2010年6月20日日曜日

T・S-Y40

クラシカルで書きやすく美しいノートが欲しくなって、
文具店に出かけたときのこと。
黒い背表紙にグレイの表紙のノスタルジックなB5のノートが
並んでいました。
まぶしい白いページがまず第一候補と、
いくつか手にとって見ていると、
少し横長の正方形に近い形のノートが目に付きました。
それは中のページが品の良いクリーム色で、
横長な分たっぷりと書き込めるようなゆったりとした作り。
指を滑らせてみると柔らかくつややか。
こんな綺麗なノートは初めて見るぞと、
嬉しくなって数冊買い込みました。

実際、使ってみると、ペンの滑りが絶妙で、
余白もたっぷりととれ、
みっともない字が並んでいてもすっきりと見えるような気がします。
とっておきのノートとして、
少しずつ使い、大切に保存しています。
あれからそのノートを店頭でみることが無いので、
もう廃盤になってしまったのだと、残念に思っていました。

本題はここからです。
「クロワッサン」6月25日号の“美しき日本の手技”に
堀江敏幸さんがこのノートを取り上げていたのです。

思わず手元のノートをひっぱりだして、
眺めてしまいました。
そう同じノートです。
堀江さんはまた違った方向からこのノートと出会ったようですが、
いつものようにノートの具体的な特徴を正確に記し、
使い心地を豊かな表現で表されています。

同じノートだけど、活かされ方が違うのでした。

堀江さんは左のページも使うように努力されているようですが、
左のページはほとんど使わないことにしています。
後で見やすいことと、余白のようにしておいて、
後々利用できるようにと、希望の分だけ空けてあります。

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