2015年5月24日日曜日

バイカウツギ

バイカウツギの白い花が満開です。
上品なお花で、香りも良い。


と、プルースト11巻でちょうどバイカウツギのところを
読んだばかりでした。


“私”がバイカウツギの枝を一本持って帰ったところ、
アルベルチーヌとアンドレは嘘をごまかすために、
バイカウツギの香りが嫌いであるふりをした。
というところ。
アンドレによる告白ですが、
アンドレもアルベルチーヌも本当のことを言わない人たち
という感じがしています。
“私”にとって女性は『謎』なのではないでしょうか。


アルベルチーヌもアンドレも好きになれない分、
この11巻も途中まで面白くありませんでしたが、
「ル・フィガロ」に“私”の書いた記事が掲載されたところから、
話が急に違うように動いてきました。
落とすところの無いように読んでいかねば。
いつのまにか大人になったジルベルトも現れて。


11冊も読んできて思っているのは、
私はこの本の読者にふさわしくないような気がするのです。
なんだか雲を握らされているような、
肝心要のところは逃げられているような。
一体“私”って誰なんだろう、何者なんだろう、
何を言おうとしているのだろう・・・
それは最後まで読まないと結論づけられませんね。

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