2014年5月4日日曜日

プルースト 鈴木訳と井上訳

ここまでプルーストを読んできて、
現在7巻目「ソドムとゴモラⅠ」で停滞中です。
気がつくとなんと一年もお休み中。
一年に二冊というペースは保っていきたいところです。


私が読んでいるのは、
集英社文庫の鈴木道彦訳です。
それは鈴木道彦さんの「プルーストを読む」集英社新書
エッセイ「異郷の季節」みすず書房
回想録「越境の時」集英社新書
を読み、鈴木さんのお人柄に惹かれたことが最大の理由です。


訳文はほぼ現代文で成り立っていて、
会話も馴染みやすく、ある種の明るさを伴い、わかりやすく思っています。
ところどころ慣習や、服装、振る舞いなどが古風な部分なので、
それが現代風な表現と交じり合ってオリジナリティな訳文だとも感じています。


さて、昨日本の整理をしていた際に出てきた一冊。
同じくプルーストの1巻目「スワン家の方へ」、
こちらはちくま文庫の井上究一郎訳です。
これをぱらりぱらり読んでみると・・・


率直な感じが古風に感じられる訳文です。
流れるように語られる鈴木訳と違っていて、
井上訳は固さはあるのですが、明確なイメージが描かれています。


もしかすると、もしかしないでも、訳文そのものは井上訳の方が好みかも。
単に私は読みやすく感じるのです。
読みやすいことと、理解しやすいことはイコールではありませんし、
続いて鈴木訳を読んでいくつもりですが、
これは井上訳も読まねばならぬ、と思いだしているところです。

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