2009年11月6日金曜日

「はじめての構造主義」

「はじめての構造主義」  橋爪大三郎著 講談社現代新書

この世の中というものをどう捉えたらいいのか、
長い間悩み続けていました。
何か基本になる考え方、見方があるはずだと思っていたのです。
人に聞いてみたりしてもしっくりくることはなかったし、
哲学や宗教の本は難しすぎました。
自分を主体にして考えすぎていたのかもしれません。
様々な考え方があり、
答えなどないのだと思い始め、
自分が納得するものは自ら構築するしかないのだと、
年を経るにつれ悩むことも薄らいできました。

身辺にも色々あって、
一つ、二つの山を越えた頃、
この小さな入門書と出会いました。
とてもわかりやすく、
こういう考え方があるのかと驚きました。
すばらしく明快に感じたのです。
そこでレヴィ=ストロースやフーコーの仕事について
簡単な知識を得ることができました。

実際には、この哲学者たちの本を読むまでには至っていません。
眼前にヒマラヤの峰々のように高く聳え立っています。
これらを読むためには、ギリシア哲学、カントやヘーゲル、
ニーチェ等についても知識が必要でしょう。
気が遠くなりそうです。
いつか読む機会を作ることができれば幸いだと考えています。

なぜか戦後活躍した哲学者、思想家たちは、
早く亡くなった方が多いように思えます。
その中で、レヴィ=ストロースは100歳まで生き、
21世紀を見ることができたことをどう感じていたでしょうか。
訃報に接し、その功績と100歳という年齢を想い、
考えることはいくつもあると感じています。
こんな頭でポケっと思いつくままですが。

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