先日の新聞で、
思いもかけない記事を読みました。
ある作家がお金の使い方について述べていたのですが、
“浪費”を奨励する向きの内容でした。
“浪費”することによって、
上昇志向のライフスタイルや価値観を育む、
というように読めました。
そして現在の厳しい不況による生活水準の悪化は、
個人の努力が足りないからという発言もありました。
低い生活水準に甘んじている者からしてみると、
上記のような考え方は昭和の遺物です。
多くの会社がぎりぎりの利益を追いかけ、
人件費をぎりぎりまで詰めている現在では、
一人の人間が成す仕事の質も量も違いますし、
手にする給与も福利厚生なども、
バブル以前とは大きく異なります。
単純に“浪費”や“消費”を楽しめるような余裕は無いのです。
社会がそのように変化して行く中で、
政治の面でも経済面でも対応が遅れ、
個人はそのあおりを受けていると思われます。
そういった状況に個人も変化を求められ、
様々な努力が必要となります。
ただ、名門大学卒、資格などのこれまで有力とされたものが
そのまま通用するわけではありません。
常に新しい発想と実力、行動力を求められます。
また、経済的に厳しい状況におかれると、
身動き一つ難しいところがあります。
十分な収入のある人と無い人との格差が大きいだけでなく、
安定した収入を得られない人が想像以上に多いことを
理解する必要があると思われます。
こういった社会や経済の状況については
大きな問題として各所で研究され、
報道されているので、周知のことではあります。
が、あまりの見識の無さと配慮の無い発言に、
あきれ、憤慨してしまったのです。
今はこれまでの常識が覆されている、
新たな局面にあると思っています。
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