2017年1月3日火曜日

「ぼくは君たちを憎まないことにした」

「ぼくは君たちを憎まないことにした」
アントワーヌ・レリス著 土居佳代子訳 ポプラ社


2015年11月13日に起こったパリのテロ。
レリス氏はテロによって、奥様を亡くされました。
お二人にはまだ17か月にしかならない息子さんがいます。


レリス氏がフェイスブックにupした、
「ぼくは君たちに憎しみを贈ることはしない・・・」というメッセージは、
世界中の人々の心に響きました。


一言では語りつくせない気持ち。
心の深さ。
まだ幼い息子さんへの気持ち。
責任、権利、続いていく時間と生活。


読者は何も語ることはできないでしょう。
感想を述べる必要もないでしょう。
ただ、ここに記された言葉と文章に、
レリス氏の、そして同じように被害に遭われた方の親族の、
人に伝えようもない心の動きが刻印されています。


あらためて、被害に遭われた方のご冥福をお祈りするとともに、
人は一人では生きることはできない、
ただ、一人の時間が必要だ、
ということをお伝えしたいと思います。

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