須賀さんが歩いた道、目に留めたもの、
心ひかれたところを丁寧に辿った本です。
重点を須賀さんの視点においた写真と解説は、
須賀さんを慕う人にはうれしいつくりになっています。
第2章では友人であった松山巌さんが、
須賀さんの著書や会話を念頭に置きながら、
イタリアを訪ねています。
須賀さんの気持ちや意図を想いはかって、
会話形式で綴られています。
本当に親しかった方たちは、
須賀さんという存在の重みを感じられていることでしょう。
本を通してしか出会いはなかったとはいえ、
読者もそういった想いに近いものがあると思います。
小さな本ですが、
須賀さんのことが凝縮されて詰まっており、
切々と胸を打ちます。
須賀さんが愛した絵画、
聖母子像を始めとする数々は、
人々の心を清らかに癒し高める芸術であることを、
須賀さんを通して教えられるように思えます。
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