていて、気になります。

バーバラ・ピムの「よくできた女」も書店に並んでいて、
「秋の四重奏」がよかったので、これも読みたいところ。

みすずの本はいい本が多いのに、
少々手が出にくい価格設定です。
良書は高くても仕方がないかもしれません。
よくよく考えて購入しなければ。

2010年12月15日水曜日

指先

指先、爪のあたりがいつも気になります。
小さな爪を短くしていて、
しょっちゅうやすりで研いで、
オイルを塗ったりしていますが、
すぐにささくれが出てしまいます。

だから女性の指先のきれいな手を見ると、
どきどきします。
つり革を持った手、ハンドバックを押さえる手、
コーヒーカップを支えている手。
ジュエリーよりも気になるのです。

先日大掛かりな作業をしていて、
そのときはゴム手袋をしていたのですが、
手袋をはずしてよく見ると、
ざっくりと爪が横割れしていました。
時折そういう割れ方をするのです。

こういう時はリペアしてもらうしかありません。
予定外でしたが、ネイル屋さんに飛び込みました。
サンプルを眺めていると、
様々な色合いの素敵なデザインのジェルがたくさん。
せっかく来たのだから、
キレイにしてもらうことにしました。
ベースはクリア、
細かいパヴェのような白い色を先っちょに、
間に明るいシルバーのラメを乗せてもらうことに。

出来上がりはそれはそれはキレイで、
自分の指先とは思えないくらいです。
ハードやソフトよりも軽いジェルにしてみました。

これで割れた部分も補強されて安心、
丁寧にメンテナンスをしていれば、
年始まで持ちそうです。

思いがけないクリスマスプレゼントになりました。

2010年12月12日日曜日

ふらふら

先日、前の部署の忘年会がありました。
今回も幹事をさせていただいたのですが、
早めに手を打ってあったので、
順調に事が進みました。

参加率は60%と低めだったし、
女子は一人だし、
どんな感じになるだろうかと少々不安もありました。
が、心配ご無用とばかりに
頼もしい男性陣が盛り上げてくれました。

久々に顔を合わせる人ばかりで、
あちらの席、こちらの席と
移動しながら話をさせていただきます。

お腹もいっぱい、
お酒も十分いただいて、
落ち着いてきたところでお開きとなりました。

そこへ普段は控えているのに、
つい2軒目に誘われ、ふらふらと入ってしまいました。
大好きなコップ酒を一杯!
これが美味しかった。
ぐっとあおって目がまわり、
帰りがけには、まっすぐ歩けません!状態でした。
あれあれ、だらしのないこと。

優しいY部長にサポートされて、
どうにか帰り着いたものの、
ふらふら。
でも楽しいお酒でした。
こんな会ならいつでも幹事いたします。

2010年12月8日水曜日

ROVO

ROVOというバンドをご存知でしょうか。

美しいメロディでリードするエレクトリックバイオリンを中心に、
舵取り役のギター、ベース、複雑な背景を彩るキーボード、
迫力のツインドラムが絡み合う、
テクノ系ダンスミュージックと言えばよいでしょうか。

もともと「宇宙っぽいことをやってみよう」と始められたからか、
ハイテンションになると、ぐーっと世界が膨らんで広がってゆく、
壮大な音楽を奏でています。

このROVOが新譜“RAVO”を発表しました。
5曲どれもが伸びやかで、かっこいい音がつまっています。

最初に聴いたのが“Live at 日比谷野音”だったので、
Liveがすごくいいことは承知しておりますが、
まだ行ったことがありません。
初めて聴かれる方はLive盤から入るとかっこよさがおわかりいただけると
思います。

生の“CANVAS”の音のシャワーにつつまれてみたいです。
この“CANVAS”のLive versionは
いつ聴いても幸福感が訪れる素晴らしい音楽です。

2010年12月5日日曜日

教養のない女

それは悲しいことなのです。
知人と歩いていて良い眺めの場所へ出たときのこと、
ふと「ふにゃふにゃふにゃ・・・ですね~」
と言われて、その「ふにゃふにゃふにゃ」がわからない。
古典の引用であるようなのですが、
誰の、何と言う書物の、どういう内容なのか、さっぱり。
目を白黒させて「むにゃむにゃむにゃ」と返事をしたものの。
恥ずかしくて頭をかいてしまいました。

教養とはたぶん高校卒業程度の知識だと思うのですが、
中学卒業程度も怪しいものです。

英語検定を持ってなくても、微分・積分できなくてもPCは扱えるし、
仕事に支障はありません。

といっても十代の頃に身に着けた知識は身体にしっかり染み込んでいるのかして、
生活に、仕事に反映させている人はたくさんおられます。

教養のないことは恥ずかしく、悲しいことなのでした。

2010年12月1日水曜日

古賀春江 11月のカレンダー

今日から12月。
カレンダーも変えなくちゃ・・・

11月のカレンダー(ブリヂストン美術館のもの)は、
古賀春江の「単純な哀話」1930年 でした。

古賀春江のシュールでやさしい色調の絵には
なぜだか慰められます。
明るい未来を描いた作品からは
もはやノスタルジーしか感じられないのに。
なんだか懐かしい気持ちが膨らんできて、
微笑ましいくらいです。

代表作「海」を観たことがあります。
最近になって、詩も書く人であったことを知りました。
「海」も絵と詩が調和しています。


  【海】 (1929)

 透明なる鋭い水色。藍。紫。
 見透される現実。陸地は海の中にある。
 辷る物体。海水。潜水艦。帆前船。
 北緯五十度。

 海水衣の女。物の凡てを海の魚族に縛(つな)ぐもの
 萌える新しい匂ひの海藻。

 独逸最新式潜水艦の鋼鉄製室の中で
 艦長は鳩のやうな鳥を愛したかも知れない
 聴音器に突きあたる直線的な音。

 モーターは廻る。廻る。
 起重機の風の中の顔。
 魚等は彼らの進路を図る――彼等は空虚の距離を充填するだらう――

 双眼鏡を取り給へ。地球はぐるつと廻つて全景を見透される。


この詩のとおりの絵でした。
今“双眼鏡を取り給へ”とつぶやいて世界を見渡せば、
あまりの混沌さに目を回すことでしょう。
それでも目をつむって生きることはできません。
見渡す勇気を忘れないようにしなければ。