2015年4月30日木曜日

「少女は本を読んで大人になる」

「少女は本を読んで大人になる」 現代企画室


これはとてもユニークな本です。
代官山のヒルサイドテラスにあるクラブヒルサイドで
一年にわたって開催された題目と同じセミナーを本に仕立てたもので、
10人の著名人が大切にしている本を紹介しています。
プラスその本にふさわしいサンドイッチがその場で
ふるまわれたそうで、そのサンドイッチのレシピ付。
楽しい本です。


10人のゲスト、紹介された本については
リストにしてみましょう。
そのほうが早いです。


小林エリカ・・・「アンネの日記」
森本千絵・・・「赤毛のアン」
阿川佐和子・・・「悲しみよこんにちわ」
鴻巣友季子・・・「嵐が丘」
角田光代・・・「第七官界彷徨」
湯山玲子・・・「放浪記」
末盛千枝子・・・「智恵子抄」
中村桂子・・・「キュリー夫人伝」
竹下景子・・・「苦界浄土」
平松洋子・・・「女たちよ!」


一度は読んだことがある、という方も多いかと思います。


私自身は、
「アンネの日記」小学生で読んでしまって、
出会いが早すぎたと思っています。
中学生くらいなら、アンネの気持ちがもう少しわかったのでは、
ないかと後悔。で、何度も読み返そうとしましたが、
もう思春期のナイーブさが痛々しくて、再読できずにいます。


「赤毛のアン」は逆に小学生高学年で出会っていたかった。
中学生になり、アン・シリーズが解禁になったのですが、
あの明るさ、幸福感にたじろいでしまいました。


「悲しみよこんにちわ」は大人への入口という感覚が好ましい。
でも、このインタビューでは、観点が著名なお父さんになっており、
本についての感想がもう少しあれば、嬉しかったのですが。


「嵐が丘」はお手上げの本。鴻巣さんはここでもこの本を
しっかり読み解いてくれているので、再度挑戦するべきかな、と
思わせられます。


「第七官界彷徨」尾崎翠、これは大注目です。
これはとても興味深いところです。
角田さんという人も興味深いです。ただ読んでみたい作品は
なかなか無いのですが。


「放浪記」林芙美子の本は他の作品を少し読んでみたことが
あるのですが、ちょっと肌合いがあわない・・・と言い訳です。


「智恵子抄」これはちょっと距離をとりたい本の一つです。


「キュリー夫人伝」キュリー夫人の伝記は小学生の頃から、
何度も繰り返し読んでいます。このエーヴ・キュリーによる決定版を
読むともう一段上がれるでしょうか。


「苦界浄土」この本はいつも胸にひっかかっている一冊です。
読むのがつらいのではないか、と不安になります。
水俣というところにも複雑な記憶がありまして。


「女たちよ!」伊丹十三、一度は読んでみたい本ですね。
この多才な人は、とてもユニークなことを書いてくれているのでは、
ないかな。


サンドイッチの工夫されたレシピを見ながら、
こんな夢のような楽しい企画が可能なのは、東京だからかな・・・と
考えたりしています。


単に読んでいるだけでも、自分のことを思いだしたり、
インタビューの内容に感心したり、
読み手の発想に驚いたり、
いろいろな楽しみ方ができる、素敵な本でした。
借りて読んでいたので、所有者に返却となります。

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